犬に硬いおもちゃは危険!?
犬に硬いおもちゃを与えたことで、歯が欠けてしまったり、折れてしまったりなど、被害が続出しています。
犬のおもちゃには、“遊び”以外にも目的があり、“しつけ”を行うために利用することができたり、“歯磨き”の効果のあるおもちゃもあります。とくに、硬いおもちゃは“ストレスの発散”にも良いとされています。おもちゃにも様々な機能が備わっているんです。
しかし、適切におもちゃを選び、適切に与えることができなかったとき、歯が欠けたり折れたり、誤食をしてしまうなどの危険が伴うことがあります。
犬に硬いおもちゃを与えることが問題なのではありません。危険が伴わないよう、被害が起きてしまわないよう、硬いおもちゃの選び方や与え方に注意する必要があります。犬に硬いおもちゃを与えることのリスクや注意点について一緒に考えてみましょう。
犬に硬いおもちゃを与えることのリスク
- 歯が欠けてしまう
- 歯が折れてしまう
- 歯茎を傷つけてしまう
- おもちゃの破片を飲み込んでしまう
もしも、硬いおもちゃで歯が折れてしまったとき。歯の中にある神経が露出してしまうと、激しい痛みを伴います。若い犬ほど噛む力が強いため、歯が欠けてしまうことよりも、折れてしまうことの方が多いようです。
根尖膿瘍という感染症のリスクも高まりますし、感染してしまうと、抜髄という歯科治療が必要になります。犬は、歯に痛みがあっても、訴えることができません。痛みを我慢し、食事もいつも通りに摂り、いつも通りに生活していることがあります。歯が欠けたり折れたりしたときは、すぐに病院で診てもらい、感染症など予防しましょう。
犬に硬いおもちゃを与えることには、お口の中へのリスクが多く起きる可能性があります。欠けてしまったり、折れてしまった歯は、元に戻すことができません。奥歯である場合、ドライフードを上手く噛み砕くことができなくなってしまう可能性があります。
最も恐ろしいのが、硬いおもちゃを噛み砕いてしまい、その破片を飲み込んでしまうということです。破片を飲み込んでしまったことに、飼い主さんは気づけないかもしれません。食道や胃や腸などの粘膜を傷つけてしまうかもしれません。内臓に突き刺さったままであるかもしれません。
もし、硬いおもちゃを噛み砕いてしまっていたときは、破片が全て揃っているか、確認してみると良いです。一部でも破片がないのであれば、病院で検査を受けてみる必要があるかもしれません。数日様子を見て、便と一緒に排出される可能性もあります。
犬に硬いおもちゃを与えるときの注意点
歯が欠けてしまうことや折れてしまうことを防ぐためには、
- ひづめ(蹄)
- アキレス腱
- プラスチック製のおもちゃ
これらのおやつやおもちゃを与えないようにすることが必要だとされています。犬のストレス発散のために与えている飼い主さんが多いものばかりですよね。犬は噛むことが大好きなので、硬いものを思いっきり噛ませてあげたいと考えるのではないでしょうか。
アメリカの食品医薬品局では、牛皮のガムや骨のおやつなど、「骨は決して安全なものではない」「深刻な問題をもたらすことがあるもの」として、警鐘を鳴らしています。プラスチック製のおもちゃも同じように問題視されています。
まとめ
犬に硬いおもちゃを与えることは、
- 歯が欠けてしまう
- 歯が折れてしまう
- 神経の痛みが伴う
- 感染症にかかる
などのリスクを伴うことがあります。
犬の前臼歯は、肉食哺乳類に多くみられる、皮や筋肉を切り裂くための形をしています。そのため、硬い骨やおもちゃを噛んでしまうと、欠けたり折れたりしやすいです。また、上顎にある一番大きな奥歯は、接地する面が多いため、最も欠けてしまいやすい歯であるとされています。
硬いおもちゃを与えるときは、おもちゃの素材にも注目し、愛犬に適切なおもちゃを与えることができるよう、よく考えてから購入しましょう。