犬用の帽子は必要か?
絶対に必要なものではない
結論から言うと、リードやペットシーツ、キャリーケースなどと違って、犬用の帽子は、特になくても困るものではありません。ですが、日本気象協会によると、昔と比べて全国的に気温が上がっているそうなので、熱中症のリスクが高くなっていると考えられます。ですから、私たち人間が炎天下に外出する際に、帽子やサングラスを被って暑さを避けようとするように、飼い犬にも帽子をかぶせたいと考える飼い主さんも徐々に増えているようです。
炎天下に外出する場合
真夏の昼間に、愛犬を連れて散歩をする飼い主さんはほとんどいないと思います。けれども、日常の散歩ではなく、旅行先などで愛犬を伴って海水浴や川遊びを楽しむときは、炎天下での外出となる場合もあるでしょう。
犬の帽子の種類
キャップ
最近は、完全オーダーメイドで素材やサイズ感にこだわったペット用の帽子専門のウェブショップもあります。そういったショップでは、最も実用的な帽子としてキャップタイプの帽子が販売されています。
麦わら帽子
キャップと比べると、着脱しやすく、ペット用品を扱うお店でよく取り扱われています。麦わら帽子タイプ、テンガロンハットタイプ、カンカン帽タイプなど、デザインも豊富で、比較的値段も安価です。ただし、着脱しやすい、ということは脱ぎやすいということでもあります。大型犬用の麦わら帽子タイプは、なかなか入手困難なアイテムのようです。
サンバイザー
紫外線や熱中症予防だけでなく、視力が弱くなった犬のためのアイテムでもあります。サンバイザーのつば部分が衝突を防いで、犬の顔を保護します。
おしゃれ用の帽子
犬のためというよりも、飼い主さんの趣味と言えるアイテムです。
犬に帽子をかぶせるメリット
熱中症対策
たとえ気温が30℃前後であっても、体感温度がそのまま30℃ということはありません。アスファルトの上や砂浜の上では、実際の温度よりも暑く感じることがあるはずです。熱中症は、体内の温度があがることで発症すると考えがちですが、実は体温の調整には脳が大きな役割を果たしています。つまり、熱中症を予防するためには、頭を熱から守ることも非常に重要なので、帽子は非常に有効と言えます。
防寒対策
イタリアングレーハウンドや、スムースヘアのチワワなど、寒さに極端に弱い犬種は、気温が低くなる季節の外出には、防寒のためのウエアが欠かせません。特に寒い地方だと、耳の先が冷えて、凍傷やしもやけのようになってしまうこともあるので、犬用の帽子も防寒具として立派に役割を果たします。
飼い主さんとのコミュニケーション
可愛い帽子をかぶせることで、飼い主さんが愛犬に話しかけたり、愛犬の体に触れたり、愛犬と過ごす時間が増えたりします。
犬に帽子をかぶせるときの注意点
気候に合わせて素材を選ぶ
夏用のものは、通気性がよい素材で作られています。人間が真夏に毛糸のニット帽を被らないように、犬のために帽子を選ぶのであれば、気候に合った素材のものを使いましょう。
嫌がるようなら使わない
愛犬が嫌がるのを無理強いすると、帽子そのものよりも、帽子に関わる事柄全てを嫌がるようになるかもしれません。例えば、寒さ対策として帽子をかぶせたとして、散歩のたびに嫌な帽子をかぶせられる、飼い主さんが嫌なことを強いてくる…と犬が感じてしまったら、散歩そのものを嫌いになってしまうと困ります。どうしても帽子を被るのを嫌がるようであれば、帽子を被らなくてもよい時間帯に外出時間を変えるなどし、「帽子をかぶると良いことがある」と犬が感じるようにトレーニングして、決して無理強いしないようにしましょう。
犬のサイズにあった帽子を選ぶ
サイズが合わないと、被れなかったり、逆にかぶれても目が覆われてしまったり、すぐに脱げてしまったりします。
子供の誤飲に注意
犬の帽子についている金具や留め具などは、人間用よりも小さい場合があります。小さなお子さんがいるご家庭なら、そういった部品の保管には十分に気を付けて、誤飲事故を防ぎましょう。
まとめ
愛犬に帽子をかぶせるのは、犬を飼ったことのない人から見ると、まるで犬をおもちゃのように扱っていると思われるかもしれません。そうではなく、犬のための帽子は小さな子供を暑さや寒さから守るために使うのと同じ理由で使うものなのです。ですから、犬のために帽子を選ぶときは、使う状況に相応しい素材や付け心地などをしっかりと考えて購入しましょう。