ドッグトレーナーの愛犬がお利口なのは自然なこと
ドッグトレーナーの飼っている犬がお利口だと言われるのは、ごく自然なことだと思います。ドッグトレーナーはそれぞれの犬の個性や習性を理解し、その犬にとって適切な方法で望ましい行動へと導くプロだからです。そしてその方法を飼い主さんに伝え、飼い主さんにも適切な方法で愛犬と接してもらいお互いに幸せな生活を送ってもらうためのお手伝いをする役割を果たします。そんなドッグトレーナーの愛犬がちっとも言うことを聞かなかったら、みなさんはそのトレーナーを信用しないことでしょう。そのため、多くのドッグトレーナーは自分の愛犬ともしっかり関係性を築きしつけを行っているのです。
ドッグトレーナーの愛犬ははじめからお利口なの?
ドッグトレーナーとして活動しているとき、犬への指示の出し方や犬の動きのお手本を見せるため愛犬に“デモンストレーション犬”として一緒に働いてもらうことがあります。そうした姿を見ると「やっぱりお利口ね」という言葉をよく頂くのですが、その他にも「はじめから良い子だったの?」「問題行動とかはないの?」などと聞かれることがあります。
私の愛犬は1歳前後に飼育放棄されたと思われる保護犬です。そのため引き取ったばかりの頃は困った行動ばかりでしたし、過去が全く分からない分行動の予測がつきにくい部分もあり、しばらくの間はしつけにも難しさを感じていました。しかし、日々愛犬と接することで少しずつその個性や思考の傾向を読み取り、それと同時に信頼関係を築いていく努力をしました。
ドッグトレーナーだからこそ“問題犬”を飼うことも
ドッグトレーナーの中にはもちろん素晴らしい血統を持つ優秀な子犬から育てている人もいますが、決してはじめからお利口な犬を飼っている人ばかりではないのです。むしろ、犬について知識がありしつけの方法を知っているドッグトレーナーだからこそ、問題行動の多い犬や引き取り手のない保護犬などを飼う選択をしている人も少なくありません。
しつけに対して理解がなければ手に負えないであろうと思われる犬でも、接し方によっては最高の愛犬になることだって十分ありえます。特に攻撃性の高い犬や非常にセンシティブな犬は飼い主の接し次第で大きくその後の行動が変わると思います。ドッグトレーナーの愛犬で一見とてもお利口に見える犬でも、実際には「この人でなければ扱いきれなかっただろうな」と思うようなことがたくさんありました。
まとめ
「ドッグトレーナーの犬だからお利口になる」ということは間違ってはいないものの、必ずしもそうであるとは言えません。ドッグトレーナーの愛犬でも十分に扱いきれていない場合もありますし、一般の飼い主さんの愛犬の方がとてもお利口なことだってあります。大切なのは、その犬の個性や行動の特徴をしっかりと見極めて、それに合った接し方やしつけ方をするということ。そしてどんなに問題が多い犬だとしても決してあきらめずに寄り添い続けるということだと思います。どれだけその犬について理解し、呼吸を合わせることができるかで犬の行動にも大きな変化があらわれるもの。その犬に関する“プロ”であり“エキスパート”となるのは、ドッグトレーナーではなく飼い主さんなのです。
ユーザーのコメント
20代 男性 匿名
しかし、一番必要なのは躾方や知識ではなくその子を理解することです。無理なく効果的でストレスない躾は買い主である貴方しか分からないのですから、犬を飼ったからには幸せになってもらいたいですね。