犬に警戒される理由①正面から目を見つめる
犬のことが好きな人がついついしてしまいがちな行動ですが、実は犬は正面から見つめられることが苦手です。飼い主など信頼している人と目を合わせることは意思疎通のための“アイコンタクト”であり、親愛の情を示す行為です。また、飼い主と犬が目を合わせることで“幸福ホルモン”が脳内で分泌されて幸せな気持ちになるということがわかっています。しかしながら、見ず知らずの相手から目を見つめられると犬はその相手を非常に警戒します。動物は知らない相手に正面から見つめられると敵意があると認識します。そのため犬も正面から目を見つめてくる相手に対しては敵意があるのだと考え、警戒心を持って接することになります。
犬に警戒される理由②走って近づく、急に動く
犬が好きな人、特に子供に多い行動ですが、犬を見つけると「かわいいー!!」と走って近づいてくることがあります。しかし犬は走って近づいてこられたり、急な動きをされると単純にびっくりしてしまい「次はどんな行動をする?」と警戒心を持たせてしまいます。犬の近くで急に動いたり走ったりすると、近づいて欲しくないために吠えて威嚇したりすることがあります。また、急な動きのひとつとして手を急に出して犬をなでたり抱きしめたりすると犬は強い警戒心を持ち、噛んでしまうこともあるので気をつけましょう。
犬に警戒される理由③大声、荒い口調
犬は怒鳴るような大声、怒り口調などが苦手です。近くで大きな声を出されたり、荒い口調で話をされるととても不安になってしまい、その声の持ち主に対して警戒するでしょう。犬は頼りがいのあるリーダーを好みそばにいたがりますが、それは決して命令口調で相手を従えるような人というわけではありません。犬が頼りたいリーダーは穏やかで優しく、どんなときも動じずそばに寄り添ってくれる人です。リーダーシップを発揮するために大きな声を出す必要はないでしょう。また、犬に対して大声を出しているわけではなくても大声自体を苦手に感じる犬は多いため、犬がいるところで夫婦喧嘩や親子喧嘩などをすることも控えてあげてください。
犬に好かれるコツ、接し方とは?
犬に警戒されず好かれる人というのは、ここで紹介したことをしない人。知らない犬に近づくときはゆっくり歩いて目を直接見ることはせず、犬の脇にしゃがんで自分の存在を何気なく犬に知らせます。優しく話しかけながら犬の鼻先に手の甲を差し出してにおいをかがせ、犬が近づいてきてくれたらあご下やわき腹、背中などをなでてあげましょう。犬の正面に立ったまま上から手を出して頭をなでる行為は犬にとって恐怖心を感じさせてしまうので、犬の目線まで姿勢を低くして接するようにしましょう。
まとめ
犬が大好きでかわいがりたい!触りたい!という気持ちが強い人ほど、実は犬に警戒されやすい行動を取ってしまいがちです。犬を見つけてなでてみたい!と思ったときも、気持ちを落ち着かせて決して走ったり大声を出して近づいたりすることはせず、優しく声掛けをしながら姿勢を低くして接するようにしてくださいね。また、見知らぬ犬をなでるときには思わぬ事故を防ぐためにも必ず飼い主さんに声をかけてから近づいたり触ったりするようにしてくださいね。