①誰が食べ物をくれるか分かっている
家族が食卓につくと必ずお父さんの足元や隣に座る…という光景はよく見るものです。特に食べることが大好きな犬は、家族の食事中にも何とか“おすそ分け”をもらおうと必死！どこにいれば“おすそ分け””おこぼれ”が来るのかを観察し、よく理解しています。
多くの家庭では、女性よりも男性の方が愛犬を甘やかしている傾向があり、特にお父さんやおじいちゃんは「ちょっとだけ…」と言いながら食べ物を与えてしまいがちです。犬はそんな状況をよく理解しているので、普段はそれほどそばに寄って行くわけでもないのに食事の時間だけは食べ物をもらえそうな相手の近くで待機しているのです。しっかりとしつけをしているお母さんなどからはもらえないとわかっているので見向きもしませんが、自分のご飯の時間になるとご飯を出してくれるお母さんの動きばかりを気にするのですから、犬は本当に状況判断に長けた賢い動物だと感じさせられます。
②散歩中に座れば抱っこしてもらえると知っている
犬の中でも散歩を嫌がる犬はいます。また、通りたくない場所や歩きたくない地面などがある犬もいます。そうしたときその場に座り込んでしばらくじっとしていれば、飼い主が抱っこして連れて行ってくれるということを理解している犬も多くいます。本当に体力の限界まで疲れ果てているわけではなくても、座れば楽ができるということを学習してしまっているのです。犬にしっかり歩いて欲しいのであれば、ここで根負けすることなく犬自身が歩き出すまで待ったり、ほんの少し抱え上げて移動し気分を変えて歩かせたりして必ずしも座れば抱っこしてもらえるわけではないということを覚えさせましょう。
③いたずらをしたときに反省した顔をする
家の中でいたずらをしているところを飼い主に見つかったとき、上目遣いで姿勢を低くしとっても申し訳なさそうな顔や態度を取る犬は少なくありません。そうした姿を見て飼い主としては「反省しているなら仕方ない」と許さざるを得ない心境になってしまうことも多いですが、犬はそうした顔や態度を取ることで許されるということを学習している可能性があります。
いたずらなどをして叱られたとき、姿勢を低くして飼い主を見上げたときなどにすぐに許してもらえた経験などがあると、“その顔”“その態度”を見せれば叱られないということに気がつくのです。飼い主の中にはそうした“反省顔”がかわいくて、その姿を見るとすぐに許すどころか撫でたり抱っこしたりしてかわいがってしまう人もいます。そうしたことをすると犬はますます勘違いをしてしまうので、叱るべきところはきちんと叱るようにし愛犬の演技に惑わされないようにしましょう。(もちろん本当に反省している犬もいますので、愛犬の様子をしっかり観察して判断してくださいね！)
④痛くなくても鳴いて痛いふりをする
犬は痛みを感じたときに「キャン！」と甲高い声をあげることがあります。足を踏んでしまったときや子どもにしっぽや耳をひっぱられたときなどをはじめ、爪切りやブラッシング中に痛みを感じて鳴くこともあります。
そうした声を聞くと飼い主もびっくりして爪切りやブラッシングを中断して様子を見ると思いますが、そうした経験をしている犬は「して欲しくないこと」をされているときにわざと「キャン！」と鳴くことがあります。爪切りをしようとして足を持ったり、動物病院で注射を打つために体を保定しただけで「キャインキャイン！！」と鳴くことはめずらしくなく、「まだ何もしてないよ」とトリマーさんや獣医さんに突っ込まれるなんてことも。
＜まとめ＞犬が改めて賢いなと思う瞬間
ここで紹介したのはほんの一例ですが、犬の頭の良さや賢さを感じさせられる瞬間はたくさんあると思います。特に犬の状況判断能力や過去の経験から学ぶ次に活かそうとする能力などは本当にすごいものがあると思います。「どうすれば自分に得があるか」「どうすれば快適に過ごせるか」ということに対して非常に貪欲。そうした学習能力の高さを上手に利用することで、犬をしっかりとしつけたりさまざまな技を教え込むことも可能です。犬たちの賢さを活かして楽しいドッグライフを送れるよう、飼い主が一枚上手になってコントロールしていけるといいですね。
