習性・本能①穴を掘る
よく地面を掘っている光景を見ませんか?
家の中でもソファやクッション、ブランケットにさえ、一生懸命掘っているような行動をします。実はこれには、3つの理由が隠されているのです。
理由①宝物入れ
大好きなオヤツやオモチャを咥えたまま、穴を掘っている子も多いでしょう。これは、大事なものを奪われたくない、見つかりたくない、という気持ちから、穴の中に隠そうとしています。これらの行動は、やっとの思いで得た獲物を隠す、オオカミの本能の名残と考えられています。
理由②巣の確保
オオカミは穴を掘って、巣の中で仲間と暮らしていました。そうすることで外敵から身を守り、雨や風からしのぐことができたのです。現代の犬も、「ゆっくり休みたいな」「眠たいな」というときに、本能的に自分の巣に帰るように穴を掘っているのでしょう。
理由③思わぬ収穫があるかもしれない
オオカミは狩りの他に、穴を掘ることで穴の中の獲物を捕らえていました。そのため「穴の中=イイコト」という本能のもと、「穴を掘ると楽しいことが待っている」という思考が働き、現代の犬も穴を掘っているのです。
習性・本能②足を上げてオシッコをする
オス犬にみられるオシッコの方法で、「足上げ排尿」とも呼ばれます。ふだん何げなく見る光景ですが、「なぜオスは足を上げるのだろう?」と改めて考えてみると、不思議ですよね。
足上げ排尿をする一番の理由は、「自分の力強さをメスにアピールするため」です。オスは生後約8~10か月で掛け尿が始まりますが、この時期はメスが初めての発情期を迎える時期と重なります。
そのため、尿中のテストステロンとよばれる、男性ホルモンをメスに嗅がせることで、自分を印象付けているのです。
また、「自分の縄張りをアピールするため」に足上げ排尿をします。いわゆるマーキングですね。初めて訪れた場所では、訪れてすぐに何度もマーキングをすることが、実験で報告されています。
他のオスにテリトリーを取られる前に、自分の縄張りを確立したいのでしょう。誇示するために、より高い位置にオシッコをかけようとします。
この他にも足上げ排尿には様々な意味がありますが、去勢をしたオスでもこれらの行動をすることから、男性ホルモンが残っている残っていないに関わらず、オスの本能として根付いていると考えられます。
習性・本能③悪臭を放つものに体をこすり付ける
オシッコやウンチなどの排泄物やネズミなどの害獣の死骸、生ゴミなど悪臭を放つものに体をこすり付けることがあります。
飼い主さんからしたら、「やめてー!」と叫びたくなるような恐ろしい光景が広がっているでしょう。でも実は、これも犬の習性や本能なのです。
一つの理由として挙げられるのは、「獲物に近づくときに便利」ということ。獲物の排泄物などに体をこすりつけることで、自分のニオイを消すとともに、獲物と同じニオイを漂わせ、「仲間だよ、怖くないよ」と認識させます。そうすることで近づき、獲物を捕らえるのです。
また、ただ単純に「こすり付けるのが気持ちがいい」という理由も考えられています。特にミミズの死骸は、犬が好むニオイだそうで、散歩中に見つけると駆け寄ってひたすらニオイを嗅いでいる子も多いのではないでしょうか。
まとめ
癒しの存在として欠かすことのできない愛犬ですが、私たち人間から見ると不思議で、どうして?と思うことばかりです。犬の本能は必ずしも意味があり、なくなることはないので、「だめ!」と叱るとストレスが溜まってしまい、少しかわいそうかもしれませんね。
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20代 男性 匿名