犬が自分の足をなめる理由は?注意すべき足なめとやめさせる方法!

犬が自分の足をなめる理由は?注意すべき足なめとやめさせる方法!

愛犬が足をなめるのをやめさせたい!と思っている飼い主さんは多いでしょう。犬が足をなめるのは理由があります。やめさせる必要のない足なめと、注意すべき足なめがあることはご存知ですか?今回は、犬が自分の足をなめる理由や、注意すべき足なめとやめさせる方法についてご紹介します。

犬が足をなめる理由

犬が足をなめる理由のアンケート結果

先日わんちゃんホンポで行ったアンケート、『飼い主が考える犬が足をなめる理由』の結果がでました!アンケートを見ると、「ストレス」と答えた方が23%、続いて「退屈」が22%、「甘える」は21%、「怪我や炎症」が9%、「寝付くため」は7%、「その他」が18%という結果になりました。

犬は言葉を話すことができないため、あくまでも飼い主さんが考える理由ではありますが、ほとんどの犬が足をなめる理由がストレスに関連していることがわかります。犬が自分の足をなめる理由について、ここで詳しく見ていきましょう。

ストレス

犬が足をなめるのは、何らかのストレスであることがほとんどです。飼い主さんに遊んでもらえない、お散歩の時間が短い、お散歩に行けない、お留守番の時間が長い、お腹が空いている、動物病院やシャンプーなど嫌なことがあったなど、ストレスの原因となることは様々です。

あくびをするのがストレス信号であるように、犬が足をなめることもストレス信号です。足をなめることで気持ちを落ち着かせる精神安定剤のような働きがあるため、愛犬が足をなめるときは何がストレスの原因となっているか考えてあげましょう。

退屈

中には退屈だと感じているときに、暇つぶしで足をなめる犬もいます。もともとは飼い主さんに遊んでもらえない、お散歩に行けない、お留守番の時間が長いなどのストレスが足をなめる原因となっているのですが、なめているうちにクセになってしまう犬がいます。

四六時中愛犬にかまってあげることはできないため、我慢してもらわなければいけないこともありますが、退屈な時間を減らしてあげられるように興味を持って遊べるおもちゃを与えたり、遊べるときは愛犬に集中して遊んであげるようにしましょう。

甘えたい

飼い主さんとの時間が十分に取れていない、もしくは飼い主さんと離れることが不安、足をなめていたらかまってもらえた、などの理由から、犬が足をなめることも珍しくありません。甘えたくて足をなめる場合では、ストレスだけでなく分離不安症にも注意しなければいけません。

飼い主さんに依存しすぎてしまえば分離不安症となり、少し離れただけでも不安で鳴いたり吠えたり、足をなめたり噛んだり、トイレ以外で粗相をしたりと問題行動を起こしやすくなります。ひどい場合では精神安定剤などの投薬が必要となることもあるため、気を付けてあげましょう。

逆に愛犬との時間をおろそかにしてしまえば、ストレスを抱えて体調不良となることもあります。愛犬が甘えたくて足をなめるのはSOSの信号なので、メリハリをつけて愛犬に接してあげることが大切です。

怪我、炎症がある

犬が足をなめる理由が、怪我や炎症によるものの場合もあります。肉球に傷が付いてしまった、爪が割れてしまった、足の裏にガラスの破片やトゲが刺さっている、乾燥して肉球が割れてしまった、肉球にバリカンが当たってまけてしまったなどの怪我が原因なこともあれば、アレルギーによる痒みや指間炎などの炎症を起こしていることもあります。

足を優しく触って、怪我や炎症がないか確認しましょう。また、頸椎損傷や椎間板ヘルニアでも犬が後ろ足をなめるという行為をすることがわかっています。肉球にイボのようなものがあれば腫瘍の可能性もあるため、何らかの異変があるようであれば、迷わず動物病院を受診するようにしてください。

寝付くため

犬が足をなめるのは、グルーミングによるものであることもあります。くつろぐ前や寝る前などに足をなめるグルーミングはよく見られる行為なので、特に心配することはありません。犬は猫のように全身をグルーミングすることはありませんが、寝る前に前足で顔を洗う犬がいたり、爪の形を毎晩整える犬もいます。

寝付くために行う犬の足なめはリラックス効果をもたらすグルーミングなので、やめさせることのほうがストレスとなります。長時間なめ続けていない限りは見守ってあげましょう。

体温を下げるため

犬の体は汗をかけません。唯一の汗腺は肉球となるため、体温調整のために肉球をなめることがあります。運動しすぎて体温が高い、部屋が暑いなど、体温を下げるために足の裏をなめることもあるので、脇の下やお腹を触って体が熱くなっていないか確認してあげてくださいね。

