1.トイレはどこ?
地面の匂いを真剣に嗅ぎながらくるくる回っているときは、トイレを探している、もしくは、そこがトイレであるかを確認していると考えられます。わんこは、自分が以前に排泄したことがあり、自分のおしっこの匂いが残っている場所をトイレと決めたい傾向があります。
そのため、トイレはどこでも良いわけではなく、「ここで良いんだよね?」と入念に確かめていると考えられます。室内飼いで最初にトイレの位置を決める際には、まず愛犬に気に入った場所を決めてもらってそこにトイレを置くと、その後のトイレトレーニングがスムーズに進むことがありますよ。
2.ベストポジションを決めたい
そこがトイレであると認識した後でも、くるくると回り続ける場合には、トイレの中でも最高に落ち着ける、自分のベストポジションを決めようとしているのかもしれません。室内でトイレが狭い場合や、壁が迫っている場合などには特に、身体が周りに触れてしまわない位置や、おしっこが自分にかかってしまわない位置を入念に調整します。
愛犬があまりに窮屈そうな場合には、トイレの位置を変えたり、トイレトレーを大きなサイズのものに変えてあげても良いでしょう。
3.草を踏みならしたい
また、トイレでぐるぐるするのはわんこが野生で生きていたころの名残りだとする説もあります。
野生の頃、当然ながら、わんこのトイレはトイレシーツではなく、野山の草むらでした。下草がたくさん生えているエリアでは、そのまま排泄しようとすると草に当たって排泄物が自分にかかってしまったり、身体に草が刺さったり当たったりして落ち着いて用を足すことができなかったりします。
そのため、トイレの体勢に入る前にぐるぐる回って草を踏みならし、平らにしてから用を足そうと考えたのです。お散歩のときにお外の草むらでトイレをするわんこにとっては、野生の頃だけでなく現代でも、この理屈でぐるぐる回っている可能性は高そうに思えますよね。
4.南北軸に沿いたい?!
また、わんこのトイレぐるぐるには、こんな研究結果もあります。わんこは排泄の際には南北を向く、つまり、コンパスの針のようにぐるぐる回ることで南北軸を探しているのだというのです。哺乳類の中には、地球の磁気、いわゆる地磁気を感じ取る能力に長けたものが多く、よく言われるわんこの帰巣本能も、この地磁気を活用したものだとされています。
地磁気は場所や太陽の影響によって常に変動していますが、地磁気が安定しているときほど、わんこは南北軸に沿って排泄をしたという研究結果が報告されています。
わんこがなぜ排泄時に南北を向こうとするのかはいまだに謎のままとのことですが、ついついコンパスを取り出して確認してみたくなってしまう、面白い研究結果ですよね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?意味がないように見えるかトイレの前のぐるぐる行動ですが、実はさまざまな理由が隠されていることがおわかりいただけたのではないでしょうか。みなさんも愛犬のぐるぐるをよく観察して、さまざまな仮説を立ててみたら面白いかもしれませんよ。