1.噛み癖がある犬にプラスチックの食器はNG
プラスチックの食器は、いろいろなデザインがあってお手頃な値段のものが多いので利用している人はたくさんいることでしょう。ですが、そんなプラスチックの食器には傷つきやすい・壊れやすいというデメリットがあり、噛み癖のある犬やイタズラ好きな犬にとっては相性の悪い食器といえます。
例えば、愛犬に噛み癖がある場合は、オモチャ代わりに食器をガジガジして壊してしまうなんてことがよくあります。なかには噛みちぎったプラスチックの欠片をそのまま飲み込んで内臓を傷つけてしまうことがあり、開腹手術をしないといけない場合もあるそうです。プラスチックの食器は噛み癖のある犬にとってとても相性が悪いといえますので、気をつけなければいけません。
ちなみに、愛犬に噛み癖があるのでしたら、誤飲などの危険を回避するために頑丈な陶器かステンレスの食器をおススメします。やんちゃな犬は壊れにくいステンレスの食器がベストといえますよ。
2.音が敏感な犬とステンレスの食器は相性が悪い?
ステンレスの食器は、傷つきにくく頑丈で、洗浄や消毒もしやすいので多くの犬にとって理想的な食器の1つといえます。ただ、少し歯やフードが当たっただけで金属音がするので、人工的な音に敏感な犬はステンレスの食器を苦手に感じて食欲が低下してしまうことがあるかもしれません。
ですから、愛犬が音に怖がりやすいのにもかかわらずステンレスの食器を選んだ場合は、間違った食器選びとなっている可能性があるかもしれません。もし音に敏感な愛犬にステンレスの食器を使わせるときは、嫌がっていないか近くでシッカリ確認するようにしてあげてくださいね。
3.犬のマズルの形状と食器の形の相性が悪い
食器を選ぶときは素材だけでなく形状にも目を向けることが大切となります。間違った食器の選び方の1つに、『愛犬のマズル(鼻まわり、口吻)の長さに合わない食器を選んでいる』というものがあります。例えば、パグなどの鼻が低い犬種に直径が小さくて深さのある食器を使うと、フードを食べにくかったり食べる時に息がしにくくなってしまい犬がストレスを感じやすくなってしまうことがあるでしょう。
パグやペキニーズといったマズルが短い(鼻が低い)犬種は、浅くて広めの食器にしてあげるとフードを食べやすくなります。反対にダックスフントや柴犬といったマズルが長い(鼻の高い)犬種は、直径が小さめで深めの食器にしてあげるとフードを食べやすくなることがあるそうです。このように食器の形状によっても食べやすさが変わりますので、愛犬のマズルに合った食器を選んであげることが大切といえますよ。
4.犬の大きさと食器の大きさが合っていない
食器選びの際は、食器の『大きさ』も重要な判断基準となります。大きさを気にせずに形状や素材だけで選んでしまうと、間違った食器の選び方になってしまうことがあるので気をつけましょう。
例えば、小さい食器を使って大型犬にフードを与えると、食べるたびにボロボロと床にフードがこぼれ落ちてしまいます。反対に小型犬に大きなサイズの食器を使った場合、フードを食べようとしたときにフードが食器の中で広がって、食べるのに苦労するかもしれません。
食器の理想的な大きさは形状などによって異なるので一概にはいえませんが、愛犬が食べるフードの量を入れたときに、食器のふちより中身が上にはみ出ているのは、食器が小さいと考えられます。食器によっては、小型犬用・中型犬用・大型犬用、または適した犬種を書いてくれているので、それを参考にするのも良いと思いますよ。
5.可愛さだけで食器を選んでいる
デザインだけを見て食器を選ぶのは、一番してはいけない間違った選び方といえるでしょう。ここまで読んでくださった方は、なぜデザインだけで選んではいけないのかハッキリお分かりになっていることでしょう。
可愛い見た目の食器を見かけると衝動買いをしたくなると思いますが、そこは愛犬のために我慢してください。犬の食器を選ぶときは、愛犬に合った『素材』『形状』『大きさ』を重視することが大切になります。愛犬の食べ方によっては、重さが大事になることもあります。プラスチックなどの軽い食器を使っていて、愛犬が食べようとする度に食器が動いて食べにくそうな場合には、食器を動かない重いものに変えたり、滑り止めマットを使ったりして食器が動かないようにしてあげましょう。デザインはその後の選択肢となりますので、飼い主の楽しみとして最後にとっておきましょう。
まとめ
一見どんな食器を使っても問題ないように感じますので、デザインだけで食器を選んでいるという飼い主は意外にたくさんいると思います。しかし、愛犬と相性が悪い食器を選んでしまうとフードが食べづらくなり、ストレスを感じてしまうことがありますので気をつけなければいけません。愛犬に合った『素材』『形状』『大きさ』の食器を選んで、ぜひ愛犬にストレスフリーで楽しい食事をさせてあげてくださいね。
犬へのフードの与え方として、ごはんの時間にまとまった量を与えないといけない、ということはありません。しつけのごほうびやコミュニケーションの一環としてフードを使い、それだけで一日に必要なフードを全て食べてしまっても良いですし、コングや知育玩具で時間をかけて遊びながら食べるのが食事であっても良いのです。また、どんな犬種でも早食いはできるだけやめさせたいものであり、早食いを防止する食器もあります。愛犬の性格や体格と飼い主さんのライフスタイルに合った食器、食事の方法を選んであげてください。