動物病院を怖がる愛犬に飼い主がしてあげられること4つ

動物病院を怖がる愛犬に飼い主がしてあげられること4つ

『動物病院を怖がる愛犬に飼い主がしてあげられること』をまとめました。病院が苦手な犬はたくさんいます。病院が平気な犬はいても、得意な犬はなかなかいないですよね。

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記事の監修

東京農工大学農学部獣医学科卒業。その後、動物病院にて勤務。動物に囲まれて暮らしたい、という想いから獣医師になり、その想い通りに現在まで、5頭の犬、7匹の猫、10匹のフェレットの他、ハムスター、カメ、デグー、水生動物たちと暮らしてきました。動物を正しく飼って、動物も人もハッピーになるための力になりたいと思っています。そのために、病気になる前や問題が起こる前に出来ることとして、犬の遺伝学、行動学、シェルターメディスンに特に興味を持って勉強しています。

動物病院を怖がる愛犬にしてあげられること①「怖がりであると伝えること」

診察台の上に座るジャックラッセルテリア

病院のスタッフさんや獣医さんに、「うちの子は怖がりなんです」「病院をとても怖がります」と伝えるようにしましょう。できる限りの対応をしてもらうことができます。場合によっては、飼い主さんに対して、待合室でお待ちください、と言われて行われる処置もあります。しかし、怖がりであることを伝えておけば、一緒にどうぞ、と言っていただけることもあります。逆に、飼い主さんがいることで処置がスムーズに行えなくなってしまう犬もいます。

そのような場合には、診察室へは入らず、待合室で待っていた方が良いこともあります。病院のスタッフさんや獣医さんと相談し、適切な愛犬の性格や処置の内容に合った対応をしましょう。怖がりだからといって、付き添うことがいつも適切だとは限りません。飼い主さんがそばにいない方が良いこともあります。

動物病院を怖がる愛犬にしてあげられること②「いつも通りに接してあげること」

診察台の上で振り返るヨーキー

つい、「大丈夫だよ」「こわくないよ」「痛くないよ」「すぐに終わるからね」などと、犬の不安な気持ちを駆り立ててしまうような声かけをしてしまいがちです。飼い主さんとしては、愛犬の気持ちを落ち着かせてあげるための言葉かもしれません。しかし、飼い主さんはこのような言葉はを普段とは違うトーンで言っていて、病院で何かされる度に同じように言っているでしょうから、これらの声かけが逆に「これからいつもとは違う嫌なことが起こるんだ」、または、「あの嫌なことがまた起きる」ということを感じさせてしまうことになります。ただでさえ病院を怖がる犬なのに、このような声かけは恐怖をあおっていることになるのです。

動物病院を怖がる愛犬にしてあげられること③「気を紛らわせてあげること」

女性とゴールデンの子犬、背後に獣医師

診察の順番を待っている間、どのように過ごしていらっしゃるでしょうか。待合室のソファーで、ただジッと座って待っているでしょうか。待合室にいると、他の犬や猫などの鳴き声が聞こえてきますよね。その鳴き声が、犬の不安や恐怖を駆り立ててしまうことがあります。病院を怖がる犬には、気を紛らわせてあげることができる、遊びやおやつを取り入れると良いです。病院には、ドッグランや遊び場を併設してあることがあります。ボール遊びをしながら待つのも良いですし、車の中や待合室でおやつを食べながら待つのも良いです。そうすれば、「病院で順番を待つこと=良いこと」と結びつけられるようになるかもしれません。ただ、処置の内容によっては直前に食べ物を食べて欲しくないものもありますので、待っている間におやつをあげても良いかどうか、事前に病院に確認して下さいね。

動物病院を怖がる愛犬にしてあげられること④「苦手なことを減らしてあげること」

犬の背中に触れる獣医師

なぜ、犬は病院を嫌がるのでしょうか。

  • 人と接することが苦手だから
  • 動かずにジッとしていることが苦手だから
  • カラダに触れられることが苦手だから

このようなことが、病院を怖がる原因になってしまうことがあります。

病院では、スタッフさんや獣医さんと接することになります。毎回、同じスタッフさんや獣医さんであるとは限りません。男性の獣医さんもいれば、女性の獣医さんもいます。診察台の上では、動かずにジッとしていなければなりません。動いてしまうと、適切な診察や処置ができなくなってしまいます。

動いてしまうと、どうしても押さえられてしまうことがあります。場合によっては、スタッフさんや獣医さんがカラダの隅々まで確認し、異常を見つけ出さなければなりません。苦手なことが多いほど、病院での診察や処置は、犬にとって苦痛なことばかりになってしまいます。人と触れ合う機会を増やすこと。、お座りや伏せの体勢で、「待て」の指示に従い、動かずにジッとしていられること、カラダのどこに触れても平気なことなど、苦手なことを少しずつ減らしていけるよう、根気強く練習し慣れさせてあげましょう。

また、苦手な場所である病院に慣れさせてあげることもできます。病院に行く必要のない時に、散歩やドライブついでに病院に行ってみます。犬の怖がり方によっては、病院の前を通るだけでも良いので、「病院に行っても嫌なことは起こらなかった」と経験させ、またおやつをあげたり遊んであげたりして「病院に行ったらいいことがあった」と経験させましょう。病院にも協力してもらって、病院の前に来たらおやつがもらえた、中に入ったらおやつがもらえた、診察室に入ったら…と少しずつステップアップしていき、病院に慣らすこともできます。できればこのようなことを子犬のうちに行っておき、怖がりな子でも病院好きにしてあげると、愛犬も飼い主さんも、そして病院もとても助かるでしょう。

まとめ

あくびをしている犬、注射を打つ獣医師

動物病院を怖がる愛犬に飼い主がしてあげられることには、

  • 怖がりであると伝えること
  • いつも通りに接してあげること
  • 気を紛らわせてあげること
  • 苦手なことを減らしてあげること

などがあります。どのように接してあげたら、愛犬が気持ちを落ち着かせることができるのか、不安や恐怖を取り除いてあげることができるのか。飼い主さんならきっとご存知ですよね。いつも通りの姿で接してあげてくださいね。

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