犬も気象病を引き起こす
気象病とは?
晴れの日は気分も爽快で体調良く過ごせていても、雨の日はなんとなく気分が沈んだり、頭痛や肩こりがひどくなることはありませんか?このような雨の日の気圧や湿度の変化によって、体調不良を起すことを「気象病」と呼びます。大きな台風やゲリラ豪雨など、異常気象が激しくなってきた近年では「気象病」の症状が出る方が非常に増えているそうです。そしてその「気象病」は犬でも人間と同じような症状が出ることがあると言われています。
犬の体には気圧が影響しやすい
気象病の原因となるのが気圧の変化。雨や台風、ゲリラ豪雨などで気圧が下がったり、気圧の大きな変化があった時に体調を崩しやすくなるといわれています。人間よりも自然の刺激に敏感な犬は、もしかすると人よりも大きな影響を受けているかもしれません。
天候が悪い日の犬の調子は?
晴れた爽やかなお天気の日は、気持ちよくスッキリとした気分で過ごせるのは、犬も人も同じかと思います。天候が犬の体調や気分に良くない影響を与えてしまうのは、やはり雨や台風の日が多いようです。気圧の変化により体調が優れず、元気を出せなくて寝てばかりいたり、大好きなご飯も残してしまったり…。天候の変化で犬の体に何が起こっているのでしょう?
自律神経の乱れによる頭痛やめまい
雨による気圧の変化で自律神経が乱れることが多くあります。自律神経とは自身の意思とは関係なく働いてくれる神経で、呼吸器、循環器、消化器などの活動を調節してくれています。交感神経と副交感神経からなり、このふたつがバランスが崩れることで様々な体調不良が起きてしまいます。
気圧の変化により犬の自律神経が乱れてしまうと、血管が急激に拡張し血流が悪くなってしまうことがあります。そしてその拡張した血管が脳を圧迫する事で頭痛を引き起こしてしまうことも。血流が悪くなることで、めまいの症状が出たり関節痛の症状が出る犬もいるようです。
もともとストレスを感じやすい性格の犬は、気圧の変化で自律神経のバランスを崩しやすい傾向にあります。雨の日に嘔吐や下痢などの消化器トラブルが起きやすい子は自律神経の乱れからくるものかもしれません。
関節の痛み
悪天候の日は低気圧に加えて、湿度の高さ、また雨によって気温が下がることで犬の体に影響が出ることもあります。これらの条件が揃ってしまうと、関節に痛みが出る犬が少なくないようです。特にもともと関節リウマチや椎間板ヘルニア、膝蓋骨脱臼など持病を持っている犬は注意が必要です。
皮膚トラブル
台風やゲリラ豪雨が多い夏場はどうしても湿度が上がってしまいます。全身を被毛に覆われている犬は、湿度が高いことによって通気性が悪くなり、皮膚トラブルを起すことも頻繁にあります。急激に湿度が上がると菌が増殖し、皮膚炎や脱毛などの皮膚疾患の原因になってしまう恐れも。また時期的にダニやカビなども発生しやすい気候なため、この時期は湿度の調節に気を配ってあげましょう。
雨の日の愛犬との接し方
ゆっくり休ませる
気圧の変化により体調を崩しているようであれば、お天気が回復するまでゆっくりと休ませてあげましょう。愛犬が落ち着いてリラックスできる環境を整えてあげてください。元気がないと心配になり、つい遊びに誘うことで元気付けようとしてしまうかもしれませんが、犬は「体調が悪い」「疲れている」「とにかく眠い」という気分の時はひたすらに眠り続けるものだと思います。ご飯の時間になったら声をかけてしっかり栄養補給をしてもらいましょう。
自律神経を整える生活を
日頃から自律神経のバランスを整えるよう体調管理をしておくのもお勧めです。夜型にならず、質の良い睡眠を心がけ、規則正しい生活を愛犬におくらせてあげてください。飼い主さんからの深い愛情や穏やかでリラックスできる生活空間、愛犬の体に合った良いフードなど、どれも自律神経のバランスを整えることに有効です。愛犬への優しい気持ちと、規則正しい生活で飼い主さんも健康的な毎日をおくれますよ。
まとめ
雨の日に体がだるくなったり、なんとなく憂鬱な気分になるのは犬も同じなんですね。そんな日は愛犬と一緒に、飼い主さんもゆっくり過ごすのが良いかもしれません。ただ、老犬や持病を持っている犬は、天候の変化よる体調不良や持病が悪化しやすいと言われています。老犬や持病のケアが必要なワンちゃんは注意してあげましょう。