犬にオムツが必要なとき①「療養中」
怪我や病気などの療養中、オムツが必要になることがあります。手足を怪我してしまい、犬が自身で思うように動けないときは、オムツをしてあげた方が良いです。
普段はシートの上でトイレをしている犬も、手足が不自由なのでは、失敗してしまうことがほとんどです。歩くことができなければ、トイレまで行くこともできません。また、お腹を壊してしまい、下痢が続いているときにも、オムツがあると便利です。お留守番中、あちこちで粗相をしてしまうことを防ぐことができます。
犬にオムツが必要なとき②「手術後」
手術後、まだ完全に麻酔が切れていないうちに自宅に帰ることがあります。麻酔から目は覚めているのですが、まだボーッとした状態です。自宅に帰った後も、ずっと眠っていることがほとんどです。しかし、点滴を打ってもらっているはずですので、おしっこは出ます。ボーッとしていたり、眠っている時間が長く続いた後、おしっこがしたくなり、急に立ち上がり、その場でしてしまうことがあります。
これは、私の体験談ですが、愛犬の歯石を除去してもらうため、全身麻酔での施術を受けました。麻酔から目が覚め、すぐに自宅に帰ることができましたが、ずっと眠っていました。点滴を打ってもらったと聞いていたのですが、自宅に帰ってから数時間でおしっこに行きたがり、シートの上まで間に合いませんでした。オムツをしていたので、床を汚してしまうことなく済みました。
大きな怪我や病気の手術後ではなくても、歯石除去などの全身麻酔や鎮静剤などを使用した後は、オムツを着用してあげた方が良いかもしれません。
犬にオムツが必要なとき③「お出かけのとき」
愛犬とのお出かけのとき、車に乗るときやホテルに泊まるとき、オムツがあると良いです。車に長時間乗っていると、犬も緊張やストレスからトイレが近くなってしまうことがあります。車の中で粗相をしないために、オムツを着用しておくと良いです。
ホテルに泊まるとき、慣れない場所にいるせいか、粗相をしやすくなってしまいます。普段はシートの上で確実にトイレができる犬でも、粗相やマーキングをしてしまうことがあります。ホテル内や室内を汚してしまうことがないよう、配慮しなければなりません。
また、公共の場では、オムツを着用することもマナーのひとつとして考えられています。粗相やマーキングをしてしまうことはなくても、マナーとして、念のためにオムツをしておくのも良いのではないでしょうか。周りの目も変わりますし、お利口さんなワンちゃんだな、周りへの配慮のできたマナーの良い飼い主さんだな、と感じていただけるでしょう。
犬にオムツが必要なとき④「ヒート(生理)中」
避妊手術を受けていない女の子には必需品です。実は、私の愛犬の女の子も避妊手術を受けていませんので、ヒート中はオムツを着用します。私と同じように、「仔犬を産ませる予定は全くないけれど、避妊手術を受けさせる必要もない」という考えを持っている飼い主さんもいらっしゃるのではないでしょうか。そうなのであれば、必要のない繁殖をさせないためにも、周りの人や犬への配慮のためにも、オムツを着用するなど対応が必要です。
犬にオムツが必要なとき⑤「老犬の介護」
老犬になるとトイレの回数が増えます。お留守番のとき、シートが汚れてしまっていると、シートの外でしてしまう犬もいます。トイレまでたどり着けず、途中でしてしまう犬もいます。寝たきりになると、オムツが欠かせません。そろそろトイレが心配かも…と感じたら、早めにオムツを用意しておくと良いと思います。
オムツの着用を嫌がるときの対処法
- サイズは合っていますか?
- 締め付けていませんか?
- 力ずくで穿かせていませんか?
- 嫌がるからといって叱っていませんか?
これでは、「オムツ=嫌なことが起こる」と覚えてしまいます。
大きすぎても小さすぎても着心地が悪いです。そんなにギュッと締め付けなくても脱げません。力ずくでは痛い思いや怖い思いをさせてしまいます。感情的になることなく、叱らず、怒らず、慣れるまで気長に付き合ってあげましょう。
オムツを穿くことができたら、いっぱい褒めてあげましょう。ご褒美におやつを与えても良いです。「オムツを穿く=良いことが起こる」と感じてもらえると良いです。
まとめ
いきなりオムツを穿かせようと思っても、嫌がってしまう犬がほとんどでしょう。私も愛犬が老犬で寝たきりになり、お留守番のとき、オムツを穿かせていたことがありました。しかし、帰宅してみると、キレイにオムツを脱いでいるんです。寝たきりで、手足もほとんど動かすことができない状態だったのに、どうやって脱いだのだろうかと、不思議なほどでした。
老犬の介護で私が感じたことは「若いうちから慣れさせておけば良かったな」です。本当に必要になったとき、いきなりオムツを穿かせようとしても、犬は嫌がってしまいます。オムツを噛みちぎって誤飲してしまうかもしれません。オムツを器用に脱いで、粗相をしてしまうかもしれません。無理やりオムツを穿いていることから、ストレスになり、体調を悪くしてしまうかもしれません。
病院に行くとき、車に乗っている間はオムツを着用する。ドッグランやドッグカフェに行くとき、オムツを着用するなど、普段からオムツを穿くことに慣れさせておく必要があると思います。