1.吠える
けたたましい声で吠えかかるのは、犬がキレているときの行動の1つ。「俺は今キレてるから、近寄ったら火傷するぞ!」と訴えているのです。こんなときにはむやみに近づいたり手を出したりせず、吠え声が聞こえなくなるまで犬の視界からフェードアウトしてとくのが一番です。
2.歯をむき出して唸る
ウーッと低い声で唸り声を上げているときも、犬がキレている合図です。唸り声と同時に現れる仕草として、マズルにしわを寄せて歯を剥き出したり、立ち耳の犬が耳を倒したり、姿勢を低くしたりするなどがあります。歯を剥き出すのは自分の武器を見せて相手を怯ませるため、姿勢を低くするのはこれから飛びかかろうとするためです。
また、犬が喜んでいるときにとる行動として有名なのがしっぽを振る行為ですが、これらの行動と同時にしっぽを振っている場合には要注意です。しっぽを振るのは喜びの表現である一方、怒りで戦闘態勢に入っていることを示す場合もあるからです。
3.走り回る
まるで火がついたかのように縦横無尽に走り回るのも、犬がキレているときの行動です。キレているときの特徴として、対象を中心にぐるぐると遠巻きに走ったり、対象にお尻を向けずにずっとロックオンしたままで姿勢を低めて走ったりします。まさに怒りでジッとしていられず、いつでも攻撃してやろうといった行動です。
4.飛びかかって噛み付く
キレるレベルが更に高まると、直接的な攻撃行動に出ます。それが、対象に飛びかかって噛み付くといった行動です。普段、遊んでいるはずみで愛犬の歯が当たってしまったり、軽く噛まれたりしてケガをしたことがあるという人ももいるかもしれません。ですが、それでもなお、犬はかなりの手加減をしてくれているということを認識しておいてください。本当にキレてしまって、リミッターが外れてしまった犬の歯や爪の威力は私たちの想像以上です。
5.振り回す
飛びかかって噛み付いた結果、何かを奪い取った場合、キレた犬は我を忘れたようにそのものを咥えて左右に激しく振り回します。これは、犬が野生で獲物を捕らえた際に、獲物にトドメを刺すための行動です。犬がこのような行動をとっている場合には、ものを取り返そうとしてむやみに手を出したり引っ張ったりすると大変危険なので、注意が必要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?冒頭でも述べた通り、犬がキレてしまう原因はさまざまですし、沸点の高さも一頭一頭違います。キレやすい犬もいれば、何をされても動じない穏やかな犬もいます。まず大切なのは、「同じことをされてもキレる子もいる」「いつも穏やかな犬であってもキレたら手がつけられなくなる可能性がある」ということを理解しておくことです。
また、キレている犬にむやみに近づいてケガをしてしまっては、お互いにとって辛い経験になるだけです。そういった悲しい事故を防ぐためにも、犬がキレている時の仕草や行動を把握しておき、周囲の人に注意喚起したり、自らも適切な行動をとれるように慣れておく必要があります。