犬が孤独や寂しさを感じている人に寄り添うって本当?
最近、犬は孤独や寂しさを感じている人に懐く傾向があるのでは、犬が孤独や寂しさを感じている人に寄り添う傾向があるのでは、という噂がSNS上で話題となっています。
この件に関して結論から言ってしまうと、「まだはっきりとは解明されていない」が正解です。こればかりは気持ちの問題なので、言語が共通化されていない人間と犬との間では、はっきり解明するのは難しいでしょう。
「鼻歌を歌う人」より「泣く人」に近付く犬
しかし、実はある実験結果が発表されています。それは、「犬は『鼻歌を歌う人』よりも『泣く人』に近付いていく」という実験結果です。
2012年に行われた実験によると、犬に鼻歌を歌っている人と泣いている人を見せたとき、泣いている人の方へと積極的に近付いていく犬が多かったという結果が出ています。飼い主と知らない人の2パターンで実験しましたが、これは結果が変わらないという驚きの実験結果が出たのです。
一見、鼻歌を歌っている人の方が興味を惹きそうなものです。実際に実験で、泣いている人の方へと近付いていった犬は、その後、鼻をすりすりと泣いている人の体にこすりつけたり、匂いを嗅ぐなどの行動を起こしたと言います。
これらを見ると、「どうしたんだろう?」といった心配の気持ちが勝り、飼い主でなくても近寄って行ったのではないかと考えられます。
家族が悲しんでいるとそっと隣にきてくれる
また、実際に犬を飼っている人の話の中には、「自分が落ち込んでいたり泣いていたとき、愛犬がそっと隣にやって来てくれた」「涙を舐め取っていた」という話もあります。
また、違う実験によると、犬は人間の感情を表情や声のトーンなどから読み取る能力に長けていると証明されています。そのため、泣いている人を見て心配する犬が多いという説が濃厚です。
犬が孤独や寂しさを感じている人に寄り添う理由
では、改めて具体的に犬が孤独や寂しさを感じている人に寄り添う理由を見ていきましょう。最初にお話しした通り、現段階でははっきりと解明されていない問題ですので、あくまで濃厚とされている説をご紹介していきます。
飼い主の行動や表情から心配している
まずは先ほどもご紹介した「心配だから」という理由です。人間の感情を表情や声のトーンから読み取ることができる犬にとって、孤独や寂しさを感じている時の人間の表情を見て、「心配だな」と感じる事こともあるでしょう。
特に飼い主であれば、「なんだかいつもより暗い気がする」「どうしたんだろう?」という疑問や観察力から、飼い主の変化に対し心配することはあり得ます。
ネガティブな感情を抱いていることに同情している
上記に似た理由ではありますが、ネガティブな感情を抱いていることに同情心を持ったことで、その人に寄り添うような行動を見せるという説も濃厚です。
「どうしたの?」という心配感情ももちろんありますが、それと同時に「一緒に居て落ち着かせてあげよう」というような心理も働いている可能性があります。
そのため、孤独や寂しさを感じている人に寄り添うだけでなく、その後、涙を舐め取ったり、隣に座り、鼻を体に擦りつけるといった行動を見せるのでは、と考えられます。
泣いている人への好奇心
興味本位で近付いてきているのでは、という意見もあります。これは、犬にも寂しい、悲しいといった似た感情はありますが、涙を流して悲しむことがないためです。
「なぜこんなにも水を目から流しているのだろう」と道の事態に遭遇したことで、疑問や好奇心が生まれ、それを観察しようと近寄ってきているのではないかという説です。
近寄ってきてくれたことで、人間的には「寄り添ってくれている」と解釈してしまいますが、実際には好奇心や興味、疑問によって行動している可能性もあるということです。
まとめ
いかがでしたでしょう。現在でも解明されていない問題ですが、泣いている人や寂しさを感じている人への犬の行動から、今回ご紹介したような理由が考えられると言われています。皆さんはどう思いますか?自分が落ち込んでいるときの愛犬の行動に注目し、考えてみてくださいね。