飼い主にとって良い動物病院とは?
自宅から通いやすい場所にあること
健康診断や予防接種で動物病院を利用するのであれば、多少自宅から離れた場所でも問題ありません。けれども、病気やケガ、加齢によって頻繁に病院に行かなくてはならなくなったとき、自宅から距離があると通うのが大変です。
また、緊急のときに移動に時間がかかれば、重篤な状態に陥ったとき、処置が手遅れになってしまうかも知れません。また、日頃から何か異常があったとき、すぐに診てもらえるように、「自宅からあまり離れておらず、通いやすい場所にある病院」という条件も、飼い主にとっては、とても重要なことと言えます。
何でも相談できる先生やスタッフがいること
話しやすく、愛犬の健康のために金銭的なことも含めて、何でも相談できる先生や獣看護士さんなどのスタッフがいると、飼い主として安心してお世話になることができます。
病院内が清潔でイヤなニオイがしないこと
いろいろな症状の動物が訪れ、治療を受け、場合によっては怪我などで入院している病院もあるでしょう。中には、接触感染するような皮膚病の治療も行っているかも知れません。だからこそ、待合室だけでなく、診察室やトイレなどから異臭がしたり、少しでも不潔に感じたりするようであれば、その病院は避けた方が良いでしょう。ただし、建物が古くても、清潔に感じられ、すみずみまで掃除が行き届いている病院なら、問題ありません。
治療法や料金について納得できるまで説明してくれること
治療法や料金について、詳しく説明してくれたり、支払明細に詳細が記されていたり、獣医さんだけでなく、獣看護師さんに何か尋ねても、親切に対応してくれる病院だと信頼できますね。
信頼できる獣医師の特徴
話がしやすい
話がしやすいというのは、人とコミュニケーションを取るのが上手だと言うことです。一方的に話すだけでなく、しっかりと飼い主さんの意見や気持ちを聞くのも上手な先生だと、愛犬の生活環境や生活、ふだんの様子などこと細かく伝えることができます。
治療に熱心なあまり、「怖い先生」という印象を持たれてしまう先生もいますが、実は動物に対して深い愛情を持っているからこそ、飼い主さんに対して厳しい口調になってしまう場合もあるでしょう。
説明がわかりやすい
どんなに話好きで聞き上手な先生でも、肝心の愛犬の病状などの説明がわかりづらいとどんな治療を受けているのか、さっぱりわかなくて困惑してしまいます。その情報を正確に把握し、理解していないと人に説明できません。ですから、難解な医学用語ではなく、獣医学のド素人である私たち飼い主にも理解できるように、わかりやすく説明してくれる獣医さんへの信頼度は高まります。
診察が丁寧
例えば、「耳の中が腫れて痒がっている」という症状で病院に連れて行って、本当に耳だけを診察して診断を下す先生と、耳以外の皮膚の状況や心臓の音、目の輝きなども一緒に診察してくれる先生と、どちらの先生を信頼しますか?
また、その他にも
- 診断が明確で、言葉が明瞭
- 知識が豊富
といった点も特徴といえます。
一次診療と二次診療の違い
一次診療とは
一次診療のことを「プライマリ・ケア」といいます。いわゆる、ホームドクターあるいは、かかりつけのお医者さんに診察を受けるというイメージです。獣医さんの場合は、予防接種、健康診断はもちろん、怪我や出産、異物を食べた、急に体調を崩した…など、様々な疾病の初期治療を行うので、一次診療を行っている獣医さんはとても広い知識と総合的な技術が必要です。
ですから、人間の医師の場合、一次診療を行う医師は専門医と区別して「ジェネラリスト(総合医)」と呼ばれています。つまり、一次診療を行っている獣医さんは、「獣医さんのジェネラリスト」と言えるのかも知れません。
二次診療とは
一方、ホームドクターの「一次診療」に対して、二次診療は「セカンダリ・ケア」と言い、原因がわからない病気の診断や、高度な検査や治療を行います。
一次診療と二次診療の連携について
人間の医師は、皮膚病なら皮膚科、出産なら産婦人科、目のトラブルなら眼科、とそれぞれに専門医がいます。けれども、いわゆる「動物病院」を開業している獣医さんは、広い知識は持っていて、飼い主さんと上手にコミュニケーションが取れる人柄であっても、それぞれの専門に特化している獣医さんの知識や技術には及びません。
けれども、だからといって「二次診療に出す先生は技術が低いから信頼できない」と考えてはいけません。むしろ、紹介先の情報やネットワークを持っているということは、勉強熱心である証拠です。動物の命を助けるための最善の治療ができるように、できうる限りの措置をしてくれる優秀な先生だと考えましょう。
まとめ
信頼できる獣医さんを探し、選ぶのは飼い主にとってとても大切なことです。どんな些細なことでも、親身になってくれて、決して面倒がらずに飼い主さんの経済状況や家庭環境もことも理解しつつ、動物にとって最善策を講じてくれる獣医さんが理想ではないでしょうか。