犬を安易に飼うのはNG
犬を飼いたいと考える人は多いでしょう。でも、安易に飼ってはいけません。犬を飼うということは、その命を預かるということ。飼い主さんには、犬が寿命を迎えるまでたっぷりの愛情を注ぎ、世話をする責任があります。しかし残念ながら、犬を飼ったことを後悔してしまう人がいます。中には、「やっぱり飼えない」と、犬を捨てたり手放したりしてしまう人も…。
そこで今回は、犬を飼って後悔してしまう人の特徴をご紹介したいと思います。飼ってから後悔して、犬につらく悲しい思いをさせないために、これから犬を飼おうと考えている方はぜひご一読を。
特徴①世話をする時間や体力がない
犬を飼ったら当然、世話をしなくてはいけません。食事や水を与え、散歩へ連れて行くことはもちろん、排泄物の始末、掃除、しつけ、健康管理、お手入れなど、犬の飼い主さんにはやるべきことがたくさんあります。そして、これらをこなすためには、時間と体力が必要です。
時間や体力がないからと言って世話を怠ると、犬がストレスをためて問題行動を起こしたり、病気になったりしてしまいます。そうすると飼い主さんは、愛犬の問題行動に頭を悩ませたり、病気の治療のために時間やお金を費やすことになったりして、「こんなはずじゃなかった」と、後悔することになるでしょう。
特徴②経済的に余裕がない
「犬って意外とお金がかかる…」。初めて犬を飼う人からよく聞かれる言葉です。犬を飼うためには、お金がかかります。例えば
- 畜犬登録費用
- 生活用具(サークル、クレート、トイレ、食器、散歩グッズ、お手入れグッズなど)購入費用
- 食費
- 医療費(病気やケガなどの治療費、ノミマダニ予防薬、フィラリア予防薬、ワクチン、健康診断など)
- シャンプー、トリミング費用
- しつけ教室費用
- ペットホテル費用
- 去勢避妊手術費用
- ペット保険料
- 光熱費(エアコンの電気代など)
など、多岐にわたってお金がかかります。犬の寿命が15年として、その生涯にかかる費用は500万円を超えるとも言われています。年間にして約34万円の費用を犬のためにかけられる経済的余裕がない人は、生活が苦しくなって、犬を飼ったことを後悔する可能性が高いです。
特徴③見た目だけで飼う犬を選んでしまう
どの犬種を飼うか決めるときに見た目だけで選んでしまい、後悔する人は少なくありません。成犬になったときの大きさをよく考えずに、子犬のときのかわいらしさだけで選んでしまうと、思っていたより大きく成長して食費がかかったり、居住スペースが狭くなったりする可能性があります。また、かわいい小型犬でも運動量が豊富で、たっぷり散歩をさせなくてはいけない犬種もいます。
犬種を選ぶときは見た目だけではなく、成犬時の大きさはどのくらいか、抜け毛は多いか少ないか、トリミングは必要か不要か、運動量はどのくらいか、どのような病気にかかりやすいかなどの特性をよく理解した上で、自分のライフスタイルに合った犬種を選ぶことが大切です。
特徴④老犬になったときのことを考えていない
犬は、人よりもかなり速いスピードで成長します。小・中型犬は7歳前後、大型犬は5歳前後がシニア期の目安です。シニア期になると聴覚・視覚・嗅覚が衰える、白髪が増える、足腰が弱くなる、トイレの失敗が増えるなど、さまざまな老化の症状が見られるようになり、その症状に合わせたケアが必要です。場合によっては、介護が必要になることもあります。
犬を飼うときは、老犬になったときのことも考えて心構えをしておかないと、いざケアや介護が必要になったときに「面倒を見きれない」と、飼ったことを後悔するかもしれません。犬はシニア期になるとどのような症状が出て、どのようなケアや介護が必要になるのか、費用はどのくらいかかるのかなどを知り、最期まで世話ができるかよく考えてから犬を迎えましょう。
まとめ
今回は、犬を飼って後悔する人の特徴をご紹介しました。犬との暮らしは楽しく幸せな反面、大変なことも少なくありません。その大変なことも含めて、犬を飼うことは飼い主さんにとって、かけがえのない経験になるでしょう。
しかし、ご紹介した特徴を参考にして、「犬を飼ったら後悔するかも」と思う場合は、今は飼わないことをおすすめします。「今は飼わない」という選択をすることも、犬への愛情だと思います。犬を飼うのは、預かった大切な命にたっぷりの愛情を注ぎ、何があっても責任を持って最期まで世話をする覚悟ができてからにしましょう。その覚悟があればきっと、犬を飼って後悔することはないでしょう。