1.マルチ―ズ
「小さな白い犬」として日本で最も身近な存在は、やはりマルチーズではないでしょうか。マルチーズはイタリア原産の小型犬で、真っ白で高貴なその容姿と、王侯貴族に愛玩犬として寵愛されてきた歴史から、「犬の貴族」とも呼ばれます。歴史上最初の愛玩犬とも呼ばれ、古代ギリシャではマルチーズのお墓が見つかっています。また、古代エジプト王家では金の器で食事をしていたという記録も残っているというから驚きです。
2.ビション・フリーゼ
日本では一時、マルチーズが爆発的な人気を博したため、国内での知名度はあまり高いとは言えませんが、もう1つ、世界的に有名な白い小型犬といえば、ビション・フリーゼです。頭をタンポポの綿毛のようにふわふわ丸くカットした「パウダー・パフ」と呼ばれるトリミングスタイルは、ビション・フリーゼの代名詞といってもいいでしょう。「愛くるしい巻き毛」という意味を持つビション・フリーゼの名に恥じない魅力的な容姿で、ヨーロッパの貴族から庶民に至るまで愛玩犬として広く普及してきた歴史を持ちます。
3.ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア
名前だけ聞くと「?」と姿が思い浮かばない人も、写真を見ればきっと一度は目にしたことがあるはず。あのドッグフードのパッケージデザインでおなじみの白い犬が、ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアです。一般的には「ウエスティ」という愛称で呼ばれています。ウエスティは、ケアーン・テリアの変種を白色に改良していったもので、比較的新しい犬種に当たります。そのため、テリアではありますが、猟犬として使われた歴史はなく、家庭用の愛玩犬として親しまれてきました。
4.日本スピッツ
日本を代表する真っ白犬といえば、日本スピッツです。日本スピッツは、1950年代のペットブームの際に国内で一時爆発的な人気を博しましたが、それゆえに横行した安易な交配と流通による質の低下、そして、多くの家庭で犬種の性質を知らないままに飼育されたことで、「よく吠える犬」のレッテルを貼られてしまいました。しかし、現代では改良が進んだことで本来の性質を取り戻しており、正しく飼育すれば、賢く忠実な犬種です。
5.サモエド
「大きな白い犬」と聞いて一番多くの人が思い浮かべるのが、サモエドではないでしょうか。その無垢で屈託のない笑顔は「サモエド・スマイル」と呼ばれ、世界中で愛されています。サモエドはもともと、移住を繰り返す民族と共に生活し、寒い冬には暖房代わりに彼らを暖めていたというほど、人間に寄り添って暮らしてきた犬種です。そのため、人懐こい温和な性格が世界中で愛されています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?古来、白い動物は「神の使い」などとして神聖視され、特別扱いされる傾向がありますが、古典落語では「白い犬は来世では人間に生まれ変わる」と言われています。それだけ白い犬は人間に近いものとされてきたんですね。愛犬が来世で人間に生まれ変わって会いに来てくれたら・・・。あなたも真っ白な犬を伴侶にして、そんな夢を託してみませんか?