1.コマンドを使って落ち着かせる
愛犬は友人や散歩中に出会った人を見ると、はしゃぎながら顔を舐めてしまうことがあるので困っている。そんな飼い主は少なからずいることでしょう。犬が相手の顔を舐めるときは「仲良くしてね」「僕は味方だよ~」と相手に友好的な気持ちを伝えているといえ、実際に嬉しそうに友好的な雰囲気で相手の顔を舐めることが多かったりしますよね。
愛犬のフレンドリーな気持ちを考えると少し心苦しく感じてしまいますが、顔を舐めるという行動はなるべく止めさせた方が良いといえるでしょう。
愛犬に相手の顔を舐めさせるのを止めさせたい場合は、高ぶった気持ちを落ち着かせることが大切となります。おそらく、愛犬が人の顔を舐めるときは勢いよく舐めたり飛びつくように舐めたりしていることと思います。
そういったときに「こら!舐めたらダメでしょ!」と注意しても、テンションが上がっている愛犬には言葉が聞こえていなかったり、逆に「飼い主もはしゃいでくれている~」と感じたりして、さらに興奮して舐める勢いが強くなってしまう可能性があります。
ですので、冷静な声で犬を落ち着かせるコマンド『おすわり』『待て』『伏せ』を使って気持ちを落ち着かせましょう。普段から愛犬に『おすわり』や『待て』といった指示を使っているのでしたら、飼い主のコマンドに反応して舐めるのを止めてくれるかもしれません。
また、愛犬を一旦相手から離してから『おすわり』や『待て』といったコマンドを指示すると、より落ち着かせやすいといえるでしょう。
2.愛犬が落ち着くまで距離を置いてもらう
おすわりや待てなどのコマンドを使っても、愛犬が相手の顔を舐め続けようとする場合は、愛犬が落ち着くまで相手と距離を置かせることをおススメします。物理的に舐めない環境を作ることで、愛犬の気持ちを落ち着かせるのです。
ちなみに散歩中に出会った人と触れ合わせる場合は、「落ち着くまで少し待ってくれますか?」と相手にキチンと説明するようにしてくださいね。そして愛犬のテンションが普通に戻ったら、少しずつ相手に近づいていって様子を見るようにしましょう。
もし相手に近づいたときに愛犬が再びはしゃぎだすようでしたら、相手の顔を舐める可能性が高いので、相手に断りを入れてその場を離れるか愛犬がまた落ち着くまで様子を見るようにしましょう。そうすることで愛犬は「はしゃいだら遊ばせてくれない」と少しずつ感じるようになり、落ち着きやすくなることがありますよ。
3.「トレーニング中なので」と言って近づかないようにしてもらう
なかなか愛犬の舐める癖を直すことができない。そんなときは相手に「今トレーニングをさせていますので」と、正直に説明して愛犬が舐めないように協力してもらうのも1つの対処法だといえます。こちらの気持ちを察してくれる人は愛犬が舐めづらい距離から体を撫でてくれますし、愛犬が顔を舐めそうになると、少し遠ざかって一緒にトレーニングに協力してくれる場合もあったりします。
ただ、なかには「顔を舐めるくらいいじゃない」といって、わざと愛犬に顔を舐めさせようとする人もいるので、そういった場合は早々に切り上げるようにした方が良いといえるでしょう。
4.顔を舐める機会を無くす
こちらの対処法は極論となりますが『顔を舐める機会、そのものを無くす』という対処法もあります。愛犬が相手の顔を舐めようとして飛びついた際にケガをさせてしまうのが怖い。特定の人の顔だけ舐める。家族以外の顔を舐めさせるのは嫌……。
そういった場合は人の居ない場所で散歩をさせるか、いつも愛犬が舐める人と出会わないように散歩の時間帯をずらす。といったように、舐めるきっかけ自体を無くすとすぐに問題を解決できるといえます。
ただ、仲良くしたい人と出会う機会がなくなりますし、いろいろな人や犬と出会う機会を奪ってしまうともいえるので、愛犬に少なからずつらい思いをさせてしまうといえるかもしれません。ですので、あくまで一時的な対処法として行った方が良いといえるでしょう。
まとめ
相手の顔を『舐める』という犬の行為を止めさせるには、はしゃいでいる気持ちを落ち着かせることが効果的な対処法といえます。ただ、言葉では簡単に聞こえますが実際にはなかなか上手く言うことを聞いてくれないことが多いので、根気が必要と言えるでしょう。
犬の顔を舐めるという行為には『飛びついてケガをさせる』『舐めることで相手に感染症を発症させる』といったリスクも潜んでいますので、そういった点でも時間をかけて少しずつ問題を解決していくことをおススメします。