それ以外の理由

ストレスや退屈、甘えたい、怪我や炎症、寝付くため以外での理由では、トリミングによる足裏の毛のカットや爪切りによる違和感から犬が足をなめることがあります。トリミングサロンでは指と指の間の毛をバリカンでカットしてくれますが、バリカンで刈られた毛の先は尖ってチクチクするものです。

ムダ毛の処理を剃刀で行い、チクチクと痛痒い経験をしたことのある方も多いのではないでしょうか?同様の感覚が愛犬の足の裏にあることを考えれば、気になってなめてしまうのもわかりますね。また、爪切りも神経まで切られてしまっていたり、いつもの感覚と違えば気になるのは当然ですね。

逆に、足裏の毛が伸びすぎていたり、爪が伸びすぎている場合でも気にしてなめる原因となるため、足元のチェックはこまめにしてあげるようにしましょう。

犬が足をなめる理由は様々なので特定するのは難しいですが、しゃべれないからこそ何が原因となっているのか、よく考えてあげることが大切です。

こんな状況のときは注意

前足をなめるシベリアンハスキーの子犬

ずっと足をなめている

犬が足をなめる理由は様々で、身づくろいの一環としてなめていたり、一時的なものであれば問題はありません。私たち人間でも、指先や足先がムズムズとして気になって一時的に掻いたり触ることがあるのと同じです。

しかし、ずっと足をなめているようであれば、それが精神的なものなのか、肉体的なものなのかを理解して対処してあげなければいけません。その状況を目にしていなくとも、犬が足をなめているかは、足先の被毛が変色しているかどうかである程度判断することができます。

足先の被毛の色が白色やクリーム色、明るめの茶色などの犬であれば、唾液によって赤茶色のような色に変色しており、暗い色の被毛の犬では足の裏の肉球と肉球の間から生えている毛の色が変色していないか確認してみましょう。

足先の被毛が変色しているようであれば、ずっと足をなめていることとなるため、犬が足をなめる原因を探ってきちんと対処してあげてくださいね。また、なめている足を触らせてくれない場合は、痛みを伴っていることも考えられるため、動物病院を受診するようにしてください。

皮膚が赤い

犬が足をなめる以外に皮膚が赤くなっている場合では、何らかの炎症やアレルギーを発症していることが考えられます。体のあちこちを痒がるそぶりが見られたり、くしゃみや咳、目が充血しているなどの症状が見られることもあるでしょう。

アレルギーの原因となるものは様々ありますが、どんなタイミングで犬が足を舐めるのかを考え、対処してあげましょう。お散歩帰りであれば花粉症、シャンプー後であればシャンプー剤、投薬後であれば薬剤、食事の後であれば食物アレルギーなどが考えられます。

アレルギーの原因を突き止め、それらを避けてあげることが重要となります。アレルギー症状は痒みを伴うため、原因を取り除いてあげなければいつまでも愛犬が足をなめる、といった行為が続き、皮膚炎や指間炎を発症してしまうことにもなるので注意しましょう。

指と指の間の皮膚が赤い場合では、怪我による炎症や指間炎も考えられます。そのまま放置していても治るものではなく、気にしてなめることで悪化させてしまうこともあるため、こちらも動物病院を受診するようにしてくださいね。

足を噛んでいる

愛犬が足を噛んでいる姿を見たことのある飼い主さんも多いでしょう。思い立ったように噛んですぐやめるのであれば、ちょっと痒かっただけで気にすることはありませんが、同じ場所を噛んでいたり、ずっと噛んでいる場合では注意が必要です。

ストレスや痒み、痛み、違和感から犬は足をなめたり噛んだりしますが、あまりにもひどいようであれば動物病院を受診するようにしてください。その時に愛犬の足に何もなくても、放置して皮膚炎や指間炎を発症する、被毛を噛みむしって皮膚を化膿させてしまう、肉球を噛み切って出血させてしまう、傷を悪化させて足を切断なんてこともあるため、早めに対処してあげることが大切です。

犬が足をなめるのをやめさせるには

犬が足をなめるのをやめさせる方法のアンケート結果

犬が足をなめることは珍しいことではありません。しかし、あまりにもなめ続けていたら、炎症の心配もありやめさせたいものですね。先日のアンケートでは、『効果があった足なめ対策』で「遊ぶ」と答えた方が31%、続いて「なし」と答えた方が18%、「叱る」と答えた方が11%、「その他」が40%という結果になりました。

足なめ対策を「なし」と答えた方の中には、何をしていいかわからないと思っている方も多いようで、一番多い回答が「その他」となっているように、愛犬に合わせた対策をとっているようです。ここでは、犬が足をなめるのをやめさせる方法についてご紹介しますので参考にしてみてくださいね!

