子犬の性格を見分ける方法
抱き上げる
座った状態で、子犬を抱き上げます。抵抗せずに抱っこされて、抱き上げてくれた人間の顔に興味を持つようであれば、問題はありません。しかし、もし、さして強く抱きしめているわけでもないのに、極端に嫌がったり、人に抱かれることを怖がったりするようであれば、かなり警戒心が強く、臆病な性格をしている可能性があります。また、その際に人の手に噛みつくような仕草を見せる場合は、警戒心が強いだけでなく、攻撃的な性格であることも考えられます。
大きな音を立ててみる
ペットショップなどで子犬を選ぶときに不用意に大きな音を立てるのは、他の子犬や子猫がびっくりするので難しいかも知れませんが、もし、可能であれば、手を叩いてみたり、何か大きな音の出るものをわざと床に落としたりして、唐突に大きな音を立てて反応を見ます。パニックを起こして逃げ回る犬は、ふだんの生活において、花火や雷、サイレンの音などに過剰に反応しやすく、それが要因となって吠えやまなかったり、興奮して攻撃的になったりと言った問題行動の要因となるかも知れません。
どんな性格の子犬が飼いやすいか
人に触られるのを嫌がらない
どんなに愛情を持って育てても、血統的にどうしても人に懐きにくい犬はいます。人間にも、同じ両親から生まれても兄弟で、性格がバラバラの場合もあり、同じ親が同じように育てても、画一的な性格にはならないのと同じで、同じ親犬から生まれた同腹の兄弟犬であっても、犬にも個体ごとに性格が違って当然です。
ただ、家庭犬として犬を飼おうというのであれば、陽気な性格であれ、大人しく穏やかな性格であれ、多少やんちゃであれ、人に触られるのを嫌がらないということはとても重要です。
陽気
できれば、陽気でやんちゃな性格の方が、多少、トレーニングの最中に叱ってもトラウマになることがなく、扱いやすいと言えます。
好奇心旺盛
子犬にとって、家庭犬としての躾やトレーニングも新鮮な経験です。好奇心旺盛だと、飼い主さんが目を離したすきにスリッパを齧ったり、部屋を散らかしたり、隙間に潜り込んだり、イタズラもたくさんするので、大変だと思われるかもしれません。
しかし、好奇心旺盛な性格の犬は、上手に飼い主さんが誘導することで新しい訓練やトレーニングにも興味を示します。また、あまり警戒心を持たずに飼い主さんや他の動物にも興味を持つので、多頭飼いにも向いている性格と言えます。
遊び好き
複数の犬と上手に遊ぶことができている子犬は、社会性が高く、成長しても他の犬と上手にコミュニケーションを取ることができます。また、トレーニングや訓練も遊びの一環として捉えると、嫌がらずに楽しんで知識や技術を吸収します。
食欲旺盛
食べ物に執着があると、「マテ」「スワレ」「フセ」「コイ」などの基本的なトレーニングがスムーズに進みます。ただし、食べたいだけ食べるので、食事の管理が必要ですし、盗み食いや拾い食いの注意も必要です。
子犬とどんな暮らしがしたいかを考える
どんな性格の犬が飼いやすいか?を考えつつ、その犬とどんな生活がしたいのかも同時に考えてみましょう。
ドッグスポーツに挑戦したい
飼い主さんと犬がペアとなって一緒に行うアジリティや、フリスビードッグ、ドッグダンスなどのドッグスポーツに挑戦したいのであれば、大人しく穏やかな性格の犬よりも、活発で好奇心旺盛な犬の方が向いています。
旅行、キャンプなどに一緒に行きたい
旅行やキャンプなどに一緒に行ったり、カヌーに乗ったり、犬とともにアクティビティを楽しみたいのなら、飼い主さんの指示をよく聞き、好奇心旺盛で遊び好きで、生活環境に多少の変化があっても動じない、おおらかな性格の犬が向いています。
家族の癒しとして穏やかな暮らしをしたい
家族の癒しとして、例えば小さな子どもさんのいるご家庭や、シルバー世代のご家庭で犬を飼おうと考えている方には、穏やかで大人しく、控えめな性格の大人しい犬を選ぶと良いでしょう。
まとめ
家庭に子犬を迎え入れるということは、赤ちゃんを迎え入れることに似ていますが、少し違うのは、お互いが幸せな時間を生きていけるように最高のパートナーを選ぶこともできる、と言うことです。何の知識も持たず、直感だけで子犬を迎えてしまうと「こんなに人見知りが激しいなんて知らなかった」「どうやっても噛み癖が治らない」「脱走癖が治らない」などの問題行動が起きてしまって対処できなくなり、結果、手放してしまう…ということになってしまうかも知れません。
自分と相性のいい犬を選ぶことは、悪いことではありません。むしろ、どんな犬をパートナーとするかをしっかりと見極めることは、飼い主も犬にも幸せになるために必要なことです。そのためにも、子犬の性格を見分ける方法を知っておくと良いべきだと思います。