ストレスサインで不安を感じ取ろう
皆さんは犬の仕草や行動からサインを読み取っていますか。ちょっとした仕草でもしっかり意味が隠されていることが多く、それはポジティブな意味もありますし、中にはネガティブな心理を表していることもあります。
今回は「犬が不安に思っていること」ということですので、ネガティブな心理に当てはまります。犬がストレスを感じているサインはたくさんあります。
例えば、あくびや体を掻くといった小さな仕草や行動も、実はストレスサインの一種です。他にも執拗に穴を掘る仕草をしたり、飼い主の後をつけ回すといった行動も不安を感じているサインであることが多いです。
「今、犬がどのような気持ちでいるか」を読み取り、適切な行動をとることで、より愛犬との信頼関係がより強まるきっかけにもなります。ぜひ多くのサインを知り、愛犬の気持ちをくみ取れるように努力しましょう。
犬が不安に思っていること
では、早速本題に入ります。犬が不安に思うことは日常生活の中で多くあります。しかし、今回は犬が不安に思って「いる」ことですので、慢性的に感じる事のある不安を指します。では、犬が普段から不安に思っていることとはどのような例が挙げられるのでしょうか。
「飼い主さんがいなくなってしまうのでは」
まだ家にやってきたばかりの犬であれば、常にこの不安を感じている可能性があります。まだ信頼関係を築けていない場合、「飼い主が絶対に帰ってくる」という確証を持つことができないからです。
そのため、飼い主が外出し、1人で留守番をする度に「飼い主さんがこのまま帰ってこなかったらどうしよう」と不安を感じている可能性が高いです。
また、飼い主の行動から外出することを予測し、「もしかしたら飼い主さんがいなくなってしまうのでは」と良からぬ想像をし、飼い主の足止めをしようとする犬も少なくありません。
「さっき怒ってたけど嫌われていないかな」
なんらかの悪さをしてしまい、飼い主に叱られた後に感じる不安です。叱った後は、すぐに「おいで~」と甘やかさず、しばらく遠目で様子を見るという飼い主が多いのではないでしょうか。
そんな時、愛犬は「さっきから飼い主さん、声かけてくれない」「もしかしたら嫌われちゃったかも」という不安を抱きます。これは無視をする時間が適切であれば、「悪い事をしたら飼い主さんが構ってくれなくなる」ということを学習し、しつけになる事も多いです。
しかし、無視する時間があまりにも長い場合、しつけにはならず、単に愛犬の不安を増幅させてしまい終わってしまう可能性が高いです。しつけとしてあえて声をかけない時間は15~20分ほどに止めましょう。
「誰もいないときに怖いことが起きたらどうしよう」
こちらも留守番中に感じる不安の1つです。やはり飼い主が居らず、1人で留守番している最中というのは、犬にとってとても心細いです。特に群れで生活する習性を持つ犬は尚更です。
そんな中、「もしも今怖いことが起きたら…」と想像し不安になってしまう犬は少なくありません。犬の留守番中に起きると怖いことは様々ですが、雷や突然の大きな音などが挙げられます。
中には不安が大きくなりすぎて、その不安をかき消すために問題行動(ゴミ箱荒らしなど)を起こす犬もいます。長時間、留守番をさせるときには、愛犬が寂しくならないような工夫をすることが重要です。
犬の「分離不安」に要注意!
最初に犬が不安に思っているときに起こすサインとして、「飼い主の後をつけ回す」という行動を挙げました。この行動をとる犬は珍しくありませんが、あまりにもこの頻度が高かったり、執拗に追いかけてくる場合は「分離不安」に陥っている可能性があります。
分離不安というのは、飼い主と少しの間であっても離れてしまうだけで、極度の不安に襲われ問題行動を起こしてしまうことです。実はすでに分離不安になっており、飼い主が気付いていないだけ、というケースも非常に多いです。
「もしかしてうちの子も…」と思い当たる節があるならば、外出時にはなるべく声をかけない、飼い主が出掛けることを大事だと思わせない努力をするなど、早めに対処する必要があります。愛犬のストレスを軽減してあげるためにも取り組みましょう。
スキンシップで不安解消を!
いかがでしたでしょうか。犬が不安に思っていることには、基本的に飼い主が関わっていることが多いです。信頼関係をしっかり築けていない場合は、「いなくなってしまうかも」などの不安に駆られることが多いです。ぜひ日頃からスキンシップや正しい態度をとり、愛犬との信頼関係を少しずつ築いていきましょう。