リスク①肥満や筋力不足などの健康トラブル
犬にとって散歩が必要な理由としてまず挙げられるのが、適度な運動と健康管理のためです。都市部を中心に近年では室内飼いの犬が多数を占めており、散歩に出ない限り十分な運動をすることが難しくなっています。
運動をしないとどのようなリスクがあるかは、犬でなく人間も同じなのですぐに理解できると思いますが、運動不足によって肥満に陥ったり、全身の筋力が低下したりしてしまい、体力が落ちたり怪我をしやすくなったりなどのリスクが考えられます。
犬にとっても肥満は様々な病気の原因となりますし、体力や筋力不足も病気にかかった場合などに回復までに時間がかかってしまうと言われています。また、シニア犬の場合筋力不足により足腰が立たなくなり、あっという間に衰えていってしまうということもあるので、運動不足には注意しなければなりません。
リスク②社会性が身につかず憶病になる
散歩が犬にもたらす恩恵は体力だけではありません。1日の大半を室内で過ごす犬にとって、散歩の時間は外の空気や様々な音、土を踏む感触、ほかの犬や動物との出会いなど経験とともに社会性を身につけるために重要な時間となります。
犬の社会性とは、簡単に言うと“あらゆるものに慣れること”。知らないものや慣れていないものに対して、犬は恐怖心などを感じてしまい逃げたり攻撃的になってしまったりすることがあるため、小さなうちから社会性を身につけてどのような場面でも動じない犬に育てるということはとても大切です。
社会性が最も身につきやすいのは生後半年までと言われており、その時期は好奇心が強く恐怖心を感じにくいため、様々なものを受け入れやすいと言われています。そのため、特に子犬の時期は決まったコースに限らず、様々な場所に散歩に行くのがおすすめです。
リスク③ストレスがたまり問題行動が増える
小型犬の場合など、室内でも十分に走ったり遊んだりすることができるので、運動不足にはならないと考える人もいるでしょう。実際、ペットショップやネット上などで「小型犬は散歩不要」などと間違った情報が伝えられていることもあります。
しかし、散歩には運動以外にも様々な意義があります。社会性を身につけることもそうですが、自宅から出てあらゆるものを見たり経験したり、ほかの犬などと触れ合うことで精神的な充足感を得ることができるのです。そうすることで自然とストレスが発散されて充実した毎日を送ることができるでしょう。
室内に毎日居続けることなどでストレスを溜めてしまうと、吠えやいたずら・破壊行動・自傷行為などの問題行動があらわれてしまうこともあります。そのような場合、行為や行動自体を叱ったり止めたりしても根本的な解消にはならず、十分な散歩に連れ出すなどしてストレス発散をすると効果的な場合が多く見られます。
まとめ
犬の飼育をすることにおいて、散歩は欠かすことのできないものだと思います。季節や天候に関わらず毎日お散歩に行くことは、飼い主さんの負担になることもあるかもしれません。それでも犬にとって散歩は体力面はもちろん、精神面の充実のためにもとても大切なものです。
もちろん、激しい運動や長時間の散歩でなくても構いません。犬の体の大きさや年齢に合わせて適度な時間、歩くだけでも十分な運動となります。時間は短くても、散歩コースや歩く速度・時間帯などにバリエーションを持たせることで精神的な満足感を高めることもできるでしょう。犬の毎日をより楽しく充実したものにしてあげられるよう、ぜひ一工夫した散歩にも取り組んでみてほしいと思います。
ユーザーのコメント
50代以上 女性 匿名
お迎え当初、月齢からして多少の物や音などに慣れてるだろう〜っと思いってたのですが、いざ散歩へとなれば全ての物に恐怖・警戒をして抱き