犬の性格には先天的なものと後天的なものがある
犬にはそれぞれ個性があり、性格もその中の1つです。性別や犬種によっても性格の傾向はありますが、やはり同じ犬種、性別であっても皆それぞれ性格は異なります。
その要因としては、成長に従い、環境や経験によって性格に違いが出てくるものと考えられています。性格には先天的なものと後天的なものがあります。まずはこの2つの違いを確認していきましょう。
先天的な性格
先天的な性格というのは、生まれ持った性質を指します。先ほど話にも出てきた性別や犬種による性格傾向なども、この先天的な要素に含まれます。
先天的な性格は遺伝的要素が強く、親から受け継がれたDNAが影響しています。つまり、親が持つ性格が強く子犬に受け継がれるため、親と子が同じ犬種であれば、その傾向がそのまま受け継がれるということになります。
そのため、「この犬種はこの傾向が強い」という遺伝的要素が、昔から受け継がれ、伝えられるようになっているのです。しかし、この先天的性格は、次に紹介する後天的な性格で打ち消されることも珍しくありません。
後天的な性格
成犬になった際、強く残る要素は、先天的な性格と後天的な性格が半分ずつ、あるいは後天的な性格の方が強く出る犬が多いです。この後天的な性格というのは、生まれ持った先天的性格とは違い、生まれてから育った環境が強く影響しています。
育った室内環境はもちろん、生活リズム、飼い主の接し方などが大きく影響し、徐々に性格が形成されます。そのため、飼い主の飼い方によって、犬の性格は大きく左右されます。
例えば、なるべく一緒にいたいと思い、多くの時間を飼い主と過ごした犬は甘えんぼうに成長する傾向が強いですし、子犬の頃からたくさんの犬や人と交流をした犬は、社交性の高い性格に育つ傾向が強いです。
犬の性格が決まるタイミング
犬には先天的な性格と後天的な性格がありますが、後天的な性格に関しては、基本的に1歳までに決まると言われています。つまり、子犬期が犬の性格を決める重要なタイミングとなるのです。ここではその中でも特に重要となる2つの時期の特徴をご紹介します。
生後4週~13週
まずは生後4週頃から13週頃までの時期が1つ目のタイミングとなります。生後4週というのは好奇心が出てくる時期です。さらに新しい刺激を多く受け、兄弟や母犬と一緒に社会性を身に付ける時期とも言われています。
この時期に様々な刺激を受け、それに対して好奇心を抱き行動することで、行動力や社会性など、生きる上で重要な要素を身に付けることができるのです。つまり、この時期は、後天的性格を形成する下準備期間と言えるでしょう。
生後13週~1歳
そして後天的な性格を形成する下準備期間が終わると、次第に警戒心が芽生えるようになります。人間の子どもに例えると、人見知りや反抗期などに当たる期間が類似します。
音や知らない人、動きなどあらゆることに驚き、警戒し、恐怖を感じます。一見、ネガティブなイメージを持ちがちなこの時期ですが、これが非常に重要な時期となります。
この時期にたくさんの人と触れ合い、たくさんの物を見聞きし、様々な感情や経験を体験することで、成犬になったときの性格が決まるのです。どんな性格であっても善し悪しはありません。
しかし、この時期に甘やかしすぎるとわがままになってしまったり、あるいは飼い主が過保護になりすぎて、あまり他の人や犬と触れ合わせないと社交性が低くなってしまうなどの影響もあります。
今後、人間と一緒に共存していく上で、必要なしつけ、交流は行っておいた方が良い時期でもあります。性格はもちろん、しつけをする上でも重要なので、この時期は飼い主も一緒に視聴していきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。成犬になった愛犬を見て、「あの時期にこんな過ごした方をしたから、今の性格が形成されたのかも?」と考えると、なんだか懐かしく、愛らしく感じませんか?現在子犬を迎えたばかりという方は、ぜひ今回紹介したタイミングを参考に、愛犬に様々な経験を積ませてあげてくださいね!