犬が寝たふりをする理由①「期待することができないから」
犬は、期待することができない、ということがわかると、寝たふりをすることがあります。飼い主さんが「〇〇ちゃ~ん!」と呼んでいるのに、寝たふりをして、無視することがあります。目は閉じていても、耳や鼻がピクピク動いているのがわかるので、寝たふりだということがすぐにわかってしまいますよね。「〇〇ちゃん、おやつだよ!」と話しかけても、目を閉じたまま寝たふりを続けることがあります。大好きなおやつのはずなのに、不思議に思いますよね。
飼い主さんからの呼びかけに応えたとしても、期待することができない、と感じているため、寝たふりをしてしまうんです。おやつだよと言われているけれど、「どうせ嘘だもん」「本当はおやつ持っていないもん」「ぼくが目を開けるのを楽しんでいるだけだもん」というように、飼い主さんの感情をしっかり読み取っているんです。お散歩に連れて行ってもらえる、遊んでもらえる、おやつがもらえる、などの期待することができる呼びかけに対しては、しっかり目を開けて、そばに寄って来るはずです。
犬が寝たふりをする理由②「叱られることをわかっているから」
「あ…。ついにイタズラがバレてしまった!」そんなときも、犬は寝たふりをすることがあります。「〇〇ちゃん!」という呼びかけに、いつもの優しい飼い主さんの声のトーンとは違う、怒りの感情が混じった声のトーンから、しっかり読み取ることができるのでしょう。声をかけられることはなくても、飼い主さんの足音からも感情を読み取ることができます。
イタズラに気づいた飼い主さんが、自分の方へ近づいて来るときの足音に、怒りの感情が込められているのでしょう。寝たふりをしても、叱られてしまうことはわかっているのですが、どうしても目を開けることができずにいるのかもしれません。反省しているという気持ちのあらわれでもあるため、あまり叱りすぎないようにしてあげてくださいね。
犬が寝たふりをする理由③「カーミングシグナルを送っている」
犬が目を閉じているときは、カーミングシグナルを送っているかもしれません。これは、決して、寝たふりをしているわけではないんです。目を閉じることで、自分の気持ちを落ち着かせることができます。目を閉じることで、ストレスを緩和させることができます。
また、目を閉じることで、相手の気持ちも落ち着かせようとしています。「あなたに敵意はありません」「あなたと争うことはありません」というサインを送りたいからです。飼い主さんに叱られているときにも、カーミングシグナルを送ることがあります。きっと、飼い主さんの感情があまりにも“怒”の状態であるため、「まあ、落ち着いて話そうよ。」と、サインを送っているのかもしれません。
犬が寝たふりをする理由④「痛みに耐えている」
座ったまま寝たふりをしていたり、伏せの状態のまま寝たふりをしているなど、おかしな体勢のまま寝たふりを続けていることがあります。もしかすると、カラダの痛みに耐えているからかもしれません。座ったままの体勢の方が、伏せの状態のままの体勢の方が、痛みを緩和させることができたり、楽な体勢なのかもしれません。何か症状はあらわれていないか、カラダを触って痛がる部分はないか、よく確認してみてください。骨や関節に痛みがあるのであれば、お散歩を嫌がるかもしれません。いつもより歩くスピードが遅いかもしれません。胃や腸などの内臓に痛みがあるのであれば、ごはんを食べなかったり、食べ残したりするかもしれません。
まとめ
犬が寝たふりをする理由には、
- 期待することができないから
- 叱られることをわかっているから
- カーミングシグナルを送っている
- 痛みに耐えている
などがあります。愛犬からのメッセージ、しっかり受け取ってあげたいですね。