犬のご飯における『NGしつけ』①「食事の時間」
愛犬の食事の時間やタイミングは決まっていますか?飼い主さんの帰宅時間などの都合に合わせて、食事の時間が不規則になってしまっていませんか?
毎日の食事は規則正しく、決まった時間に、決まった場所で与える必要があります。たとえば、朝のお散歩を終えてから食事を与える、夕方のお散歩を終えてから食事を与えるなど、お散歩の後が食事のタイミング、というように決めてあると良いです。
なぜ食事の時間やタイミングを決める必要があるのか
食事の時間やタイミングを決めておくことで、犬も食事の時間を把握することができます。お散歩の後が食事の時間なのであれば、お散歩へ行くことや食事の時間が待ち遠しく、楽しみに待っているはずです。
しかし、食事の時間やタイミングが決まっておらず、いつもらえるかわからない犬の場合、家の中に食べ物はないかと探したり、お散歩のときに落ちているものを食べてしまったりなど、問題行動を起こしてしまうことがあります。
お留守番の間、ゴミ箱や残飯を漁ってしまったり、人間の食べ物が入った袋を噛みちぎって中身を食べてしまったりなど。
そういった問題行動は、実は、飼い主さんの間違った食事のしつけにこそ原因があります。ぜひ、食事の時間やタイミングを決め、犬に食事の時間があることを理解してもらってください。
そうすれば、飼い主さんから確実に食事をもらうことができる、食べ物を探さずに済む、ということをわかってくれるはずです。
犬のご飯における『NGしつけ』②「食事の途中て取り上げる」
早食いをしてしまうワンちゃんに対して、食事の途中でお皿を取り上げてしまったことはありませんか?食事を取り上げることで、早食いをやめさせようとした行為かもしれませんが、それは間違ったしつけです。早食いの予防にはなりません。
また食事を取り上げられてしまうかもしれないと思い、どんどん早食いがエスカレートしてしまうばかりです。食事を運んで来ただけで、飼い主さんに対して唸り声をあげるようになってしまったり、飛びかかるようになってしまったり、噛みついて怪我をさせてしまうことがあるかもしれません。
早食いをやめさせるための正しいしつけとは
犬の早食いは、本能的な習性です。野生で暮らしていた頃、食料である野生動物を狩り、他者や敵に奪われてしまわないよう、急いで食事をする必要があったからです。
早食いをしてしまう犬には、その本能や習性の名残りがあるのでしょう。自然なことなので、しつけによってやめさせることが難しい問題です。しかし、嘔吐や胃捻転などの原因となるため、見過ごしてはなりません。
たとえば、食べようとすると、ドッグフードが転がって逃げ、食べにくい設計がされたお皿など、早食いを防止するためのグッズがあります。また、早食いをやめさせるためにお皿を取り上げていたのであれば、少しずつお皿に入れてあげてはいかがでしょうか。
1回の食事分を他の容器に用意し、お皿を置き、少しずつ入れてあげます。しっかり噛み、しっかり飲み込んだら、また少し入れてあげる、を繰り返します。
犬のご飯における『NGしつけ』③「長く待たせる」
食事を目の前に置き、“待て”の合図を出し、「どれくらい待てるかな?」なんてゲームがありますよね。テレビ番組でよく見かけるかと思います。これは、食事のしつけにはなりません。人間による支配であり、犬にとっては苦痛なだけです。しつけというのは、犬を支配するためのものではありません。犬の安全を守るためのものです。
食事のとき、犬に待ての合図を出すのは何のためでしょう。飼い主さんの言うことを聞かせるためでしょうか。何のために待たせるのかを考えれば、無駄に長く待たせる必要はないはずです。
まとめ
- 食事の時間が不規則であること
- 早食いをやめさせるために食事を取り上げること
- 食事を目の前に置いた状態で長く待たせること
これは、間違った食事のしつけです。飼い主さんの間違った行為が、愛犬の問題行動の原因になってしまわないよう、十分に注意したいものです。