犬の理想的な睡眠時間は12~14時間
皆さんは犬の睡眠時間はどのくらいが理想であるか、ご存知でしょうか。「うちの愛犬はあまり寝ている様子がない…」「すごい寝ている気がする…」ご家庭によって様々だと思います。
実は、犬の睡眠時間は平均して12~14時間ほどと言われており、このくらいの睡眠時間が理想的だとも考えられています。「人間よりも長いの?」と驚いた方もいるかもしれませんが、あくまで1日のトータル睡眠時間です。
つまり、途切れ途切れに睡眠を繰り返し、このくらいの睡眠時間を確保できれば良いということになります。基本的に犬はレム睡眠と言われる浅い睡眠を繰り返す動物です。そのため、深い眠りを6時間まとめてとれる人間とは違い、浅い睡眠を途切れ途切れに取ることがほとんどです。
また、犬の睡眠時間帯の理想は、日の入りと共に寝て、日の出と共に起きるリズムです。元々野生動物として生活していた犬にとって、自然光の明るさによって起こされ、太陽が沈んだら眠るといった自然による生活リズムは理想型とも言えます。
しかし、元々犬は夜行性なので、野性時代は逆でした(日の入りと共に起き、日の出と共に寝る)。人間と共に共存するようになり、次第に今の生活リズムが身に付いたと考えられています。
犬種によっても理想の睡眠時間は異なる
平均的、そして理想の睡眠時間が12~14時間ほどというのは、あくまですべての犬の平均値として考えてください。年齢や犬種によって、理想の睡眠時間は多少異なります。
例えば超大型犬は他の犬種に比べて長めの睡眠が必要とされていますし、元々人間と共に仕事を担っていた犬種は、たくさん作業に時間を費やせるよう、短めでも問題ありません。
他にも子犬や老犬の場合は、成犬に比べて睡眠時間が長めになるなど、その犬によって理想の睡眠時間は異なります。12~14時間というのは、あくまで目安として考えましょう。
寝過ぎも寝なさすぎも良くない
先ほど目安の理想睡眠時間を12~14時間と提示しました。もちろん、年齢や犬種によって、この時間は前後することになりますが、寝なさすぎはもちろん良くありませんし、実は寝過ぎも犬にとって良くないのです。
睡眠時間が足りないと疲労回復できない
まず、寝なさすぎの犬の場合、昼間に溜まった疲れを、十分に疲労回復できていない可能性が考えられます。昼間に起きていても、常にうとうとしていたり、反応が遅いなど、何だか眠たそうにボーッとしている時間が多いのであれば、睡眠が足りていないのでしょう。
疲労を十分に回復できないと、その拾うが徐々に蓄積してしまいます。そのため、疲労により免疫力が低下してしまったり、精神的にもつらくなってしまいます。
寝過ぎの場合は原因がある可能性も
また、明らかに眠り過ぎという場合は、愛犬の体に何かしらの異変が起きているのかもしれません。成犬期からシニア期に移行する年齢であれば、老化現象の一種と考えられるでしょう。
しかし、そのようなタイミングでない場合は、ストレスによる疲労が溜まってしまっている可能性や、甲状腺機能が低下している恐れもあります。
「なんだか最近、元気がない」「眠ってばかりな気がする」という場合には、一度かかりつけの獣医さんに相談することも検討しましょう。
愛犬にしっかり寝てもらうために整えたい環境
愛犬に適切な時間、しっかり睡眠を取ってもらいたい…その思いは飼い主であれば皆同じでしょう。そのためには、まず愛犬の寝床環境を快適な状態に保たなければいけません。
犬にとっての快適な寝床環境とは、以下のようなポイントが挙げられます。
- 喧騒から離れた静かな場所
- 家族の様子が見える場所
- 部屋の端っこ
- 温度がちょうど良く体温調節がしやすい
基本的にこれらの条件をクリアすることで、犬にとって安心で快適な環境となります。特に音や室温などは、眠りにくい状況を作る原因となりやすいので、心当たりのある方は早急に対処しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬の理想的な睡眠時間は年齢や犬種によって多少前後しますが、おおむね12~14時間前後が目安となります。皆さんの愛犬の睡眠時間を測り、睡眠が足りていない、あるいは寝過ぎである場合は、様子をよく見てあげて、心配な点があれば早めに動物病院を受診するようにしましょう。