犬の笑顔の意味①うれしい・リラックス
犬が見せる笑顔の意味として、まず挙げられるのがやはりうれしい・楽しいという感情です。口元を緩めたり、口角を上げたりして口を軽く開けているときは、人間が笑っているときと表情がに非常に似通っています。
このような表情を相手に見せるときはポジティブな感情を持ち、相手に対して緊張することなくリラックスしているときだと考えられます。また、人間がにっこりと笑うときのように目を細める行為は相手に対する友好的なサインだと言われています。
また、うれしい気持ちや楽しい気持ちで笑顔を見せているときには尻尾を振っていたり、飼い主に飛びついているときだったりと、ほかのボディランゲージや行動からもそのポジティブな感情が伝わると思います。
犬の笑顔の意味②気持ちを落ち着かせる(カーミングシグナル)
犬がストレスや緊張を感じたときに、一見笑顔に見えるような表情を見せることがあります。口角を後ろに引いた表情のため笑顔に似ていますが、初対面の人や犬に会ったときや相手が敵意を示しているとき、ほかの犬同士が喧嘩をしているときなどに見せるもので顔の筋肉の緊張による表情だと言われています。
また、自分がストレスを感じたときや相手の気持ちを落ち着かせたいときなどにする行動やボディランゲージを「カーミングシグナル」と呼びますが、笑顔に見えるこの表情も「カーミングシグナル」のひとつとされています。
特に相手に対する「カーミングシグナル」の場合は、牙を見せないように口を引き締めた状態で口角を後ろに引く表情になります。
犬の笑顔の意味③強い不安や恐怖
人間が考える笑顔は口角が上がっているというものだと思いますが、犬が非常に強い不安やパニックに陥りそうなほどの恐怖を感じているときも、笑顔に似た表情を見せることがあります。
口がきつく結ばれた状態で後ろに引かれて口角が上がっているように見える場合や、口が開いていてもハアハアと息遣いが荒くなっている場合、口元が引かれるのと同時に耳にも力が入っている場合などにはポジティブな意味での笑顔ではなく、不安や恐怖、強い緊張によるものだと考えられます。
“ストレススマイル“と呼ばれるこの表情は、目が見開かれていることが多く引きつったような笑顔に見えるので、しっかりと観察すればすぐに違いが分かると思います。また、あまりにも強い緊張を感じているときは舌がだらりと垂れ下がっていたり、粘り気のあるよだれが垂れたりする様子が多く見られます。
まとめ
犬が飼い主さんに対して笑顔を見せる理由として、飼い主さんの表情を真似ているのではないかと言われています。
犬は人の表情を非常よく観察し、その感情もしっかりと感じ取っています。また、犬は顔の筋肉を動かして上目遣いをすることで、自分にとってメリットがあるなどということを学び進化するほど賢い動物です。
飼い主さんがうれしいときや楽しいときに見せる表情を観察し、自分と同じ表情をしようと考えていることは十分可能性があることだと思います。
犬の笑顔を見たときは、耳の動きや尻尾の振り方などほかのボディランゲージなどと併せて判断するようにして、そこに隠されている意味や本当の気持ちをしっかりとくみ取ってあげるようにしましょう。