犬にも自尊心ってあるの?
今回は犬の自尊心を傷つける飼い主の言動をご紹介していきますが、その前に、「犬にも自尊心ってあるの?」と思われる方も多いかもしれません。
いつでも「飼い主さん大好きー!」というような態度で接してきてくれる愛犬を見ていると、プライドなどはあまり持たず、素直に人間に愛情を伝えてきてくれているように感じてしまいます。
しかし、もちろん犬も生き物ですから、自尊心はあります。自尊心と聞くと大層なものと感じてしまいますが、犬と人では自尊心の種類(方向性)が少々異なるため、理解しにくい面はあるかもしれません。
例えば、自尊心が強い犬の場合、自分に絶対の自信やプライドを持っていますから、割と頑固な態度や行動を取ることが多いです。「こうしたいと思ったら譲らない」「家族は自分が守ると使命感を持っている」などです。
見方によっては「わがまま」に見えてしまうこともありますが、こうした自尊心は個体差はあるにしても、すべての犬が少なからず持っているものだと考えられます。
犬の自尊心を傷つける飼い主の言動
では、そんな少なからず自尊心を持つ犬ですが、飼い主のちょっとした言動によって犬の自尊心を傷つけてしまう恐れがあります。自尊心が強すぎるとわがままになってしまいますが、自尊心が欠如してしまうと、自分に自信のない犬になってしまいます。
愛犬の失敗に対して怒鳴る
トイレを失敗してしまったなど、愛犬が何かを失敗したときに、感情にまかせて怒鳴り散らしてしまうと、愛犬の自尊心を傷つけることになりかねません。
特に子犬よりもトイレトレーニングが完了した後の成犬であれば、なおさら自尊心が高くなっているので、自尊心が傷つけられやすいと言えます。
愛犬自体もすでにトイレトレーニングが完了しているため、当たり前のようにトイレができると思っています。それを間違えて違う場所にしてしまった、あるいははみ出してしまったのであれば、自分でも「やってしまった」と思っているはずです。
そこで追い打ちを掛けるように大きな声で怒鳴ってしまうと、犬からすればショックが大きくなってしまい、自尊心が傷つけられてしまうのです。
愛犬の失敗をバカにするような態度を取る
これはその犬によっても個体差がありますが、愛犬が失敗した際にバカにするように笑ったり、指を指してバカにするような言葉を言うと、その感情が犬にも伝わり、自尊心を傷つけてしまうことがあるようです。
例えば、あるご家庭の話によると、その日もフリスビーを投げて取りに行かせるという遊びをしていたところ、いつもはキャッチできるフリスビーを上手くキャッチできなかったそうです。
そこでそれを見ていた家族が笑ったところ、フリスビー遊びを止め、家族から見えないところに行き拗ねるような態度を取っていたと言います。
これを見ると、その犬もしっかり自尊心を持っており、上手くできなかったことを笑われてしまったから、自尊心を傷つけられたと感じ拗ねているように思えます。
先住犬よりも後輩犬を優先してしまう
また、多頭飼いをしている場合は、先住犬よりも後輩犬を優先してしまうことで、先住犬の自尊心を傷つけてしまうことがあります。
犬社会では、しっかり上下関係が築かれます。そのため、多頭飼いをしている場合は、基本的に先住犬が後輩犬の上の立場になることがほとんどです。
しかし、大好きな飼い主が自分ではなく、自分よりも格下の存在である相手ばかりを構ってしまうことで、「あれ?僕の方が上なのに…」と寂しさから自尊心を傷つけてしまうことがあります。多頭飼いをする場合は、犬同士の関係性を崩さないよう、飼い主も配慮することが大切です。
まとめ
いかがでしたでしょう。犬は犬なりの自尊心をしっかり持っているので、それを傷つけるような言動をしてしまうと、自身をなくし、社交性に影響してしまう恐れもあります。自尊心が強すぎるのも問題ですが、なるべく飼い主としては自尊心を傷つけないよう、正しいしつけをしていきましょう。