犬にとってのしつけの正解とは?
犬は家族も同然でつい人間と同じように接してしまうこともあると思います。しかし、当然ながら生命体としては違う気生き物。犬にしっかり言うことを聞いてもらうには、犬の本能や習性を理解したうえで接することが重要です。
犬と狼は同じ?
犬のしつけに関しては犬の祖先でもある狼が、群れで暮す野生動物であったため、飼い主さんが群れのリーダーかつ愛犬よりも上位者になり、しつけをしましょうと言う考えが一般的かと思います。これは犬が上下関係を重んじる生き物なため、飼い主さんが上位になり犬を下位にして言うことをきかせると言うしつけの方法になります。
しかし、近年では家庭犬として飼われている犬は、家族をそれほど上の立場、下の立場として見ていないのではないかと言う考えも広がってきています。また、犬は野生動物であった狼が、人に飼われ家畜化されたことで誕生した動物ですが、狼と犬の習性をまったく同じものとして考えることにも疑問があります。
この2つの考えには賛否両論あり、はっきりとした研究結果は出ていないようですが、犬に対するしつけの方法自体に違いはないようです。しかし、トレーニングをする時の飼い主さんの「気持ち」はとても重要かと思います。長年、人間のパートナーとして存在している犬は人の気持ちにとても敏感な動物です。もちろん人に対しての好き嫌いもあり「この人の言うことなら聞こう!」と感じる人の特徴もあるようです。
犬が言うことを聞く人の特徴4つ
落ち着いてる人
我が家の愛犬もそうですが、元気いっぱいで活発な人よりも穏やかな雰囲気をもった落ち着いた方を好む傾向にある気がします。雰囲気が落ち着いているだけでなく、気持ち的にも起伏が激しくない方は、ストレスや緊張感がないため犬も言うことを聞きやすくなります。愛犬に言うことを聞いてもらいたい時、またしつけのトレーニングを行う時は気持ちを落ち着かせて挑んでみましょう。
コマンドが統一されている
愛犬に何らかの指示を出す時、またイタズラを叱る時など、動作によるコマンドと言葉によるコマンドを使用すると思いますが、このコマンドが統一されている人は犬が言うことを聞きやすいと言えます。どんなに賢い個体でも犬の知能は人間の子供の2歳~3歳ほどと言われています。飼い主さんの気分によって言葉や動作のコマンドが統一されることなくバラバラだと犬は理解が出来ません。
例えば「オスワリ」をの指示を出すだけでも言葉によるコマンドは「オスワリ」「スワレ」「シット」などがあります。日によって違うコマンドを使用すると、犬は混乱してしまいます。
特に叱る時のコマンドは、愛犬がイタズラした後であれば飼い主さんも感情的になってしまい、つい人に叱るように色んな言葉を連発してしまうかもしれません。これでは犬はまったく言うことを聞いてくれないでしょう。犬に対して感情的になることも良くないので落ち着いてコマンドを統一しましょう。
行動が一貫されている
行動や態度が一貫されている人も、犬が言うことを聞いてくれる人の特徴になります。例えば、同じイタズラをしても叱る時と、叱らない時がある飼い主さんは愛犬になかなか信頼してもらえないようです。飼い主さんの行動や気持ちにムラがあると、愛犬は不安になってしまい飼い主さんを頼りにすることが出来ないため、言うことを聞かなくなることがあります。
信頼関係を重視している人
信頼関係とは飼い主さんも愛犬を信用し、また愛犬も飼い主さんを心の底から信用している関係だと思います。ペットとして飼われている犬にとって飼い主さんは、頼れる存在であり甘えたい対象。ただただ服従させるためだけのしつけを行っていては、なかなか信頼関係は生まれないものだと思います。
犬は個体によって性格差がありますが、愛犬の仕草や行動などから気持ちを探り、愛犬が求めるものや好きなものなどを考えて見ましょう。はっきりと理解できなくても飼い主さんの頑張る気持ちが伝わり愛犬は大切にされていると感じてくれるはずです。母犬と同じくらい信頼してもらえる関係になれるよう努力してみましょう。
まとめ
犬が言うことを聞いてくれるのは飼い主さんにとってありがたいことですが、犬にとってもストレスがなく精神的に落ち着いていられる状態なので犬自身も幸せ感じやすい状況です。犬が言うことを聞きやすい人の特徴は、愛犬を思いやり、信頼し、落ち着いた人間性を持つ人なのかもしれません。なかなか上手くいかないことも多いですが、日々穏やかな気持ちで過ごすことが、愛犬にとっても私達飼い主にとっても、信頼関係を築くことが出来る近道になると思います。