犬がマーキングをする“理由”
1.挨拶をするため
他の犬に対して、挨拶をするためにマーキングをすることがあります。慣れ親しんだ相手であれば、「僕もここを通ったよ!」というしるしにマーキングをしたり、「今日は会えなかったね。また今度、一緒に遊ぼうね!」とマーキングをしたりします。
初対面の相手であれば、「はじめまして」や「お友達になれたら嬉しいな」とマーキングをします。犬のマーキングには、たくさんの情報が込められています。他の犬がマーキングしたあとをしきりに嗅ごうとすることがあるかと思いますが、相手の性別・性格・体格・感情など、マーキングされた場所のニオイを嗅ぐことで、情報を得ようとしているんです。
2.テリトリーを主張するため
他の犬に対して、「ここは私のテリトリーだよ!」と主張するためにマーキングをすることがあります。マーキングをすることで、自分のニオイを残します。そうすると、他の犬がやってきて、そのニオイを嗅ぎます。「こいつは俺よりも年下の若いやつだなぁ」という情報を得ると、マーキングをし返すことがあります。オス犬であれば、他の犬のマーキングよりも、さらに高い位置にマーキングをしようとします。
そうすることで、自分の体格の良さをアピールしようとしているんです。
3.リーダーは自分だ!と主張するため
犬がマーキングをするのは、お散歩中など、屋外だけではありません。室内でもマーキングをする犬がいます。飼い主さんがどんなにしつけや対策を行っても、マーキングをやめさせることができないことがあります。この場合、犬と飼い主さんとの主従関係に乱れがある可能性があります。
犬が室内(自宅)でマーキングをする理由は、「リーダーは自分だ!」と主張したいからです。本来ならば、飼い主さんがリーダーであり、下の立場であると理解している犬であれば、マーキングをする必要はありません。
しかし、飼い主さんを自分よりも下の立場であると見ている犬や、飼い主さんが頼りなく“自分がしっかりしなければ…”と感じている犬は、マーキングをする傾向にあります。
4.ストレス(飼い主さんの気を惹くため)
お留守番ばかりで、飼い主さんとのスキンシップやコミュニケーションが上手くできていないとき。飼い主さんに赤ちゃんが生まれ、あまり自分のことを構ってもらうことができなくなってしまったとき。犬は、とても強いストレスを感じています。不安や寂しさも感じています。どうしても飼い主さんの気を惹きたいため、わざとマーキングをし、自分に注目してもらおうとすることがあります。
犬にマーキングを“やめさせる方法”
1.すぐに片付けてしまいましょう!
室内でマーキングをしてしまったときは、すぐに片付けてしまいましょう。壁紙やフローリングや家具など、おしっこのニオイが染みついてしまうと、なかなか取れなくなってしまいます。そうすると、自分のニオイがする場所で、マーキングを繰り返すようになります。
何度も同じ場所でマーキングをしてしまうのであれば、その場所にトイレを置いても良いかもしれません。トイレ内でしっかりおしっこ(マーキング)をするようになることがあります。わざとトイレから外してマーキングをしようとすることもありますが、まだニオイが残っているからかもしれません。
2.マナー用品を着用しましょう!
お散歩中や外出先でのマーキングがやめられないのであれば、マナーパンツやマナーベルトなどを着用し、汚してしまわないように配慮しましょう。屋外でのマーキングは、後始末することが難しいことがあります。ただ、水をかけて済ませようとする飼い主さんもいらっしゃいますが、ニオイは残ったままです。
まとめ
犬がマーキングをする理由とやめさせる方法について解説しました。マーキングがやめられない犬の中には、トイレトレーニングをさせていないという犬が多い傾向にあるようです。トイレトレーニングをしっかりすることで、マーキングの頻度が低くなったり、やめさせたりすることができる可能性があります。ぜひ、もう一度、トイレトレーニングやマナーについて考えてみましょう。