1.保護することができるかどうか
迷子犬は、とても警戒し、不安な気持ちと緊張でいっぱいです。保護しようと思っても、そう簡単に保護することができない犬もいます。近づくだけで逃げてしまったり、近づこうとすると威嚇したりすることがあります。
保護することができない場合
近づくこともできず、保護することができない場合には、写真だけでも撮っておきましょう。放浪している犬の写真をSNSでよく見かけますが、その後、保護することができたり、飼い主さんの元へ帰るきっかけとなったケースが多くあります。保護することができなくても、犬の特徴などをよく把握し、「〇〇付近で犬が放浪しています」と、保健所や警察や役所などへ届け出ることも良いことです。飼い主さんへ情報が届けられるからです。
保護することができる場合
犬の方から近づいてきてくれることがあります。“この人はどんな人だろうか。安心できる人だろうか”と、情報を得るためです。まだ警戒心が解けたわけではありませんので、すぐに触れようとしたり、抱っこしようとはしないでください。驚いて走り出してしまったり、噛みついてしまうことがあります。犬の方から近づいてきたら、優しく声をかけ、そっと手を差し出してみてください。鼻を近づけ、ニオイを嗅いできます。保護するためには、少しの時間がかかります。焦らず、犬の気持ちをうかがいながら慎重に行いましょう。
自宅で保護する場合
室内で保護する、もしくは庭にしっかり繋いでおきましょう。もし、犬を飼われているのであれば、感染症や喧嘩などを予防するため、絶対に近づけないでください。しっかり水分を摂ることができるよう、新鮮なお水を与えてください。食事を与えたいと思われるかもしれませんが、食べ慣れない食事でお腹を壊してしまう犬もいます。よく考え、慎重に与える必要があります。食事を与えるときは、獣医さんに相談すると良いです。保護される場所は、迷子犬にとって初めての場所です。慣れない環境であるため、不安になり、緊張しています。ちょっとした物音や人の声などによって、驚き、逃げ出してしまうことがあります。十分に注意しましょう。
2.連絡先を確認する
連絡先を確認することができる場合
首輪やハーネスをしているときは、連絡先が書かれていないかどうか、鑑札や注射済票がつけられていないかどうか、確認してみましょう。連絡先が書かれている場合には、直接連絡しても構いません。警察署に連れて行き、警察署の方に連絡していただいても構いません。連絡先は書かれていないけれど、鑑札や注射済票がつけられている場合には、保健所や役所に連絡する、もしくは連れて行ってあげます。鑑札や注射済票には、飼い主さんに関する情報が記載されていますので、調べてもらうことができます。また、マイクロチップを装着している可能性があります。動物病院で確認してもらうと良いです。マイクロチップにも、飼い主さんに関する情報が埋め込まれています。
連絡先を確認することができない場合
飼い主さんに関する情報を一切確認することができないことがあります。そのような場合には、交番・警察署・保健所・役所・動物保護センターなどに連絡しましょう。
3.このような場合は決して保護しないでください
迷子犬に対して、最後まで責任を持ってお世話することができるでしょうか。飼い主さんが見つからないこともあります。もし、飼い主さんが見つからなかった場合、どのように対応することができるでしょうか。ご自身で飼うことができるでしょうか。里親が見つかるまでお世話することができるでしょうか。保護した後、すぐに警察署や保健所などに連れて行かないでください。飼い主さんが見つからなければ、一週間ほどで殺処分されてしまいます。
保護した場合は必ず届け出てください
犬は器物扱いであるため、他人の落とし物を拾うことと同じです。もし、迷子犬を保護し、勝手に飼ってしまうと、窃盗などの罪に問われてしまう可能性があります。自宅で保護する場合も、里親を募集する場合も、ご自身で飼われる場合も、必ず警察署や保健所や役所などに届け出てください。
まとめ
迷子犬を見つけたら、
- 保護することができるかどうか
- 連絡先を確認する
- 最後まで責任を持つことができるかどうか
この3つについて解説しました。迷子犬を見つけたら、焦ることなく、犬の気持ちを優先し、冷静に対応しなければなりません。