犬と小動物とのトラブルが起きやすい犬種①「ヨークシャーテリア」
愛玩犬のイメージが強い、ヨークシャーテリアは、19世紀のイギリスで誕生し、ネズミを駆除するための役割を担っていました。工場や倉庫や室内に侵入したネズミを見つけると、小さなカラダを活発に動かし、捕らえていました。上流階級の人々の愛玩犬として愛されるようになったのは、ネズミを駆除する役割を担った後のことです。しつけが難しい犬種ではありませんが、勇敢で負けん気が強い性格や、自己主張が強い頑固なテリア気質であることから、ハムスターなどの小動物と暮らすことは難しいかもしれません。
犬と小動物とのトラブルが起きやすい犬種②「シュナウザー」
シュナウザーには、ジャイアント・スタンダード・ミニチュアとありますが、全ての種類に共通して注意しなければならないトラブルがあります。スタンダードシュナウザーは、14世紀頃にドイツで誕生し、ネズミを駆除するという役割を担っていました。そのため、ハムスターなどの小動物と一緒に暮らすことは、難しい可能性が高いです。駆除の対象であると判断し、捕らえようとしてしまうかもしれないからです。ただし、飼い主に対する忠実さに優れているため、しつけによっては、ハムスターなどの小動物との暮らしも可能になるかもしれません。
犬と小動物とのトラブルが起きやすい犬種③「柴犬」
狩猟犬ではありませんが、柴犬は、縄張り意識の強い犬種です。柴犬が先住である場合、後からやってくる小動物を受け入れることが難しい可能性が高いです。時間をかければ受け入れてくれることもあるかもしれません。同居することがあれば、先住犬である柴犬が、後からやってくる小動物を受け入れるための時間を、ゆっくりと与えてあげると良いと思います。
犬と小動物とのトラブルが起きやすい犬種④「ビーグル」
ビーグルは、セントハウンド(嗅覚ハウンド)です。イギリスのスポーツであるウサギ狩りで活躍していました。そのため、ウサギと一緒に暮らすことは、難しいかもしれません。体力にも優れていますし、追い鳴きという習性を持ち、獲物を延々と追いかけることができます。ウサギが飛び跳ねる姿を見ると、ウサギ狩りをしていた頃の本能が掻き立てられてしまうかもしれません。
犬と小動物とのトラブルが起きやすい犬種⑤「ラブラドールレトリーバー」
レトリーバー系の犬種は、獲物を回収する役割を担っていた、狩猟犬の一種です。Retrieveとは、回収という意味です。ラブラドールレトリーバーには、足に水かきがついている、という大きな特徴があります。水の中に潜ることもでき、活発に泳ぐことを得意としています。魚や水鳥の回収を行っていたからです。19世紀には、水鳥猟に適合した狩猟犬であるとして、紳士階級の人々から高く評価されていました。魚や鳥などの小動物を見ると、回収しなければ!という、レトリーバー系が持つ、本来の役割を果たそうとすることがあるかもしれません。
犬と小動物とのトラブルを防ぐための対策
小動物は専用のケージで飼い、放し飼いにしないことです。普段はケージの中にいるけれど、ちょっとだけ室内をお散歩させてあげようと思い、放し飼いにすることがあるかもしれません。しかし、小動物が動く姿を見ると、上記であげた犬種以外の犬も、本能から追いかけたくなってしまいます。室内をお散歩させてあげたいのであれば、犬がいる部屋とは別の部屋で、しっかり扉を閉めた状態で、お散歩させてあげると良いのではなでしょうか。
まとめ
犬と小動物が一緒に暮らすことは可能です。私は子供の頃から犬と暮らしていますが、ウサギとハムスターと鳥が同居していたこともあります。しかし、どんなに仲良く過ごしているように見えても、小動物に対して、犬が攻撃をしてしまうことがあるかもしれません。「私のテリトリーに入らないで!」と注意したつもりが、小動物を傷つけてしまうかもしれません。たとえば、超小型犬のポメラニアンとハムスターを比べても、カラダの大きさも重さも差がありすぎます。犬の寝床やテリトリーに、小動物が侵入してしまわないよう、注意が必要です。とくに、縄張り意識の強い柴犬の場合は要注意です。