賢い犬によくみられる共通点①「プラスの感情を伴った記憶を一生忘れることはない」
「嬉しい」と感じたこと。「楽しい」と感じたこと。「幸せだ」と感じたこと。犬は、プラスの感情を伴った記憶を一生忘れることはありません。犬は、感覚に優れた動物です。その中でも、とくに賢い犬であれば、たとえ遠く離れてしまっても、愛情を持ってお世話をしてくれた人のことを忘れることはありません。たとえば、盲導犬候補生のお世話をしてくれる、パピーウォーカーさんです。生後数か月から1歳になるくらいまでの、約1年間を一緒に過ごします。その後、盲導犬となり、10年ほどの月日が流れます。もう、忘れてしまっているだろう、記憶に残っていないだろう、と思われるかもしれませんが、盲導犬は子犬の頃にお世話してくれた、家族の存在を忘れることはありません。ですから、愛犬に対して、愛情をもっとたくさん与えてあげてください。犬の寿命は長くても20年ほどしかありません。その20年の間の記憶が、どれもあたたかくて幸せなものであると良いですね。
賢い犬によくみられる共通点②「遠くにいる飼い主さんもすぐに見つけることができる」
周りにいる人は全く何も感じないかもしれませんが、犬には遠くにいる飼い主さんの存在さえも感じることができます。とくに賢い犬であれば、飼い主さんの些細な情報も瞬時に感じ取ることができます。犬には、優れた嗅覚と聴覚と視野があるからです。飼い主さんのニオイを感じ取り、飼い主さんの足音を感じ取り、広い視野で人混みの中でも飼い主さんのことを見つけることができます。たとえば、こんなことはありませんか。まだ、車のエンジン音さえも聴こえてこないのに、玄関にお出迎えに走る愛犬。5分も10分も前から玄関でスタンバイする愛犬。毎日帰宅する時間は違うのに、どうやって家族の帰宅を感じ取っているのか、不思議に思うことがありますよね。
賢い犬によくみられる共通点③「これから起こることを予測することができる」
“今日は動物病院に連れて行く日”
クローゼットを開け、着替えをしていると、テーブルの下にサッと隠れる愛犬。まだ、着替えをしているだけなのに、これから病院へ連れて行かれるんだ、ということを予測することができます。
“今日は愛犬と車でお出かけをする日”
クローゼットを開け、着替えをしていると、扉の前で嬉しそうに自分のおもちゃをくわえて待っている愛犬。まだ、着替えをしているだけなのに、これから良い場所に連れて行ってもらえるんだ、ということを予測することができます。
明日は病院だよ、とも言っていません。明日は一緒にお出かけしようね、とも言っていません。とくに賢い犬は、飼い主さんの表情や行動から、今飼い主さんがどんな気持ちでいるのか、何をしようとしているのか、読み取ることができるんです。良いことも、苦手なことも、これから自分の身に起こることを予測することができます。鈍感な犬であれば、“病院”や“お出かけ”という言葉を聞くまで気づかないでしょう。病院へ連れて行かれるときのキャリーバッグやクレートを目にするまで気づかないでしょう。
賢い犬によくみられる共通点④「飼い主さんの心の奥底まで読み取ることができる」
何事もなかったかのように、明るく楽しく愛犬や家族と接している飼い主さん。しかし、心の奥底には、悲しかった出来事や、苦しい悩み事を抱えていることがあります。心の奥底の本当の感情は、とても悲しいのです。そんなときも、賢い犬は飼い主さんの心の奥底まで読み取っています。ほんの些細な飼い主さんの変化を見逃すことがないからです。明るく楽しく振る舞う人を見て、心に何か問題を抱えているなんて、私たち人間には気づくことが難しいです。おそらく、私たち人間は、「言葉」を使ってコミュニケーションをとっているからだと思います。犬は言葉を話すことができません。その分、人の心の奥底まで読み取る能力が発達しているのだと思います。そして、その相手が大好きな飼い主さんであれば、些細な変化も見逃すまいと、よく観察しているのでしょう。いつもより、愛犬が甘えん坊な日はありませんか?いつもより、飼い主さんにべったりな日はありませんか?いつもは自分の寝床で過ごすのに、飼い主さんの側を離れようとしない日はありませんか?飼い主さんの心に寄り添いたいのだと思います。
まとめ
賢い犬によくみられる共通点には、
- プラスの感情を伴った記憶を一生忘れることはない
- 遠くにいる飼い主さんもすぐに見つけることができる
- これから起こることを予測することができる
- 飼い主さんの心の奥底まで読み取ることができる
などがあります。「うちの犬バカなんです」と、おっしゃる飼い主さんもいらっしゃいますが、愛犬の優れた能力に気づいていないだけかもしれません。