そもそも鑑札って何?
鑑札は、市区町村に犬の登録を行った際に交付されるもので、その犬が登録済みであることを証明するためのものです。そのため、鑑札には固有の登録番号が記載されています。
登録が義務なのは犬だけ
多くの方がご存知のように、犬を飼いはじめた場合、市町村に登録を行うことは飼い主の義務とされています。一方、同じくポピュラーなペットである猫には登録の義務はありません。これは、犬の登録が狂犬病予防法という法律に基づいているからです。狂犬病予防法はその名の通り、狂犬病の蔓延を防ぐために制定されている法律で、万が一、国内で狂犬病が発生した場合に、どこでどれだけの数の犬が飼育されているかを把握するために、犬だけが登録を義務付けられています。
鑑札のデザインはさまざま
以前は、犬の鑑札は全国でデザインが統一されており、そのデザインもシンプルなものでした。ですが、平成19年の狂犬病予防法改正により、
- 1.耐久性のある素材であること
- 2.首輪・胴輪に装着できること
- 3.登録番号を記載すること
- 4.都道府県名を特定できる記載があること
- 5.市区町村名を特定できる記載があること などの条件を満たせば、市区町村が自由に鑑札をデザインできるようになりました。そのため、以前のままのシンプルなデザインを採用している自治体もあれば、犬の形や骨の形をしていたり、ご当地のゆるキャラなどのイラストが描かれていたりと、さまざまなバリエーションの鑑札が採用されています。旅先や観光地などで他の土地から来ているわんこに出会ったら、鑑札のデザインを確認してみるのも面白いかもしれませんよ。
もう一度確認!鑑札の必要性
鑑札のデザイン要件にもあった通り、鑑札はそもそも、首輪や胴輪に装着することを前提として交付されています。とはいえ、実際には「首輪にブラブラしていると犬が気にするから」「他の迷子札を付けているから」「首輪や洋服を着せると邪魔になるから」などの理由で鑑札を装着していない人も多いようです。そこで、もう一度、鑑札の必要性を確認してみましょう。
迷子になったときの身元確認
万が一、愛犬が迷子になってしまい、動物愛護センターや保健所で保護された場合、鑑札は愛犬の身元を確認できる重要な手がかりとなります。鑑札に記載されている自治体名と登録番号は、日本全国でその子だけが持っている固有の番号です。鑑札がついていれば、スムーズに飼い主さんと連絡をとることができ、すぐにおうちに帰してあげることができるのです。
鑑札装着も飼い主の義務
「迷子になったときの手がかりなら、市販の迷子札やマイクロチップでもいいのでは?」と思う人もいるかもしれません。そもそもの話となりますが、犬の登録だけでなく、愛犬への鑑札を装着すること自体も、狂犬病予防法で義務付けられているのをご存知でしょうか?これは、意外と多くの飼い主さんが見落としてしまったいる事実です。そう、愛犬に鑑札を付けずにいることは、実は法律違反にあたるのです。つまり、愛犬に鑑札をつけることは、法律上も「必要」なことなのです。
再交付可能?鑑札をなくしてしまったら
この記事を読んではじめて、鑑札の重要さに気づいたという飼い主さんもいるかもしれません。ところが、いざ愛犬に鑑札をつけようと思ったら「そんなに大切なものとは思わず、なくしてしまっていたことに今気づいた!」なんてこともあるかもしれません。そんな場合には、お住いの市区町村に問い合わせれば、必要書類の提出と再交付手数料1,600円を支払うことで、再交付が可能ですから、安心してくださいね。
鑑札も収納できる迷子札や首輪を活用
「鑑札はなくしてしまいそうで心配」「あまりデザインが好みじゃなくて」という場合には、鑑札を収納できるタイプの迷子札や首輪も市販されているので、それらを活用するのもオススメです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?鑑札の大切さは、今まであまり意識していなかったという人も多いかもしれませんが、この機会にぜひ鑑札の意義を見直してみてくださいね。
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50代以上 女性 匿名