犬の『トラウマ』になってしまうもの①「人から受けた痛み」
体罰・暴力・虐待などと言った言葉を日々のニュース等でよく見かけますね。人から受けた直接的な痛みは、犬のトラウマの原因になります。飼い主さんは、しつけのために体罰を与えたのかもしれません。しかし、カラダに痛みを与えたところで、犬はなぜ叱られたのかを理解することができません。ただただ、痛みと恐怖を与えられただけになってしまいます。そのため、体罰の原因となった問題行動がなくなることはなく、体罰を与え続けられることにもなってしまいかねません。
叱ったことがトラウマになってしまったケース
過去にこんなことがありました。おばあさんと柴犬が暮らしていました。おばあさんは、毎朝の庭掃除が日課でした。ホウキで庭掃除をしていると、まだ若くてやんちゃ盛りの柴犬が、ホウキにじゃれつき、遊んで欲しくて、おばあさんに飛びついたのです。そうすると、おばあさんは、柴犬のことを「あっちに行ってなさい」とホウキを使って追い払いました。ただちょっとしたことだったのですが、それ以来、柴犬はおばあさんを威嚇し、噛みつき、いつしか庭に繋がれたままになってしまいました。唸り、吠え、噛みつこうとするため、誰も近づくことができず、お世話ができないため、カラダはひどく汚れていました。
人から受けた痛みは、犬のトラウマになりやすいです。そして、そのトラウマを取り除いてあげることは、とても難しいです。一生、取り除いてあげることができないことがほとんどです。
犬の『トラウマ』になってしまうもの②「病院」
犬が、病院で最も嫌うものは何でしょう。犬それぞれに違いはあるかもしれませんが、やはり、不安と恐怖と痛みを伴う、注射なのではないでしょうか。注射の痛みや、その経験を忘れることはありません。そのため、病院へ連れて行かれるだけで、ブルブルと震えてしまったり、逃げ出そうとしたりします。病院へ連れて行くときの、キャリーバッグやクレートを目にするだけで、怖がってしまう犬もいます。
犬の『トラウマ』になってしまうもの③「水」
犬は、水にトラウマを抱えてしまうことがあります。よほどシャンプーされることが苦手なのかもしれません。シャンプーをしたとき、耳に水が入ってしまったからかもしれません。海や川などで無理やり泳がされたからかもしれません。子犬の頃、水を飲むことが上手くできず、鼻に水が入ってしまい、苦しい思いをしたのかもしれません。水にトラウマを抱える原因は様々ですが、水によって怖い体験をしたことが原因になることがほとんどです。シャンプーの度に大暴れしたり、雨の日のお散歩を嫌がったり、手足を洗われることを嫌がるなどします。
犬の『トラウマ』になってしまうもの④「音」
- 怒鳴り声をあげられた
- 花火や雷の音に驚かされた
- 近所で行われていた工事の音
- 大きな音を立てて驚かされた
- 子犬の頃、はじめて聞いた、ドライヤーや掃除機の音が怖かった
など、原因は様々ですが、音によってトラウマを抱えてしまうことがあります。音にトラウマを抱えている犬は、ちょっとした物音にも敏感になり、激しく吠えてしまうことがあります。飼い主さんがイスから立ち上がるとき、カタッと少し音を立てただけでも反応し、吠えて威嚇してしまうことがあります。日々の生活音にストレスを感じているかもしれません。
まとめ
犬の『トラウマ』になってしまうものには、
- 人から受けた痛み
- 病院
- 水
- 音
などがあります。トラウマによって、大きなストレスを抱えているかもしれません。愛犬には、どんなトラウマがありますか?小さなトラウマも、その不安や恐怖やストレスから解放してあげたいですよね。