犬は『飼い主の死』を理解できるの?
今回は、犬が『飼い主の死』を理解できるのかという疑問について考えていきます。犬は自分の目の前で飼い主が亡くなってしまった場合、「飼い主が死んでしまったから、もう二度と目を覚ますことはないし、遊ぶことはできない」というように、具体的に『死』を理解できるのでしょうか。
結論から言ってしまうと、現段階では犬が『飼い主の死』を理解できない可能性の方が圧倒的に高いと考えられています。「飼い主が死んでしまったから、もう会えない」「飼い主が死んでしまったから、もう一緒に遊ぶことはできない」という考えまでは至らないのです。「また起きたら遊んでもらおう」程度に捉えている犬が多いという説が最も濃厚です。
しかし、飼い主が死んでから、飼い主が家にいない状況や他の家族が悲しんでいる様子を見て、徐々にその環境の変化に気付き、心身を病んでしまう犬は多いです。
しかし、これも「飼い主が死んだから」というよりは、「飼い主になかなか会えないから」「他の家族の様子が変だから、自分も不安になる」という感覚です。
そもそも犬には『死』の概念がない?
そもそも犬には『死』という概念がないのではないか、という考えや、『死』に対して人間とは異なる感覚を持っているという考えを持つ研究家も多いです。
「もうすぐ死ぬから怖い」「死んでしまったらもう会えない」といった考えはなく、死はごく自然な物であり、怖いことではない、あるいは死という状況自体を重要視していないと考えられます。
「犬は『死』を予期すると、人目に付かない場所へ行こうとする」という説もありますが、これはあくまで「自分が弱っているうちに敵に見つかると大変だから、安全な場所で回復しよう」という考えからくる行動です。
飼い主の死から15分後に亡くなった犬
基本的に、現段階の世界的な考えとしては、犬に『飼い主の死』を理解することは難しいという説が濃厚です。しかし、世界には様々な犬に関する不思議なニュースが多くあります。その1つが飼い主の死から15分後に亡くなった犬の話です。
2019年8月、スコットランドでがんを患っていた男性が亡くなった15分後に、彼が飼っていた愛犬が亡くなったというニュースが話題を呼んでいます。
今まで元気だった犬のネロは、男性が亡くなった後すぐに異変を生じ、他の家族が動物病院へ連れて行きましたが、動物病院で治療をしてもらうまで待つことなく亡くなってしまったと言います。
実際は脊椎に異常が見つかったことが原因であると診断結果が出ていますが、タイミングが15分後とあまりにも合致していたため、偶然かもしれないが不思議な話だとしてニュースになったのです。たしかに犬は『死』を理解することは難しいかもしれませんが、このように飼い主との絆を表してくれるような不思議な話があることも事実です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。現段階では、犬は『飼い主の死』を理解することは難しいと考えられています。しかし、それでも「これは飼い主の死を理解していたのでは」と思うような行動を起こす犬も多いです。今後、より研究が進むと、新たな真実が解明されるかもしれませんね。
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