健康上の問題を抱えている可能性があります
急に家の中で騒ぎ始めたり、頻繁に騒ぐのであれば、もしかすると、健康上の何等かの問題を抱えているかもしれません。何だか様子がおかしいな、と感じることはありませんか?耳の中で炎症が起こり、不快なのかもしれませんし、脳腫瘍により、おかしな行動をとってしまうのかもしれません。カラダのどこかに強い痒みや痛みがあるのかもしれません。原因は様々です。
対処法
犬が家の中で騒ぎ始めたら、まずは落ち着かせるようにしてみてください。飼い主さんに抱っこされることで落ち着く犬もいますし、ケージや寝床に連れて行くことで落ち着く犬もいます。あまりにも騒ぎ続け、なかなか落ち着かないのであれば、健康上の何等かの問題を疑い、獣医さんに相談し、検査を受けてみましょう。身体的な病気である可能性もありますし、精神的な病気である可能性もあります。
スクーティングである可能性があります
犬が家の中で騒ぐとき、どんな仕草や行動をしますか?急に猛ダッシュでグルグルと走り回ったり、床におしりを擦りつけるような仕草をしていませんか?おしりを床に擦りつける仕草は、スクーティングを呼ばれており、おしりに何か違和感を感じているのだと思います。その違和感や不快感が強くなると、急に暴れ出してしまうことがあります。
対処法
犬のお尻には肛門腺という部分があり、肛門嚢が溜まります。肛門嚢は犬のフェロモンのようなもので、強いニオイを発します。排便のときに自然と排出されることもありますが、超小型犬や小型犬は排出する力が弱く、肛門腺に肛門嚢が溜まりすぎてしまうことがあります。肛門嚢が溜まり続け、肛門腺が破裂してしまった犬もいるほどです。肛門嚢を縛り出すことを肛門腺絞りなどと言いますが、トリマーさんや獣医さんに処置してもらうことができます。
また、お尻に痒みや炎症が起きている可能性もあります。寄生虫が原因かもしれませんし、アレルギーが原因かもしれません。うんちが付いたままで不快なのかもしれません。肛門やお尻の周りなど、よく確認してみましょう。
不安(分離不安)を抱えている可能性があります
犬の不安は、暴れる・吠える・粗相をする・自傷行為をするなど、様々な形となってあらわれます。自分の手足や尻尾を噛んで傷つけたり、必要以上に舐め続けることで炎症などを起こすことがあります。犬は、本来なら群れの中で生活をする動物ですので、ひとりきりでのお留守番の機会が多いと、飼い主さんと離れることに不安を感じる、分離不安という精神的な病気を抱えてしまうことがあります。
対処法
分離不安によって暴れてしまう犬には、より良い環境を与えてあげる必要があります。お留守番の間、テレビやラジオや音楽を付けっぱなしにしてあげることで、落ち着いて過ごすことができる犬もいます。ケージやベッドの中に、飼い主さんのニオイが染みついたブランケットなどを入れておいてあげることで、安心して眠ることができる犬もいます。
認知症である可能性があります
穏やかな性格だった犬が、“最近、なぜか家の中で暴れるようになったな…”と感じることが増えたとき、認知症である可能性を疑うことができます。認知症の症状が少しずつあらわれているのかもしれません。意味なく暴れたり、意味なく吠えたり、夜鳴きをするようにもなります。
対処法
認知症を発症すると、暴れるなどの症状を完治させることは難しくなります。しかし、症状を緩和させることはできますし、認知症の進行を緩やかにすることもできます。獣医さんに相談することで、認知症に対して効果があるとされている成分を配合した、サプリメントを処方してもらうことができます。夜に暴れたり吠えたりし、近所迷惑になることがあるのであれば、睡眠薬や精神安定剤などのお薬を処方してもらうこともできます。
まとめ
犬が家の中で騒ぐときの理由と対処法として、
- 健康上の問題を抱えている可能性
- スクーティングである可能性
- 不安(分離不安)を抱えている可能性
- 認知症である可能性
この4つの可能性があることと、それぞれの対処法について解説しました。いつもと様子がおかしいなという日が続いたときは、すぐに病院へ連れて行ってあげてください。早期発見することができれば、悪化させず、愛犬が苦しまずに済みます。