指示の出し方①短い言葉を使う
犬のしつけの中では「お座り」「ふせ」「待て」「おいで」などさまざまな言葉で指示を出すと思います。言葉の指示を出すときに大切なポイントとなるのが、“短い言葉”を使うということです。ご存じの通り、犬は人間の言葉を聞いてもその意味を理解することができません。くり返し言葉を聞き、そのときの状況や行動と合わせてその意味を少しずつ理解していきますが、そもそもその言葉が長すぎるとしっかりと聞いて覚えることがむずかしくなります。
犬に座って欲しいときに「きちんと座ってね」「早くこっちにおいで」など文章で指示を出してもその一部しか聞き取ることができないでしょう。そのため、犬に指示を出すときには2~4文字程度の短い言葉を使うようにすると理解しやすいと思います。また、人間は犬に指示を出すとき以外にも言葉を発しているので、誰かと話しているのか自分に指示が出されているのかわかりにくいのです。そのため犬に指示を出すときには短い言葉をはっきりわかりやすく伝えるようにするといいでしょう。
指示の出し方②言葉を統一する
犬に指示を出すときには短い言葉を使うと理解しやすいとしましたが、もうひとつ意識して欲しいのがひとつの行動に対してはひとつの指示語に統一するということです。例えば犬に座って欲しいとき「お座り」「座れ」「座りなさい」「座ってね」「座りましょう」「sit」などさまざまな指示語が使えますが、その中から色々な言葉を使ってしまうと犬は混乱します。元々動物が人間の言葉を理解すること自体がむずかしいのですから、似た言葉を使うとより複雑になって何を言われているのかわからなくなってしまうのです。特に注意したいのが家族の中で指示語が統一できていない状態です。お父さんとお母さんで使う言葉が違うとそれぞれ違う指示を出されていると思ってしまってうまく覚えられないことがあります。家族でしつけをするときには、使う言葉をきちんと統一してからスタートするようにしましょう。
指示の出し方③ハンドサインを取り入れる
犬への指示の出し方として言葉以上に理解しやすいのが「ハンドサイン」や「ハンドシグナル」と呼ばれる手や体を使った合図です。犬は元々ボディランゲージを使用してコミュニケーションを取る動物なので、相手の細かな動きをよく観察しています。そのため、言葉よりもハンドサインを使った方が犬にとっては理解しやすいとされています。
また、犬にお座りやふせなどの行動を教えるときには、手や体を使って誘導すると教えやすいのですがその誘導の動きを縮小していくことでハンドシグナルにすることができるのです。お座りを教えるときにはおやつを持った手を犬の鼻先から上に向かって上げると犬はおやつを見上げることになってお尻が下がって自然と座りやすくなります。その手の動きを小さくして指を軽く上に上げるようにすると、それがお座りのハンドシグナルとなるのです。
<まとめ>犬が理解しやすい指示の出し方について
犬のしつけを成功させるためには、犬にとって理解しやすい指示を出すことがとても大切です。犬への指示語は短い言葉にして、はっきりわかりやすく伝えるようにしましょう。また、しつけの最初の段階では手や体を使って行動を誘導したり、ハンドシグナルを使って指示を出してあげるとよりわかりやすいと思います。犬に指示が伝わっていないと感じているときや言うことを全然聞いてくれていないと感じているときには、犬にとってわかりやすい指示が出せているか一度見直してみるといいでしょう。
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20代 男性 宇野直人