一緒に遊ぶ

アンケートの回答にも多く見られたのが、「一緒に遊んだら足をなめるのをやめた」というものでした。犬が足をなめる理由のほとんどがストレスであることを考えれば、飼い主さんとのスキンシップや遊ぶ時間は犬の足なめ対策に効果があります。

お散歩の時間を増やしてみたり、お散歩中に話しかけたり見つめ合う、撫でるなどの行為を多くするように心がけ、質の良いお散歩をすることで愛犬のストレスが軽減されることもわかっています。

家にいる時間でも、愛犬と一緒に過ごす時間がただ長ければいいというわけではなく、たくさん話しかけてあげたり、撫でてあげる、一緒に遊ぶなど、どうすれば愛犬が喜んでくれるかを考え、有意義な時間を過ごすことで愛犬のストレスが減り、ストレスが原因であれば足なめ行為も少なくなっていくでしょう。

犬は引っ張りっこや噛む行為が大好きです。こちらで紹介するのは一人でも遊べるロープおもちゃですが、飼い主さんと一緒に遊ぶことで楽しさは倍増します。ロープおもちゃは歯磨き効果もあるため、ストレス解消と歯磨きが1度にできて一石二鳥ですね!

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叱る

犬が足をなめるのをやめさせるために、「叱る」という回答をされた方もいます。しかし、この叱るという回答はその時の行動をやめさせるための声かけであり、厳しくしつけるという意味ではないので勘違いしないようにしましょう。実際、犬が足をなめるというのは他に原因があるため、しつけやトレーニングによって改善されることはありません。

優しく声かけしてやめさせるのは愛犬の気をそらすことにもなり、その時に足をなめ続けさせないための方法です。気をそらすことが重要であるため、話かけたりおもちゃなどで対処することも可能です。犬が足をなめる原因を知って取り除いてあげない限りは根本的な解決にはなりませんが、なめ続けてしまうことで起きる皮膚炎や指間炎の予防にはなりますね。

靴下や包帯で隠す

犬が足をなめるのをやめさせる方法として、靴下や包帯で隠してしまうということも1つの方法です。すでに皮膚炎や指間炎を患っている、肉球に傷がある、ひび割れしている、といった場合では、足裏を清潔に保つことが重要となるため、なめることで悪化させてしまうことも防げます。

しかし、靴下や包帯を長時間付けることは足が蒸れて炎症を起こす原因となってしまうため、2時間だけと時間を決めたり、なめだしたらそのときだけ靴下や包帯で隠すなど、短時間だけ使用するようにしましょう。肉球クリームなどを塗ってから靴下や包帯をすれば、保湿効果も期待できますよ!

靴下を選ぶポイントとしては、滑り止めが付いていることです。上手に脱いでしまう犬もいるますが、マジックテープ付きなら脱げてしまう心配はありません。室内だけでなく室外にも対応できる靴下もあるので、お散歩の時の足裏保護にも使用することができますね。

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また、愛犬に包帯を選ぶ場合では、伸縮性がありテープなどを使用せずにそのまま自着できるものがおすすめです。通気性が良く、蒸れる心配がないものを選んであげましょう。包帯は1つあるといろいろと便利ですよ!

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洗う

犬の足を洗うことで足なめが改善される場合もあります。清潔に保ってあげることが皮膚炎や指間炎の予防や改善にもつながります。カビや雑菌が繁殖していたり、指の間にノミやダニが隠れて寄生していることもあるため、洗ってあげることも考えてみましょう。

ただし、洗いすぎは肉球を乾燥させてしまいひび割れの原因となってしまったり、指の間に水分が残っていれば皮膚炎や指間炎の原因となってしまうため、洗ったあとはしっかり乾燥させることと、肉球クリームなどでケアすることを忘れないでくださいね。

最近では、携帯ができる足洗いカップなども販売されています。カップにシリコンブラシが付いているため、足を1本入れてカップを回転させるだけで足を洗ってくれるため、思い立った時に使用することができて便利ですね。お風呂場に連れていったり、抱っこして洗面台で足を洗うとなると犬も警戒しますが、カップに足を入れるだけなので警戒心も薄れるのではないでしょうか。

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まとめ

前足をなめるコーギーの子犬

犬が足をなめるのは、必ず何らかの理由があります。もちろん気持ちを落ち着かせることや、リラックス効果のあるグルーミングも犬にとっては意味のある行動ですし、「ちょっと痒いだけ」なんてこともあるので、いつどんなタイミングでどれくらいなめるのかを普段から観察するようにしておきましょう。

精神的なことが原因であれば、ストレスとなっている要因を取り除いてあげることで改善されることもありますが、肉体的なことが原因であれば早めに対処してあげなければいけません。

犬が足をなめるくらいで動物病院に行っても大丈夫なのか、と気にする飼い主さんも少なくありませんが、長時間なめていたり、同じ場所をなめている場合では何らかの問題を抱えている可能性が高く、早期発見、早期治療が何よりも重要です。気になることがあれば、愛犬のためにも動物病院を受診するようにしてくださいね。

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