1.低温やけどになる危険性
冬の寒い時期になると、「コタツの中から愛犬がなかなか出てこない」そんな経験をもつ飼い主はたくさんいるのではないでしょうか?冬にしか見られない風物詩、犬の可愛い行動ともなりますが、犬がコタツの中に入るときはいくつかの危険が隠れているので、用心が必要となります。
例えば、コタツに長時間入り続けていると『低温やけど』になる危険性があります。コタツの中心には暖かさの根源であるヒーターがあります。私たち人間はヒーターに近づきすぎると「やけどをする」と感じて無意識にくっつかないように気をつけますが、犬はやけどをすることが分からないので、ヒーター部分にピッタリくっついたり、ヒーターのすぐ近くで暖をとったりすることがよくあるのです。
その結果、長時間ヒーターの側にいることでやけどをしたり低温やけどになったりすることが少なからずあります。
長時間コタツの中に入っていた愛犬の皮膚が、赤くなったり水泡ができたりしていた場合は、火傷や低温やけどになっているといえますので、そういった場合は適切な処置を行う必要があるといえるでしょう。また、なるべくやけどをさせないために、コタツの温度は一番低い温度に設定しておくことをおススメします。
2.熱中症になることがある
コタツの中はとても暖かいので、長時間居続けると熱中症になってしまうこともあります。例えば、愛犬がコタツの中でハァハァしている姿を見たことはありませんか?もし心当たりがあるのでしたら、体に熱がこもって熱中症になる一歩手前の状態といえるかもしれません。
ほとんどの場合は、「暑いよ~」と感じて愛犬が自分でコタツから出てくるのですが、犬が身体の異変に気づくのが遅かったり何らかのことが原因となったりして、そのままコタツの中で熱中症になりグッタリしてしまうケースも少なからずあるそうです。
ですので、愛犬がコタツに入っているときは熱中症対策のためにコタツの布団の一部をめくりあげるようにしましょう。そうすることでコタツの中に涼しい空気が入り込むので、熱中症を予防しやすくなりますよ。
3.脱水症状になるおそれ
熱中症と同時に起こりやすい危険が『脱水症状』です。暖められて乾燥したコタツの中に居続けることで、体内の水分が減少しやすくなってしまいます。熱中症と同じように、ほとんどの場合「喉が渇いたよ~」と感じながら水を飲むためにコタツから出てくるのですが、なかにはそのままコタツの中で脱水症状を引き起こしてしまう危険性もあるそうです。
ですから、愛犬がコタツに入っているときは、こまめに様子を見てあげることが大切といえるでしょう。また、定期的にコタツの電源を切ってコタツの中の温度を下げるといった対策も同時に行うと、脱水症状や熱中症の予防をすることができるといえます。
4.肌トラブルをおこしやすい
意外に気づかない人も多かったりするのですが、コタツの中は想像以上に乾燥しています。例えばコタツの中に顔を入れながら潜るとすぐに分かると思いますが、少しの間中に入っているだけで顔の水分がグングン乾燥していき、火照りながらパサパサになります。これはコタツの中が乾燥しているというのもあるのですが、ヒーターの熱が直接肌に触れていることが大きく関係しているといえるでしょう。
人間は服を着ているのでヒーターの熱を直接受けることは少ないですが、犬の場合は室内では服を着せていないことが多いと思いますので、直接ヒーターの熱を受ける場合がよくあり、皮膚が乾燥しやすくなってしまいます。つまり人間がヒーターの近くに顔を近づけている状態と同じなのです。
犬の皮膚が乾燥してしまうと、フケが出たり皮膚が痒くなったりして体を掻いてしまうことで皮膚炎になることがあります。その他にも様々な皮膚トラブルを引き起こす可能性があるので、愛犬にコタツを利用させるときは皮膚が乾燥しないよう、定期的に保湿スプレーやローションを使って乾燥対策をしてあげることをおススメします。
まとめ
寒い時期になるとよく見かける、コタツに入るという犬の行動には『やけど・低温やけど』『熱中症』『脱水症状』『乾燥による肌トラブル』といった危険が潜んでいます。また、犬がコタツのコードをかじって感電したり火事になったりするケースも少なからずありますので、コードにカバーをつける。部屋を離れるときは電源を切る。といった対策を行うことをおススメします。
コタツは安全対策を行えば、犬にとっても快適な環境にすることができるので、予防をしっかり行って愛犬に快適な居場所を作ってあげてみてはいかがでしょうか?