外出の邪魔をする犬の心理
犬が外出の邪魔をするのは不安だから
お留守番が苦手な犬はとても多いですよ。必死に「行かないで」と吠えてみたり、飼い主さんの着替えを邪魔をする子もいるのではないでしょうか?犬はもともと群れで生活する生き物なので、ひとりで過ごす時間はあまり得意ではありません。しかし、ペットとして飼われている犬は人と生活していくなかで、お留守番が必要な家庭であれば、回数をこなすことにより、ある程度受け入れ慣れていく個体が多いようです。
しかし、なかには寂しい気持ちを通り越し、不安すぎてしょうがないと感じている子もいるようです。飼い主さんが外出する時、邪魔することなく落ち着いて見送ってくれるワンちゃは飼い主さんとの信頼関係もしっかりと築けていて「必ず戻ってきてくれる」と信じている証。
いっぽう、寂しそうにしたり、吠えて騒いだり、外出の邪魔をしてくるワンちゃんは、飼い主さんが居なくなってしまうことに強い不安を感じているのです。愛犬が外出の邪魔をするのは「本当に帰ってくるの?」という不安な気持ちから行ってしまう行動のようです。あまりにも不安感が強すぎると、分離不安症という病気になってしまう可能性もあります。
犬の分離不安症とは?
犬の分離不安症とは愛着のある飼い主さんと離れ離れになることに強い不安を感じてしまう病気です。飼い主さんの不在に強いストレスを感じ、様々な問題行動を起してしまいます。お留守番中に起す問題行動は部屋の中を荒らしたり、トイレ以外の場所で排泄したり、常に吠え続けてしまうなど。飼い主さんが在宅時にはトイレやお風呂に入っただけで不安を感じてしまうよう。もちろん外出しようとするパニックになり吠えて騒いだり、邪魔をしたりします。
犬が分離不安症になってしまう原因は、飼い主さんが何らかの理由で犬を飼えなくなってしまい、別の飼い主さんに譲渡されるなどの環境の変化や、留守番中ひとりでいる時に地震や雷の大きな音に怖い経験をしたなど様々な原因が考えられています。また、原因のひとつに「飼い主さんの構いすぎ」というのもあり、常に飼い主さんが一緒にいる環境で甘やかした結果、分離不安症になってしまう犬もいます。
外出の邪魔をする犬への上手な対処法
飼い主さんの外出を邪魔する犬の全てが分離不安症なわけではありませんが「行かないで…」や「寂しいよ」と感じていいる子がほとんどでしょう。愛犬が寂しい気持ちにならないような対処法はあるのでしょうか?
短い時間の留守番から慣れてもらう
飼い主さんと離れる時間に慣れていってもらいましょう。いきなり長い時間ではなく、最初は週十秒からスタートします。「すぐに戻ってきてくれる」と認識してくれると、ひとりで過ごす時間も気持ちに余裕を持つことが出来ます。
徐々に時間を伸ばして、ひとりで過ごす時間に慣れていってもらいます。お留守番の時は寂しさを感じないように、テレビをつけたまま外出したり、気に入っているオモチャ、また飼い主さんのニオイがついたタオルなどを愛犬に与えてあげてください。
気づかれないように外出する
愛犬に気づかれないように外出してしまうのもひとつの対処法です。「ちょっと行ってくるね」などと声をかけてしまうと、とたんに不安な気持ちになってしまいます。ひとりで過ごす時間に少しずつ慣れてきている犬であれば、犬と接しない時間をあえて作り「あれ?気づいたら居なくなってた」と思ってもらえる状況にしてみましょう。
邪魔をしてきても無視をする
犬は不安や寂しさを感じて外出の邪魔をしてしまうので、家を出る際に愛犬が不安を感じないような行動をとりましょう。寂しげに邪魔する愛犬に、どうしても飼い主さんの気持ちも揺らいでしまうと思います。
犬は飼い主さんの気持ちを敏感に感じとる生き物なので、気持ちが揺らぐと更に頑張って邪魔をしてしまう結果になることも。冷静な気持ちで黙々と外出の準備をして下さい。家を出る直前にオヤツを与えてあげると、居なくなってしまったことへの寂しさや不安が軽減されます。
まとめ
飼い主さんの不在を寂しく感じる犬は多いですよね。邪魔をする心理が寂しさや不安となると、飼い主さんとしても胸が痛むと思います。「必ず戻ってくるから大丈夫」と言うことを理解してもらうことで、不安や寂しさも少しは軽減されるものだと思います。愛犬が寂しい気持ちにならないよう少しずつトレーニングしてみましょう。