犬はなぜ虫を食べるの?
暖かい季節になると気になるのが虫ですよね。お散歩中はもちろん、たまに室内でも発見することがあると思います。ノミやマダニの駆除のお薬を与える時期でもあり、お散歩中は愛犬にも虫除スプレーなどで虫対策をされる飼い主さんもいらっしゃると思います。愛犬が虫に刺されるのはもちろん、食べてしまうのも大いに気になりませんか!?
犬が虫を食べる理由
犬が虫を食べてしまうのは意外と良くある事で、野性時代の犬にとっては虫も大事なたんぱく源で貴重な栄養素のひとつでした。また、猟犬として人間と共に暮らしたいた犬も多く存在します。その名残から、どうしても目の前で動く虫を捕まえて食べてしまう習性が残っているようです。
しかし、現在ペットとして飼われている多くの犬が食べているドッグフードには、愛犬にとって必要な栄養素が十分に足りているので虫を食べる必要はありません。誤って食べてしまうと危険な虫も存在しますし、飼い主さんとしては基本的に虫って食べてほしくはないですよね…。
愛犬が虫を食べてしまったときの体への影響は?
食べても良い虫もいるの?
犬が食べてしまっても体に影響のない虫もいるようです。影響がないと言われている虫は、寄生虫がいても犬の胃の中で消化されるので寄生される心配がないもの。カマキリやセミがそれにあたります。しかし万が一ということもありますし、虫に付着していた駆除剤なども気になるところ。基本的には虫を食べないように気をつけてあげましょう。
食べると害のある虫
犬が食べてしまうと体に害を及ぼす危険な虫も多く存在します。しっかり把握して愛犬から害虫を遠ざけましょう。
ハチ
食べる前に刺されてしまう危険性があるハチ。スズメバチやアシナガバチなどは毒を持っているため非常に危険で、刺されてしまうとアナフィラキシーショックを起してしまい、最悪は命の危険もあります。激しい痛みや患部が腫れ上がってしまうなどの症状も出るので、食べるのはもちろんダメですが、出来るだけ近寄らないようにしましょう。
ガ
実はガは犬が食べてしまっても、大きな健康被害が出ることはないと言われています。しかし、ガの体や羽を覆っている鱗粉にはとても不味い味の成分の個体もいて、誤って食べてしまうと嘔吐を引き起こす可能性があります。1度食べてしまってガの味を覚えると、あまりの不味さに2度と食べる事はないと思いますが、ごく稀に毒を持つガもいますので注意しましょう。
ヒアリ
非常に危険な外来生物、殺人アリとも呼ばれるヒアリ。犬にとっても危険な存在であることはもちろんで、アルカロイド系の毒と強力な針で刺されてしまった場合は激しい痛みと腫れ、またアナフィラキシーショックを起すことが多いです。
ゴキブリ
想像するだけでも恐ろしいですが、バリバリとゴキブリをオヤツにするのを好む犬は少なくないようです。ゴキブリもガと同様、ゴキブリ自体を食べてしまうことは犬の体に問題はないようです。危険なのが殺虫剤やホウサン団子。ゴキブリ自体に害は無くても、付着した駆除剤の影響を受ける恐れがあります。下痢や嘔吐の症状が出てしまうことがあるので食べないように気をつけましょう。
犬が虫を食べてしまったときの対処法は?
基本的には「食べない」のが一番ではあります。室内で虫が発生しないよう部屋を清潔に保ったり、網戸の隙間から侵入しないように塞いでおくなどの工夫をしましょう。お散歩中もリードを短めに持って、愛犬が虫に向かっていったらリードを引いて虫から遠ざけましょう。
万が一、虫を食べてしまった場合でも、強い毒性を持つ虫であったり、駆除剤などの中毒症状を引き起こさない限り、急速な異変は見られないと思います。激しい症状が起きている時は迷うことなく動物病院ですが、体に異変が無い場合は慌てることなく愛犬の様子をしっかり観察しましょう。嘔吐や下痢、皮膚の状態などいつもと違う様子が見られるようであれば、すぐに動物病院に連れて行って下さい。
まとめ
食べても絶対安心ですよ、と言う虫もいないものの、誤って食べてしまっても急速に体に異変が出ることもあまりないようです。とは言え、毒を持つ虫もいるので極力食べないほうがいいですよね。虫を追いかけるのは犬の本能であり、ちょっとした楽しい遊びでもあるかもしれませんが、飼い主さんが常にリードして愛犬を虫から守ってあげて下さい。