災害時に必要なモノ①食料・水
災害時の備えとして欠かすことができないものとしてまず挙げられるのがやはり食料と水です。災害によってライフラインが止まり日常生活が奪われた場合、政府や自治体による支援を受けるとことになりますが、その際人間への支援が最優先となり犬などペットの分まで行き届かない可能性も高いでしょう。そのため愛犬の食料や水は飼い主自身で最低でも1週間分程度用意しておくことと安心です。
しかし、家族のものと合わせると大量の水が必要になってしまい、「そんなに防災バッグに入らない」「重くて持っていけない」という人もいると思います。重たい水やかさばる食料については防災バッグには本当に最低限の量を入れておき、その他の分は自宅に備蓄という形で用意しておくといいでしょう。自宅が完全につぶれたり流されたりしてしまう可能性もありますが、一部損壊状態の自宅でしばらくの間過ごしたり、避難所で寝泊まりしながら自宅に必要なものを取りに行く生活を送らざるを得なくなる可能性も非常に高いと考えられます。そのため、食料や水については緊急避難時に持っていくというよりも自宅や倉庫などに備蓄しておくことが大切になってきます。
災害時の愛犬用の食料については少量でも栄養がしっかりと補給できるハイカロリーなパピー用や病後用のドッグフードを選んだり、賞味期限の長い缶詰やレトルトパウチタイプのものを選んだりするのがおすすめです。また、災害時は犬もデリケートになっているため食べ慣れないものを受け付けなかったり体調を崩す原因になってしまうこともあるので、備える前に何度か食べさせて慣らしておくようにするといいでしょう。
災害時に必要なモノ②ケージ・キャリーバッグ
災害が起きて自宅に留まれないとなった場合、犬を連れて避難所に行かなければならない場合もあると思います。そうした際、小型犬の場合はできるだけキャリーバッグやケージに入れていくようにするといいでしょう。するといいでしょう。抱っこしているまま移動すると犬がパニックを起こして逃げてしまったり、思わぬ事態に飼い主が驚いて落としてしまったりすることもあるので犬の安全を守るためにケージやキャリーバッグにリードを固定した状態で入れるようにしましょう。
また、避難所や多くの人がいる場所に犬連れで避難する際は犬が苦手な人もいるということにも配慮してケージやキャリーバッグに入れておくことも必要です。そのため、大型犬の場合でも災害時に備えて折り畳み可能なケージなどを用意しておくといいでしょう。さらにケージなどに入り慣れていないと犬も不安になって吠えたり暴れたりしてしまう可能性があるので、日頃からハウストレーニングなどをして慣らしておくようにしましょう。
災害時に必要なモノ③洋服・靴(靴下)
普段はかわいいからという理由で着せている飼い主さんが多いと思う洋服ですが、実は災害時にも役立つ実用性のあるアイテムなのです。災害時は犬のケアもままならなくなる可能性が高いですし、避難所など他人と密接した場所でしばらく生活しなければならないこともあるでしょう。そうしたとき犬に洋服を着せておくことで抜け毛が飛散することを防いだり、犬の体が汚れてしまうことも防止できると思います。濡らした洋服を着せることで熱中症対策もできますし、厚手の生地の洋服であればがれきなどによる怪我を防ぐこともできるかもしれません。
また、犬の靴や靴下を利用している人はあまりいないかもしれませんが災害時にはとても役立つ場合があります。特に抱っこやキャリーバッグなどで移動させることができない大型犬の場合は割れて飛び散ったガラスがある場所やがれきの中を歩かなければならないこともあるでしょう。停電になり足元が見えない状況の中で犬を歩かせるのは大変危険です。そうしたとき、靴などを履いていることで肉球が傷つくのを防ぐことができますのでハウストレーニングと合わせて普段から靴や靴下を履くことに慣らしておくことをおすすめします。
まとめ
東日本大震災の記憶が薄れることのないうちに、広島の土砂災害や熊本地震、西日本豪雨、大型台風など自然災害が毎年のように立て続けに起きている日本。次の大地震もいつどこで起きてもおかしくないと言われていますし、自然の驚異の前では人間たちがいかに無力かを思い知らされる近年です。このような状況の中、私たちはまず自分と家族の身を守るためにできるだけの備えをしなければならないと思います。そこにはもちろん愛犬たちの命と安全も含まれます。災害時の備えとして意識したいのは「愛犬を守ること」と「周囲への配慮」です。愛犬にとって何が必要かということを今一度考え、適切な備えをしてくださいね。