脳を活性化させよう!
犬の脳トレの効果とは?
「脳トレ」とは脳のトレーニングのことです。人間の場合ではパズルや計算など頭を使って考える作業の脳トレが多いのですが、犬の場合は飼い主さんと一緒に行うレクリエーションが多いです。
脳トレを毎日に取り入れると脳が活性化されるため
- 認知症の予防
- 老化スピードを緩やかにする
- ストレスの減少
- 情緒の安定
などの効果が期待できます。
犬の認知症対策に
現代では動物の医療技術や飼い主さんの意識が向上したことによって、犬は以前よりも高齢まで生きられるようになりました。しかし、高齢まで生きられるようになったゆえに認知症になる犬が増えたことが最近話題になっています。脳を活性化させる脳トレを日々の中に組み込むことで犬の認知症の予防が期待できます。
「匂い」は脳に直結する刺激
鼻でキャッチした匂いの情報は脳にダイレクトに伝わります。犬にとっておやつの匂いはとってもワクワクする情報なので、嗅覚を使った「おやつ探し」の遊びは脳に良い刺激を与える脳トレとなります。
脳トレ①ブランケットでおやつ探しゲーム
全身を使って遊べる
こちらはブランケットや毛布の下におやつを隠して、それを犬が見つけ出すという遊びです。ブランケットや毛布は適度な重みがありますので、嗅覚だけではなく鼻先や手足など全身を使っておやつを見つけ出すことで脳の活性化に繋がります。(鼻が短いパグやブルドッグなど短頭種の犬種だと、鼻先でブランケットをめくり上げる作業が難しいかもしれません。)
最初は簡単なレベルからチャレンジ
最初はすぐに見つけられるブランケットの端の方におやつを隠し、慣れてきたら犬から遠い方や真ん中あたりなどにチャレンジしてみましょう。
脳トレ②どっちにあるでしょうゲーム
気軽にできる脳トレ
こちらは飼い主さんの両手を使ったおやつ探しゲームです。ブランケットや毛布がなくても気軽にできるスタイルです。左右どちらか一方の手におやつを握り、犬にどちらにおやつがあるか当ててもらいます。
コミュニケーションしながらできる
「どっちだ?」などと掛け声をかけて両方のこぶしを差し出し、犬が手で触ったり鼻でつついたりして「こっち!」と意思表示があるまで待ちます。犬が当たったら「すごい!」「当たり!」などと褒めながらおやつをあげ、ハズレの場合はゲームを続行します。単純な遊びではありますが、飼い主さんと濃密にコミュニケーションを取りながらできますので、犬もより楽しんで行える脳トレです。
脳トレ③紙コップでシャッフルゲーム
紙コップを3つ用意し、伏せて並べます。そのうちの1つだけにおやつを入れ、犬に当ててもらいます。慣れてきたら犬の目の前でシャッフルしてチャレンジしてみましょう。
脳トレ④ひとりで遊べる知育玩具
知育玩具とは?
犬の知育玩具は中におやつやドライフードを入れる部分があり、ある方法で転がしたりいじったりするとおやつやフードが出てきて食べられる仕組みになっているおもちゃです。
認知症予防や分離不安症の子にも
頭を使って遊ぶ知育玩具は認知症の予防だけでなく、ひとりでも夢中で遊べるので犬の分離不安症にも効果的であると言われています。
犬は飼い主さんと一緒にできる方が楽しい
頭を使いながらひとりで遊べるおもちゃなので、お留守番の時や飼い主さんが遊べない時には知育玩具を取り入れるのもオススメです。しかし、犬は飼い主さんと作業や喜びを共有することを好むので、知育玩具でひとりで遊ぶよりも飼い主さんとコミュニケーションを取りながら一緒に遊ぶ方が楽しく感じるでしょう。飼い主さんの目の届かないところで使用する場合には誤飲の危険がないかチェックしてください。
脳トレ⑤お散歩のバリエーションを豊かにする
毎日同じお散歩をしていませんか?
おやつ探しゲームだけでなく、毎日のお散歩も立派な脳トレの1つです。しかし、毎日同じお散歩をしていると新鮮味が薄くなり、犬の脳に良い刺激が与えられません。動物行動学の先生の多くも、毎日一緒のお散歩よりも毎日違うお散歩をする方が脳に良い刺激となるとしています。
コースを変える
毎日同じコースを散歩するのではなく、複数のコースをローテーションすると犬にとってお散歩がいつも新鮮になります。難しい場合は時々でも良いので違うコースを歩いてあげましょう。いつものコースを逆回りするだけでも景色が違って見えて新鮮になります。
時間帯や所要時間を変える
犬は生活のリズムを覚えるので「飼い主さんが起きたらごはんだ」「そろそろお散歩かな」などとだいたいの予想をしています。その予想を覆していつもと違う時間帯にお散歩をすることで、サプライズ的にお散歩に対する喜びが倍増します。また、お散歩にかける時間もキッカリ決めず、たまにしっかりめのお散歩をしてあげるのも変化が出て効果的です。時間に関しては体力的に無理のない範囲で変化をつけてあげてください。
歩くリズムを変える
歩くリズムにも変化をつけましょう。短い時間で良いので、時々小走りをしたり早歩きをしたりして、少し息が上がるようなスピードと通常の歩行との変化をつけましょう。持病のある子やシニア犬、子犬などの場合は無理をせず、体に負担がかかり過ぎないようにしましょう。
変化をつけることでお散歩も脳トレになる
お散歩を決まりきったものにせず毎日新鮮な内容にすることで、お散歩自体が立派な脳トレとなります。たくさんの興味深い匂いを嗅いで、新しい発見をして、知らない人やお友達犬と触れ合うことで犬にとって良い刺激となり、脳が活性化するのです。とにかく愛犬が「楽しい!」と思うこと、ワクワクすることが大事ということですね!
まとめ
毎日同じように淡々と過ごしてしまうより、1つでもワクワクすることがあった方が「今日も楽しかったなぁ」という充実感を得られますよね。愛犬との日々の中に簡単にできる脳トレを組み込むことによって、愛犬は毎日新鮮な体験をすることができます。成功すればおやつにもありつけるので一石二鳥です!
一生懸命おやつの在りかを考えたり、知らない匂いや風景に触れ合うことは犬の脳を活性化させ、認知症の予防やストレスの軽減、情緒の安定などに繋がります。おやつ探しの遊びだけでなく、お散歩の内容を毎日変えてあげることも脳に良い刺激を与える脳トレになります。
そして、これらの脳トレを飼い主さんと一緒に行うことは濃密なコミュニケーションの時間になりますので、より愛犬との絆を深められるでしょう。お留守番の時にはひとりで遊べる知育玩具を活用すれば、夢中で脳トレしている間に飼い主さんが帰ってきてくれますね。知育玩具は犬の分離不安症にも有効とのことなのでぜひ活用してみてください。