犬に尊敬される=信頼されている証拠
犬は元々、野性時代には群れで行動していたと考えられています。つまり、仲間がいて、その中には多くの犬を統率していたリーダー的存在の犬がいたという説が濃厚なのです。
しかし、現在では人間と暮らす犬が多くなり、時代の変化と共に犬の生活スタイルも変わってきました。一昔前までいた野良犬集団も、今の日本ではあまり見かけることはおろか、耳にすることも少なくなっています。
そうした現代では、当時のリーダー的存在の犬が、飼い主へと替わっています。つまり、犬にとって飼い主がリーダー的存在であり、尊敬できる人間であることが非常に重要なのです。
犬はリーダーの指示に従い行動することで、「自分は生き延びることができる」という確信さえ抱いていました。つまり、絶対的な信頼を持っていたのです。
そんなリーダーに替わった現代の飼い主には、同じように尊敬でき、信頼できる存在でいてもらうことが犬のためにもなるのです。
信頼できる飼い主のおかげで過ごしやすい環境に
リーダーに替わって犬にとって信頼できる飼い主となることが役目の1つでもある飼い主。犬が飼い主に絶対的な信頼を置くことで、犬にとっての快適な生活に直結する問題でもあるのです。
自分に置き換えてみるとどうでしょう。仕事をする上で、絶対的な信頼の置ける上司がいる時といない時では、安心感が多少なりとも違うのではないでしょうか。この信頼感や安心感の度合いが、犬は非常に大きいのです。
そのため、飼い主が信頼でき、尊敬できる存在であればあるほど、一緒に暮らす犬にとって『飼い主が居る場所=絶対的に安心できる環境』となり、とても過ごしやすい環境となるのです。
犬に尊敬される為にやるべきこと
愛犬により安心して暮らしてもらうために、飼い主は尊敬されることが重要です。では、犬に尊敬される飼い主になるためには、どのようなことを実行するべきなのでしょうか。ここでは大きく3つのポイントを紹介します。
1.常に冷静でいることを心掛ける
まずは常に冷静でいることを心掛けましょう。犬は飼い主のことをよく観察しています。表情や声のトーン、ちょっとした仕草まで、しっかり観察し、学習し、さらには飼い主の感情を読み取っています。
そのため、愛犬の前ではどんな出来事が起こっても、落ち着いて冷静に対処することが求められます。つまり、愛犬の問題行動や失敗などにも怒鳴ったりせず、冷静に正しく対処することが求められます。
もちろん、最初からすべてが上手く行くわけではありませんが、心掛けることで少しでも冷静でいられる回数が増えれば、愛犬から尊敬される飼い主に近付くことができるでしょう。
2.飼い主が上位の存在であることを理解させる
次に犬よりも飼い主が上位の存在であることを理解させることが大切です。『上位の存在』と聞くと、なんとなく高圧的な印象を抱きがちですが、これは最初にお話しした『リーダー的存在』とイコールです。
飼い主がリーダー的存在になることで、愛犬から尊敬され、さらに愛犬が過ごしやすい環境となれば良いですよね。そのためには、犬の習性を正しく利用し、習慣づけることがポイントとなります。
具体的な例としては以下の事例が挙げられます。
- 食事は飼い主が先に行い、愛犬の食事は飼い主が食べ終わった後に行わせる
- 寝る場所は一緒にしない(同じ部屋であっても飼い主がベッドの上、犬はベッドの下)
- 必ず指示に従わせる
このように元々犬が持つ習性を正しく利用し、習慣づけることで、愛犬に無理を強いることなく、しつけとして自然と飼い主がリーダーであると認識させることができます。
3.アイコンタクトを意識的に行う
一般的に犬にとっての見つめ合うという行為は、威嚇や警戒という意味を持つとされていますが、飼い主は例外です。信頼を置く飼い主とのアイコンタクトは、信頼関係を強固にしたり、あるいは愛情表現の一種でもあります。
また、しっかり愛犬の目を見つめることで、「こちらは君に怯まないよ」というサインにもなるので、こちらの方が格上であると意識的に理解させることができるのです。
例えな、叱るときはしっかり目を見つめて「ダメ」と一言言う、散歩中は頻繁にアイコンタクトを取り、コミュニケーションを図るなど、日々の行動の中に、積極的に取り入れると良いでしょう。
まとめ
犬に尊敬されるということは簡単な事ではありません。しかし、今回ご紹介したポイントを意識的に心掛けることで、「尊敬できる飼い主だ」と犬の習慣に基づいた認識を持ってもらうことができます。愛犬との関係をより良くしたいと考えている飼い主さんは、ぜひチャレンジしてみてくださいね。