犬は顔を近づけられるのが嫌い?
愛犬とのリラックスタイムやコミュニケーション中、可愛くて顔をくっつけてしまいたくなる時があると思います。いざ、くっつきそうになる瞬間に顔をそらされたことはありませんか?犬は顔が近づいてくることを好まないのか、その場を離れるわけでもなく、顔だけ横に向けてしまうことがあります。
飼い主さんとしては皮膚のケアなどで至近距離で顔を見たい時もあると思うのですが、もしかすると上手くできない方もいるかもしれませんね。愛犬自身が人の顔を舐めたい時は、自ら顔を近づけてくるのにちょっと不思議な行為だと思いませんか?犬に顔を近づけた時にそらされてしまう理由をご紹介していきますね。
犬に顔を近づけた時にそらされてしまう理由3つ
敵意がないことの表れ
愛犬に顔を近づける時、目を合わせていませんか?もしかすると顔をそらしているのではなく、愛犬は目をそらしているのかもしれません。飼い主としては愛犬と見つめ合えると何だか嬉しい気持ちになりますが、犬の本能としてはそうとも限りません。
犬にとって目を合わせるという行為は、敵意がある相手に対してケンカを売っているような状況です。愛犬と目を合わせながら、顔を近づけていった時、愛犬の方からそっと視線を外して顔をそむけたのなら「あなたに敵意はありません」という意思表示かもしれません。
犬にとって本来であれば「敵意」の表れでもある目を合わせる行為ですが、信頼している飼い主さんであればまったくの別物になります。近年の研究では信頼関係が築けている犬と飼い主さんとでは、見つめ合いながらコミュニケーションをとることで、幸せホルモンと呼ばれるオキシトシンが分泌されることが研究結果として出ています。
愛犬が顔や目をそらす時、飼い主さんに対して敵意がないのはもちろんですが、愛犬にとって飼い主さんが少し怖い存在になっている可能性もあります。
冷静になるため
しつけがしっかりとされている犬によく見られるのですが、犬は冷静さを取り戻したい時にも顔や目をそらすことがあります。嬉しいことや楽しいことがあり、やや興奮気味の愛犬に対し、目を見つめながら顔を近づけると、顔ごと目をそらされると思います。
多くの犬は1度興奮してしまうと、自ら落ち着きを取り戻すのはとても難しいこと。興奮してしまった時は、ほとんどの犬がテンションが上がったまま、はしゃいでしまう子が多いと思います。嬉しい気持ちをグッと抑えようとする行動はとても健気ですね。飼い主さんとの絆が強く、信頼関係が良好である証だと思います。
パーソナルスペースがあるから
愛犬に顔を近づけた時そらされるのは犬のパーソナルスペースを無視して近づいているから、と言うのも理由のひとつになります。パーソナルスペースとは他者に近づかれて不快に感じ、身を守るために保ちたい距離感のこと。同じ感覚が犬にもあるようで、むしろそのスペースは人よりも犬のほうが大切に考えていると言われています。
犬の顔と人の顔が触れるほどの近距離にある場合、よっぽどの信頼関係が築けている相手でないと、犬は非常に危険を感じ時には攻撃的な行動に出る距離と言われています。この犬のパーソナルスペースは個体によっての性格や、生活環境、またしつけや他者との触れ合いなどの経験値などによって大きな違いが出てくるようです。
そもそも人間も同じ屋根の下に暮す家族であっても、あまりに近距離に「顔」があるとちょっと嫌ですよね…。基本的には犬も他者と顔が密接することは、あまり好ましい行為ではないのでしょう。信頼関係が強く大好きな飼い主さんでもケースバイケースなのではないでしょうか?犬自身が甘えたい気分の時は自ら近寄ってきて、顔をペロペロ舐めますが、飼い主さんから近寄っていった場合は、受け入れてくれる時もあれば拒否される時もあると思います。
まとめ
考えてみると4年ほど共に暮らす我が家の愛犬も、以前は顔を近づけるとそらしていました。最近では、顔を近づけてそらさらることは減ったので、長く一緒に過ごすことで信頼関係が深くなっているのかもしれません。単純に愛犬が顔が近づいてくることに慣れただけかもしれませんが…。
見ず知らずの初対面の犬に顔を近づけるのは、危険な行為になってしまうので控えましょうね。