理由①性格も遺伝するため傾向が強まる
まず「犬種によって性格が決まるのか」という疑問についてですが、必ずしもそうではなく個体差も非常に大きいと思います。その前提の中でという話になりますが、犬種によってある程度性格や気質に傾向がみられるのは確かなこと。そのため、犬を飼うときに犬種を選ぶ際、犬種ごとの性格の傾向を参考にして選ぶということも一般的です。
この後に詳しく説明しますが、犬は本来犬種ごとにさまざまな仕事を持っていました。それぞれの犬種の特徴や特性に合った仕事が与えられてきており、その性質や特徴を維持するために能力の高い個体などが選ばれて繁殖が行われてきました。人間でも同じですが、身体的な特徴や能力と同様に性格や気質というのも親子で遺伝するところがあります。そのため、犬種として求められている性質(性格)が繁殖が進む中でより強まるという傾向は考えられるでしょう。そのため、その性質(性格)が犬種の特徴的なものと見られるようになっているのだと思います。
理由②犬種の仕事による行動特性がある
今の日本ではあまりいないと思いますが、本来犬は人間とともにさまざまな仕事をしてきた動物です。狩猟や牧畜・牧羊、護衛、害獣駆除などそれぞれの身体的特徴と性格・気質を活かして多方面で活躍しているのが犬たちです。そのことからもわかりますが、犬種にはそれぞれ
得意とする分野があり、それは犬種の特性を活かしたものとなっていることが多いのです。そうした行動特性が仕事を持たなくなっている家庭犬においては、単純に性格によるものと思われることもありますが長年かけて固着した犬種ならではの特徴であることも多いのです。
例えば「よく吠えて騒がしい」などと言われてしまうこともあるMダックスやビーグルは、吠えることで害獣や獲物の位置を飼い主に知らせる仕事をしていたため、より吠えやすく声が大きい個体の遺伝子が残されてきました。また、警戒心が強く飼い主以外に懐きにくい柴犬は、その性格ゆえに番犬としてとても重宝されてきました。
飼う前にそれぞれの犬種の性格を理解しよう
犬を飼う前から希望する犬種がいるという人も多いと思いますが、実際に飼う前にまずはその犬種についてじっくり調べてみてください。見た目のかわいさや飼いやすさだけでなく、元々どんな仕事をしてきた犬なのか、どんな性格の傾向があるのかということを知ることはとても大切です。特に小型犬ではそのかわいらしい見た目に反して非常に勝気で攻撃性が強い犬種などもいますので、飼い始めてから「こんなはずじゃなかった…」と悩まないように見た目だけでなく犬種としての特徴を知っておくべきでしょう。犬種による性格をある程度把握した上で、実際に接してそれぞれの個性を見極めていくことでその犬に対してより深く理解できるようになると思います。
犬種によって性格が違う理由まとめ
犬種にはそれぞれ与えられてきた仕事や役割があります。その仕事や役割を果たす上で、どのような気質・特性が大切だったのかということを考えると、その犬種の性格の傾向も見えてくるのではないかと思います。もちろん人間同様、最も大きいのは個体差だと思います。同じ犬種でも正反対の性格を持つ犬もいますし、親子であればそっくりな性格をしているということもあるでしょう。まずは犬種ごとの性格や特徴について基本的な知識を身につけた上で、決めつけすぎることなくそれぞれの性格を把握してあげるようにしましょう。
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女性 匿名