犬が来客に吠えてしまう理由①「飼い主さんに知らせている」
来客があることを飼い主さんに知らせるため、吠えることがあります。車の音が聞こえたとき、人の足音が聞こえたとき、チャイムの音が鳴ったときなどです。ついやってしまいがちなのが、「静かにしなさい!」「うるさい!」「ダメ!」と、叱ってしまうことです。飼い主さんに知らせたくて吠えたのに、褒められるどころか、叱られてしまっては、「どうして?」と、犬は理解することができません。その繰り返しが、来客の度に吠える原因になってしまっているかもしれません。
対処法
愛犬が吠えて知らせてくれたときは、笑顔で「知らせてくれて、ありがとう♡」と、気持ちを込めて言ってみましょう。それまで吠えていた犬が、急に吠えなくなるわけではありませんが、これもまた、その繰り返しによって、犬が理解してくれるようになります。「ママ、気づいてくれたんだ」と、犬が理解することができれば、「もう吠えなくても良いよね?」と感じられるようになるはずです。来客が、愛犬が知っている相手なのであれば、「〇〇さんが来てくれたよ」などと、教えてあげると良いと思います。
犬が来客に吠えてしまう理由②「興奮しているから」
来客が嬉しくて、興奮して吠えてしまうことがあります。愛犬の表情や様子を見ればわかると思いますが、嬉しい気持ちを抑えることができず、吠えてしまうんです。人が大好きで、誰とでも仲良くできるワンちゃんなのであれば、どんな人が訪ねて来ても、嬉しくて興奮してしまうかもしれません。遊んで欲しくて、構って欲しくて、吠え続けてしまうかもしれません。来客が、愛犬が知っている相手なのであれば、尚更のことですよね。
対処法
興奮して吠えてしまうワンちゃんには、どんな状況でも、興奮することなく、落ち着いて過ごすことができるよう、改めてトレーニングが必要かもしれません。嬉しくて、来客に飛びつき、お互いに怪我を負ってしまう可能性もあります。来客と愛犬を合わせるのであれば、まずは、興奮している愛犬を落ち着かせてあげるようにしましょう。
犬が来客に吠えてしまう理由③「警戒しているから」
来客に吠えてしまう理由として、最も多いのが、警戒によるものです。愛犬にとって、自分のテリトリーである自宅に、見知らぬ人がやって来るのですから、警戒して当然のことです。来客が、愛犬が知っている相手であったとしても、同じテリトリーで暮らす、飼い主や家族ではない相手なのですから、少しの警戒心は持っていると思います。
対処法
たとえば、郵便や宅配便の方が来られたとき、しばらく吠えていると、帰って行きますよね。そうすると、「ぼくが吠えたことで、敵は去って行ったぞ!」と、間違った学習をしてしまうことがあります。そこで、飼い主さんが何もしないでいると、ますますエスカレートしてしまうかもしれません。こんなときは、褒めてしまってもよくありませんが、ただ叱っても意味がありません。来客が“敵ではない”ということを理解してもらう必要があります。「郵便さんだったよ。これが届いたよ。」と、愛犬にも知らせてあげると良いかもしれません。その繰り返しによって、“攻撃をしに来たのではない”と、理解してくれる日が来るはずです。
犬が来客に吠えてしまう理由④「相手の様子をうかがっている」
相手の様子をうかがうために吠えることがあります。吠えたことに対して、相手がどんな対応をしてくるのか、よーく耳を澄ませて聞いているんです。こんなときは、吠え続けるというよりも、間をあけて吠えます。その間をあけているときに、相手の様子に聞き耳を立てているんです。悪い相手ではないとわかると、いつの間にか吠えることをやめていることもあります。
対処法
相手が大きな声を出したり、大きな物音を立てたりすると、急にスイッチが入ってしまい、興奮して吠えてしまうかもしれません。そうなってしまったときに、落ち着かせるためのトレーニングをしておく必要があるのではないでしょうか。
まとめ
「吠える」ということは、犬にとって当たり前のことです。人間が言葉を使って会話することと同じように、ごく自然なことです。犬には、吠える遺伝子が備わっているため、「ギャンギャン」と吠える犬もいれば、遠慮がちに「ワン」と吠える犬もいます。ただ、人間にとって不都合なだけなんです。しかし、来客のない家庭はありません。犬が無駄に吠えてしまうことのないよう、意味なく叱られてしまわないよう、日頃のトレーニングが必要なのです。