飼い主さんにもおもちゃを触らせない理由は?
信頼関係が築けていない
飼い主さんにもおもちゃを触らせない犬は、飼い主さんに対して警戒心を持っているかもしれません。普段は平気でも自分が大切にしているものや好きなものなどは触らせない、という犬はいます。犬との信頼関係がちゃんと築けていないのかもしれません。犬が心を許しきれていない可能性があります。また、大切なものを取り上げられて捨てられたり、嫌な思いをした場合にも触るのを嫌がることがあります。
なにか心当たりがないか考えてみましょう。もし特に心当たりもなく、信頼関係も築けているように感じるのならなにかべつの理由があるかもしれません。ひとつずつ確かめていきましょう。
まだ遊びたい
おもちゃを触らせる=おもちゃを片付けて遊びが終わる、と考えているのかもしれません。そうするとまだ遊びたいときにはわざとおもちゃを遠くに置いたり、触ろうとしたらさえぎってきたりすることがあります。もっと遊びたいという気持ちの表れなので、可愛いのですがここで毎回「じゃあもっと遊ぼうね」と遊んでしまうと犬がワガママになってしまう可能性があります。
遊びを終わりにするときはおもちゃをとって「おしまい」「おわり」と言って終わりにしましょう。いつまでダラダラ続けてしまうのはよくありません。飼い主さんが遊びをコントロールしてあげてください。
主導権は自分にあると思っている
まだ遊びたいときの行動と似ているのですが、こちらは「自分が終わりと言うまでは終わりじゃない」という感じです。犬に主導権がある状態です。この場合はそっとさえぎったりというものではなく、唸ったり、噛む素振りを見せることがあります。犬は自分が飼い主さんよりも上だと思っているので、飼い主さんが勝手に自分のものを触ろうとするのを嫌がります。
それでも触ろうとした場合は威嚇することで自分のものであることをアピールします。おそらくこの行動をとる犬は他の場面でも少し問題のある行動があるかと思います。例えば要求が通らなかったら吠えたり、暴れたり、散歩のときに常にリードを引っ張って自由にに歩こうとしたり、主導権を握ろうとします。一度犬との関係を見直してしつけをし直す必要があるかもしれません。
おもちゃを触らせないときの対処法
無理に触らない
犬が興奮している場合は無理に触る必要はありません。無理に触ると怪我をしてしまうかもしれないので、落ち着くまで待ちましょう。触らせたがらないのも時間がたてば飽きてしまったりするので様子を見てみるのも良いかと思います。いつまでも触らせようとしない場合は少し問題があります。ひとまず違うことに注意を向けさせてください。何が原因かを探していきましょう。
おすわり、まてなどをさせる
「おすわり」や「まて」をさせてみましょう。このふたつのうちどちらかの指示を完璧にマスターしていれば、おもちゃを触っても待っていてくれるはずです。犬が待っている間におもちゃをとって、その後褒めてあげてください。
それを繰り返していると、おもちゃを取られても悪いことはないと覚えてくれます。覚えてしまうとおもちゃを触っても平気になるので、少しずつ教えてあげてください。
根本的な解決を!
根本的に何が問題なのかを知る必要があります。例えば犬との関係が上手く築けていないのであれば、どこでそう感じるのか、何がそうさせているのかを環境や行動から考えてみてください。もし思い当たるふしがなかったり、問題があっても自分では解決できない場合はドッグトレーナーさんや獣医さんなどプロに相談してみましょう。原因や解決方法を知る助けになります。しかし解決するのは飼い主さんの仕事です。ドッグトレーナーさんや獣医さんが解決してくれるわけではありません。自分で解決するという気持ちを持って相談してみてください。
逆におもちゃを持ってくるときは?
おもちゃを持ってくるときは遊んでほしい、大好きだから貸してあげたいなど好意的なものが多いです。自分から持ってくるということはある程度は触っても大丈夫ということなので、犬の方にも余裕があります。ただここでも犬が主導権を握ってしまうと後々問題になりやすいので、遊びをはじめるタイミングや終わるタイミングなどは飼い主さんが決めるようにしましょう。
まとめ
犬が飼い主さんにおもちゃを触らせないのは考えられる理由がいくつかあります。信頼関係ができていない、または主導権を犬が握っている場合、遊びを終わらせたくないとき、など犬によって理由は変わってきます。対処法を知って、そのときに対処するのも良いですが困っているなら根本的な原因を探して解決したほうが良いでしょう。犬の日頃の行動を観察することで、なぜ触らせないのか、どういう対処法をとればいいのかがわかります。もし自分ではどうしようもない、という状態ならプロのドッグトレーナーさんや獣医さんに相談してみましょう。