眉をクイッとあげて上目遣いをする犬
犬が眉のあたりの筋肉を動かして目を大きくさせてチラッとこちらを見る仕草。オヤツが入っている容器の蓋が開かない時、外に出たいけれどドアが閉まっている時、疲れて歩きたくないから抱っこを要求するときなどに、犬は視線でおねだりをしてきます。
その可愛らしさに人間はついつい要求を聞き入れてしまうというのは、覚えのある方も多いでしょう。
この視線でおねだりをする犬の目に人間がどれくらい注目し心惹かれているかを示すようなニュースとアンケートが公開されました。
犬がおねだりする目についての研究の注目度
犬が眉を上げて目を大きく丸く見せる仕草について、犬の顔の筋肉を分析してオオカミと比較した研究があります。
「あの目で見つめられると弱い」犬の目は進化の賜物だった!【研究結果】
犬はオオカミに比べると目の上の筋肉が発達していることがわかったというこの研究論文は「2019年の最も影響力のある研究トップ100」に選ばれたそうです。
2019年に発表された280万件以上の論文から選ばれたそうで、トップ100のうちの27位にランクされたということです。
トップ100に入っている他の研究は「温暖化による気候変動」「人工知能」「ワクチン接種」など、いかにも話題の集まりそうなトピックなので、この「犬の目」についての研究に人々がどのくらい注目したかが伺えます。
犬とのコミニュケーションについてのアンケート
犬のトリーツのメーカーと犬の雑誌が共同で行ったアンケート調査でも、犬が目と表情でコミュニケーションをとっているという結果が示されています。
1100人の犬の飼い主を対象に行われたアンケート調査では、犬と飼い主とコミュニケーションを取る方法について質問されました。
大多数の飼い主が、犬は何かを要求する時、とりわけ食べ物か愛情が欲しい時には吠えたり鳴いたりする代わりに、可愛らしい目でじっと見つめてコンタクトをとってくると答えています。
目以外の面白い回答では
- 39%の飼い主が、犬は外に出たいときにはドアの前に行って立っていると答えています。
- 7.2%の飼い主が、犬は注目して欲しいときにわざと何かを盗んでいくと答えています。
- 40%の飼い主が、何をしてあげたら嬉しいのか答えてくれたらいいのにと考えています。
- 19%の飼い主は、具合が良くないときにそう言ってくれたらいいのにと思っています。
最後の二つは特に「うんうん」とうなづきたくなるものですね。
犬の目についての研究が注目されることでも、アンケートで多くの人が犬のコミュニケーション方法に「目」を挙げていることでも、私たちがいかに犬の目に弱いかが浮き彫りになるかのようです。
まとめ
犬は人間にアピールするために目を大きく丸く見せるための顔の筋肉が発達したという研究が2019年の「最も影響力のあった研究トップ100」にランクインしたこと、犬雑誌のアンケート調査でも愛犬が目を使ってコミュニケーションを取ると答えた人が多数だったという話題をご紹介しました。
犬は何千年も人間と暮らすうちに、人間のことをよく観察して効果的なコミュニケーション方法を発達させて来ました。それが私たち人間の心を掴むのは無理もないことですね。
最後に一つ、犬が目の白い部分をちろっと覗かせている時はおねだりの上目遣いだけでなく、恐怖や不安を感じているという場合もありますので、他のボディランゲージと併せて判断してください。
犬は人間に合わせてコミュニケーション方法を作り出して来たのですから、私たち人間も犬のことを理解して応えなくてはいけませんね。
《参考URL》
https://triblive.com/local/pittsburgh-allegheny/duquesne-universitys-puppy-dog-eyes-study-among-the-most-influential-of-2019/
https://www.countryliving.com/uk/wildlife/pets/a30357648/dogs-eyes-communication/