犬の『おしり歩き』って何?
皆さんは、犬が見せることのある『おしり歩き』をご存じでしょうか。その名の通り、足ではなくおしりを使って前に進むため、その様子が「おしりで歩いているみたい!」ということで、『おしり歩き』と呼ばれてます。
ユニークな動きなので、飼い主さんの中には「面白い!」ということで、動画を撮り、中にはSNSにアップしている人もいます。
しかし、この『おしり歩き』は犬が不快感を示しているサインなのです。そのため、動画を撮るのではなく、まずは何がその不快感の原因となっているかを探ることが優先です。
犬が『おしり歩き』をする理由
では、そんな不快サインでもある犬の『おしり歩き』ですが、犬がおしり歩きをしたときに考えられる理由を確認していきましょう。
おしりが痒い
「おしりがむずむずするな」「おしりが何だか痒いな」というときに、おしりをこすり付けるようにして痒みをとろうとする犬がいます。その姿が『おしり歩き』となっている可能性が考えられます。
おしりが痒い理由は様々ですが、とりあえず愛犬のおしりを観察してみましょう。赤く炎症を引き起こしていたり、かぶれてしまったりしている場合は、動物病院へ連れて行ってあげましょう。皮膚炎は放置してしまうと悪化してしまう恐れがあるため、軽度な状態で早めに受診し、なるべく早く治してあげるのがベストです。
おしりが汚れているので拭いている
うんちをした後におしり歩きを見せるようであれば、まだうんちがおしりにくっついたままになっている可能性があります。
しっかり拭き取られていないため、犬が不快感を抱き、床におしりをこすり付けることで、くっついたままになっているうんちを取り除こうとしているのです。
うんちをした後であれば、飼い主さんがそのうんちを再度しっかり拭き取ってあげれば済みますので、速やかに対処してあげましょう。
肛門嚢に分泌物が溜まっている
どちらも当てはまらない場合は、肛門嚢に分泌物が溜まってしまっていることが原因であることが多いです。実は、この肛門嚢に分泌物が溜まってしまうという現象は、多くの犬がなりやすいです。
肛門嚢とは、自分独特の臭いを発する犬ならではのマーキングを行うために分泌される分泌物を作り出す場所です。うんちをしたときなど、この分泌物を分泌します。
この分泌物が肛門嚢に溜まったままでは不快感を抱いている可能性があるので、肛門腺絞りを定期的に行うことが推奨されています。自分では難しいのであれば、かかりつけの獣医さんにお願いすると良いでしょう。
肛門腺に関する病気を発症していることも
また、肛門腺に関する病気を発症していることも考えられます。例えば、先ほどお話しした肛門嚢の分泌物が溜まりすぎてしまったために、肛門嚢炎を発症することも多いです。
他にも寄生虫が寄生してしまっている可能性も考えられます。考えられる寄生虫としては、ウリザネ条虫やマンソン裂頭条虫が挙げられます。
これらは駆除薬で駆除し治療することができるので、まずは病院へ連れて行き相談してみると良いでしょう。適切な治療法を提示してもらえますよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ユニークな動きの『おしり歩き』ですが、実は病気が隠れているサインの可能性もあります。可愛いで終わらせず、どこか異常がないか確認したり、受診したりして愛犬からのサインを見逃さないようにしましょう。