多頭飼いとは?
多頭飼いとは複数の犬を同時に同じ場所で飼うことをいいます。メリットとしては先住犬がしつけのできた犬なら家のルールを教えてくれたり、社会性が身についたり、飼い主さんがいない留守番のときでも寂しくない、などがあります。デメリットとしては経済的な負担が増えることや犬同士の相性によっては喧嘩などがあります。
多頭飼いによくある3つのこと
ヤキモチを焼く
犬は飼い主さんと仲良くしている犬や人に対してヤキモチを焼くことがあります。また生き物だけではなく、スマホやパソコンに対して嫉妬することもあります。例えば今まで愛情を独り占めしていた先住犬が、新しい犬が来たことでかまってもらう時間が少なくなり、新しい犬に対して意地悪をしたり新しい犬と飼い主さんの間にわって入ったりします。
他の犬を威嚇したり、かまってもらいたいがためにおしっこやうんちをトイレ以外の場所でわざとしたりもします。ヤキモチは一定期間経つとおさまることが多いのですが、ずっとヤキモチを焼き続けることもあり犬の性格によって違いが出るようです。多頭飼いをする場合は、できるだけ差が出ないようにそれぞれの犬を可愛がってやる必要があります。
呼んでいないほうが反応する
犬を呼んだときに名前を呼んでいないほうの犬が嬉しそうに近寄ってくることがあります。飼い主さんに呼ばれているほうの犬のことが羨ましくて思わず呼ばれていないのに近づいたり、何か良いことがあるのかもしれないと期待して近づくこともあります。犬は別の犬のこともよく見ているので、いつも飼い主さんが犬を可愛がるときに名前を呼ぶ場合は呼ばれていなくても反応してしまうのです。
フードやおやつを横取りする
ご飯の時間やおやつの時間に同じように与えても自分のものを早く食べ終わってすぐに別の犬のものを取ろうとすることがあります。単純に美味しくてもっと食べたい場合もありますが、自分のほうが他の犬よりも上の立場だと思っているときにもそういった行動を取ります。毎回横取りされていたりして思うように食べられない犬がいる場合は時間をずらしてあげたり、他の犬がいない場所に連れて行ってあげても良いかもしれません。しかしそれを見て嫉妬してしまう犬もいるので難しいところですね。
多頭飼いの注意点
経済状況やスペースを考える
犬を飼うときに避けては通れないのがお金の問題です。1頭でも餌代や医療費などはかかります。単純に考えると2頭だと2倍、3頭だと3倍出費が増えることになります。お金がないからワクチン接種をしなかったり怪我をそのままにしたり、餌を減らしたりするのは犬にとって不幸でしかありません。多頭飼いをするのならある程度かかるお金を予想して、カツカツにならないように準備をしてほしいと思います。
また犬を飼うにはスペースも必要です。犬がリラックスして寝られるぐらいの広さはもちろん、トイレの場所やご飯の場所なども必要です。狭い場所で複数頭飼うとストレスから喧嘩をしたり、体調を崩すこともあります。お金だけではなく、広さにも気をつけましょう。
先住犬のストレスに注意
先住犬がいる場合にはその犬がストレスをためてしまわないか気にしてあげてください。今まで独り占めしていた愛情を取られたと感じたり、自分だけの場所に誰かが入ってきたりするとストレスになります。
飼い主さんが先住犬を少し優先してあげたり、遊んだり、先住犬のスペースを守ってあげたりすることで少しずつ新しい犬がいる環境に慣れることができます。人間の場合と同じように、犬にも嫉妬の感情や自分のスペースを持っていることなどを理解してあげましょう。
犬の体格や年齢、性別を考慮する
例えば極端な話ですが超大型犬と超小型犬を一緒に飼ったとしたらどうでしょうか。超大型犬は遊びのつもりでじゃれても、超小型犬には命に関わる行動になってしまうかもしれません。もちろん相手のことを考えて加減をしてくれる犬もいますが、体格差が大きいとちょっとのことが大きな事故につながってしまう可能性があります。できれば体格は同じぐらいか少しの差ぐらいが良いでしょう。
年齢にも気をつける必要があります。高齢犬と若い犬の場合は高齢犬が若い犬についていけず疲れてしまったり、若い犬がうるさくて休むことができないことがあります。
性別についても考えなければなりません。オスとメスの組み合わせで飼う場合、繁殖する予定があるかないかと決めておく必要があります。繁殖の予定がないなら去勢や避妊手術を行ったほうが良いでしょう。またオス同士だと喧嘩が増えたりすることもあるので、犬の性格を見て異性が良いのか同性が良いのかを考えてあげてください。
まとめ
今回は多頭飼いでよくあることや、注意点などをご紹介しました。多頭飼いをすると1頭だけのときとは違うことも多々あります。犬同士の関係や犬と飼い主さんとの関係が変化することもあり、メリットもデメリットも存在します。先住犬がいる場合はその犬の性格や年齢、体格を考慮してあげてください。